その理由の一つに、ワクチンの予防効果がはっきりしないことが挙げられます。
国や厚生労働省は曖昧な数値しか出して居らず、予防接種施行率の高いアメリカでさえも全く流行を抑制することが出来ておりません。
どの広告をみても、「40-50%の発症抑制、80%の死亡率抑制」と謳ってありますが本当でしょうか?
その根拠となるはっきりとしたデータがないのに、「神話」のように語り継がれているだけということを皆さんはご存知ですか?
日本でも学童に対する強制接種が行われていた時期が長く続きましたが、効果を示すデータが得られず1994年以降は任意接種に移行しました。
にもかかわらず、最近また何の根拠もなくワクチン接種を励行する国の姿勢に我々は困惑しています。
周囲を見渡しても、「うちの子はきちんと二回接種したのにインフルエンザにかかって入院した・・。」などとお話するお母様方が多数居られます。
最近は、インフルエンザが「普通の風邪とは違う」などと誇張されて報道されています。
しかし、インフルエンザも「普通の風邪よりも熱が高く、少し長引く風邪」です。
確かに抗インフルエンザ薬により発熱期間は有意に短縮されますが、ほんの1日程度です。
家でゆっくり休んで、水分を取っていればいつか必ず治ります。
大事なのは、診断が「インフルエンザ」と確定することであり、他の「川崎病」などの命にかかわる疾患ではないと区別することです。
現在の若いお母様方は、お子様の発熱に異常に敏感です。
熱があれば「抗生物質」や「解熱剤」を必ず要求されます。
抗生物質を処方しないと「ヤブ医者」のような言い方をされることもあります。
確かに抗生物質が必要な「風邪」があるのは事実ですが、病院にいらっしゃる「風邪」患者様の半分以上は抗生物質は必要がないと考えています。(むしろ有害と考えています)
熱は体に必要があるから出ているのです。38度程度の熱で解熱するなど論外です。
昔はインフルエンザにかかっても「タミフル」もなく、家で母親におでこを冷やしてもらって寝て治したものです。
インフルエンザの場合、病院で解熱剤をもらって飲むことでインフルエンザ脳症・脳炎を起こす可能性が高まるのははっきりしています。
過労・睡眠不足・冷え・乾燥・不適切な食生活を是正していくよう指導するのが本来の姿であり、効果のはっきりしない、副作用の懸念があるワクチン接種を推し進めるのは本末転倒と言えます。
以上の意見はあくまでも私見であり、医師の間でも議論の分かれるところであるということは充分承知しています。但し私と同意見の医師も多数存在することだけはご理解下さい。
やすだクリニック 安田恵多良