ハウス加賀谷の加賀谷さんお薬の時間です

衝撃的告白 独占インタビューが実現!! 空白の10年、その真実が今明らかに…。

どっこい生きていた…。天才芸人、ハウス加賀谷10年ぶりに見参!!

ハウス加賀谷

OGいやぁ、加賀谷さん。お元気そうでなによりです。恐縮ですが、生きてらっしゃったんですね。

加賀屋 「残念ながら生きてますねぇ。とにかくハウス加賀谷としてのこういったお仕事は10年ぶり、あの日から数えて初めてなんで緊張してますよ(ソワソワ)」

OG 今回は晴れて深い迷宮を抜け出されたということで、ボキャブラ全盛時代に一世を風靡されたお笑いコンビ「松本ハウス」が、なぜ突然何のアナウンスもなく消えてしまったのか?という謎。そして、ハウス加賀谷の空白の10年の真実に迫りたいと思っております。

加賀屋 「今日はボク、全部話そうって思ってきてますんで、なんでも聞いてください。ただ、迷宮からはまだ抜けられてはいないかもしれないですけど……」

OG 公の場に出られただけで抜けた様なもんですよ!

加賀屋 「ですよね! で、さっきから気になってたんですけど、この小さいのがICレコーダーってやつですか?」

OG ですね、この小さな機械で加賀谷さんの肉声をばっちり拾っております。

加賀屋 「これが今話題の……。ここ10年休んでいて、文明というものから離れておりましたもので。こんなんで声が録れるんですねぇ(感心)」

OG 今は録れちゃうんですよ。とにもかくにも浦島太郎状態なわけですね。

加賀屋 「現役の頃からテレビとかもまったく見なかったですし、自分が出演してる番組も見たことがないんですよ。だからもう最近のお笑い事情なんかもまったく知らないですね」

OG じゃあ同じボキャブラ世代で今でも活躍されている方の状況なんかも知らないんですか?

加賀屋 「まったく知らないですね」

OG 例えば海砂利水魚がくりぃむしちゅーになってることとかも?

加賀屋 「え!? そうなんですか? コンビ名変っちゃったんですか! いやぁ、もう全然知らないですね……」

OG ……、了解です。では、あらためてよろしくお願いします。これは一部の方は知っていることなのかもしれませんが、単刀直入におうかがいしますけど、加賀谷さんはなぜシーンから何の前触れもなく突如消えたんですか?

加賀屋 「病気ですね。心の病気なんですけど、今まで自分からこういう話は発信したことがなかったんですけど、今回は自分から言おうと思って、病名は統合失調症です。日常の生活すら困難になってしまう病気でして、治ることはないんです」

OG 今は完治というわけでは?

加賀屋 「完治というものはないんですよ。今は“緩解”という状態ですね」

OG いつ頃発症されたんですか?

加賀屋 「これはヤバいなって思ったのが中学の頃ですね。『トレマーズ』って映画ご存知ですか? 地面にミミズみたいな怪物が土を盛り上げながら進んでいって人を襲うって映画なんですけど、それと同じことが目の前で起こり始めて」

OG 地面が盛り上がって見えてしまうと?

加賀屋 「そうなんですよ。もうボコーンボコーンって地面がバウンドして盛り上がってきて、歩くことが出来なくなって、壁伝いにソロソロと歩くしかできなくなっちゃって。『こりゃヤバい、トレマーズから非難しなくちゃいけない』って感じになって」

ハウス加賀谷

OG それが日常ずっと続いちゃうわけですか?

加賀屋 「ずっとですね、地獄です。それが起こる前も過敏な子どもで、いろいろ感じやすかったんですけど、トレマーズが起きて、表に出れなくなってしまい……。で、病院に連れて行かれて、いろんなお薬を貰ったんですけど、どうやら副作用が自分に合わなかったみたいで、そのまま施設に入ることになるんですよ」

OG 施設というのは、そういった病気で苦しまれている方々が?

加賀屋 「中学の頃からそういうお誘いはけっこうあったんですよ。でも、その頃になるとけっこう酷くなってしまって、野球に例えると『リトルリーグに入らないか』って言われてのが、いきなり中学生でメジャーリーグからお誘いがきた感じです(苦笑)」

OG 多分笑うところなんでしょうけど、こればっかりはちょっと……(困)

加賀屋 「いやいや、笑ってくださいよ! そこはとあるハウスで心に傷を負った人が共同生活をするグループホームみたいな感じの施設だったんですけど、中学卒業後はそこで暮らしていました」

OG 加賀谷さんは17才でお笑いの世界に入られていますけど、かなり過酷な状況からなぜお笑いの世界に入ろうと?

加賀屋 「当時ラジオを聴くのが好きでして、ハウスでずっとビートたけしさんのラジオを聴いてたんですね。で、漫才とかも好きになってきて、まぁ別にお笑いに詳しかったわけじゃないんですけど、漠然と自分もそういう世界で何かをやってみたいと思って、何か自分を解放できるんじゃないかと思って」

OG 大川興業に入られるわけですけど、その経緯というのは?

加賀屋 「ハウスの近くに本屋さんがあって、そこでたまたま芸人募集の記事を見つけて、それが大川興業の募集記事だったんですよ。大川興業に関しては『あー、あの学ランの』ぐらいの知識しかなかったんですけど、漫才とかそういうのができるみたいな募集だったんで、生まれて初めて履歴書を書いて送ったんです」

OG で、オーディションと?

加賀屋 「そうですね。でも、そのときそこで何をやるかなんてまったく知らなくて、椅子に何人か座らされて、ボクも座って『何をやるんだろう?』って思ってたら、みんな次々とおもしろいことをやり出すんですよ。あれには驚きましたよ『ボクも狂ってるけど、こいつらボクよりも狂ってる!』って」

OG アハハハハ!(笑)

加賀屋 「で、ボクの番になってどうしようかなって思って、その日は雨が降ってたんで折りたたみの傘を持ってたものですから、もう何も考えずにその傘を股間のところでバッて開けて『勃起!』ってやったんですよ」

OG アハハハハ!(爆笑)

加賀屋 「まったくウケなくて、こんなおかしくなってるボクにも部屋の空気がおかしくなってることは薄々感づきましたね。でも、ボクには絶対の自信があったので、絶対になんとかなると思ってました」

ハウス加賀谷

OG その自信の源というのは?

加賀屋 「ボクはその頃アイテムにこっていて、その日も幸せを吸い寄せる“幸運を呼ぶナイフ”というアイテムを持ってたものですから、このナイフに願いをこめればなんとかなると思って」

OG そ、そうなんですか。でも結果はオーライだったわけですからね(苦笑)

加賀屋 「(大川)総裁側でどんな話し合いがもたれたのかは全然知りませんけど、とにかく大川興業にはそのときいれてもらいましたね。で、そのオーディションにはキックさん(松本キック/松本ハウスにおけるハウス加賀谷の相方)も来られてて」

OG ちなみにキックさんはどんなことしたんですか?

加賀屋 「キックさんは大川興業の先輩に『最近ムカついたことはあるか?』とか聞かれてて『あります。隣の部屋の目覚まし時計がうるさいのがムカつきます。なので、いまからそれを表現します』って言って、いきなり部屋の壁に飛び蹴りしたんですよ。そしたら壁におもいきり穴があいちゃって、石膏ボードの破片があたり一面に飛び散って(笑)。キックさんも慌てて破片を拾うというものスゴい状況に」

OG そりゃまたとんでもないキレ芸ですね(笑)

加賀屋 「あれを見たときは『ボクもイカレてるけど、この人もかなりイカレてるなぁ、何のお薬の副作用なんだろう?』って本気で思いましたね」

迫り来る伝説の格闘家と男色エジプト人…。ハウス加賀谷に危険が迫る!

OGアハハハハ! で、その後キックさんと組まれて松本ハウス結成ですか。

加賀屋 「お話し合いがもたれまして、そこで総裁に『加賀谷、お前は誰とコンビを組みたい?』って聞かれて、最初は浜ちゃんって答えたんですよ」

OG は、浜ちゃんって……、まさかとは思いますがダウンタウンの?

加賀屋 「そうです、浜ちゃんって答えたんですよ。そしたら総裁が溜息をひとつこぼされて、キックさんに『松本、こいつの面倒は今後お前が見てやれ』って吐き捨てられて、部屋を出て行かれたんですよ」

OG まぁ、さすがの総裁もそうなるでしょうね。そのときにコンビ名や個人の芸名も決まったんですか?

加賀屋 「ボクの芸名は少し前に決まってたんですよ。オーディションのときに『どこから来たんだ』って聞かれて『ハウスです』って答えたのがきっかけで」

OG アハハハハ! じゃあ松本さんのキックは?

加賀屋 「これが結構難航しましてね、ボクらと総裁と、あと当時大川興業に所属されていたMANZAI-Cさんとでボクらをどうするかという会議があったんです。で、電撃ネットワークさんのお付きの方にジャッカルさんっていうのがいらしたんですよ。総裁がそのジャッカルというネーミングがカッコいいって思ってらっしゃったみたいで『松本はジャッカルみたいなセンスの名前がいいな。じゃあ、お前の芸名は“豹”にしろ』って」

OG 豹の1文字ですか!(笑)

加賀屋 「さすがにボクも『酷い、酷い名前過ぎる』って思いましたね、しかも今日からハウス加賀谷と豹かぁ……ってちょっと切なくなりましたよ。で、キックさんもさすがにそれだけはって感じになってらっしゃって、当時キックさんはシューティング(KIDや五味隆則を輩出した総合格闘技、現在は『修斗』)をやってらっしゃって『じゃあキックだ、松本キックで決まり!』ってことで話が終わりまして」

ハウス加賀谷

OG 松本キックって正直いい名前ですよね。

加賀屋 「最初は『松本キックって……、かわいそうだなぁ』って思ってましたけど、今はめちゃくちゃいい名前だと思いますね」

OG 話の流れで続けますが、キックさんって当時修斗四天王と呼ばれ、現在の総合格闘技の礎を築かれた大人気選手の佐藤ルミナ選手から、何を間違ったか格闘技番組の収録で一本極めちゃったんですよね(笑)

加賀屋 「あれはもうホントに余計なことをしてくれましたよ。まぁ、お笑い芸人が格闘家と闘ってめちゃくちゃにされるというよくある企画だったと思うんですけど、キックさんも素人ながらシューティングや琉球空手なんかをやっていて腕に覚えがあるものですから、何を間違ったかスパーリングで本気モードなんですよ」

OG 隙あらば首を獲ったれ!みたいな?

加賀屋 「少なからずあったと思うんですよ。で、ルミナさんはねぇ、まぁ正直言ってボクらをナメてるわけじゃないですか」

OG 本気では決してないでしょうね。

加賀屋 「寝技の状態になって、キックさんがルミナさんのバックを取ったんですよ。普通試合なら取られた方はかなり緊迫する状況なんですけど、ルミナさんは『はいはい、こっからどうするの?』みたいな感じで余裕を持った感じで遊ばれてたんですけど、そしたらキックさんがバックの状態からクルリと回転して回り込んで、ルミナさんの足をキャッチしてそのまま一気にヒザ十字固めを極めにいったんですよ」

OG 今でも足関節の名人と呼ばれているルミナ選手の足関節を極めた、しかもそれがまたキッチリと極ってしまったと(苦笑)

加賀屋 「ガッツリ極っちゃって……。ルミナさんも『あっちゃー』って困った顔されてて、でももう技はしっかり極ってしまっていて、ルミナさんがなんとタップするという」

OG 大人のタップですね……。

加賀屋 「もうタップするしかない状態でしたしね。そしたらもうキックさんが飛び上がってガッツポーズして喜びまくって……。ボクはそれ見て『ホントにもうなんてことをしてくれた』と(涙)」

OG 次の対戦相手は加賀谷さん?

加賀屋 「そうなんですよ。ルミナさんは表情には出さないにも、もうあからさまにカンカンに怒りまくっていて、背中から何かものスゴいオーラが出てるんですよ。で、ボクと言えば身体がゴツくて筋肉質なんで強く見られがちなんですけど、実際は中学のときに柔道を少しやってたというだけでめちゃくちゃ弱いわけですよ」

OG でも、ルミナ選手は完全本気モード、手加減は一切しないといった状態(苦笑)

加賀屋 「試合が始まった瞬間におもいきりタックルされてスッ転ばされて、足関節をおもいっきり極められて瞬殺されました。しかもキックさんと同じヒザ十字固めで」

ハウス加賀谷

OG あちゃちゃ……、しかも極上のヒザ十字なわけで。

加賀屋 「タップしても数秒感、技を離してくれませんでしたからね。その後、自分でやっときながら『ヒザ大丈夫?』って声をかけてくださいましたけど。ただね、30才を過ぎた辺りからルミナさんに極められたヒザが冬や梅雨の時期になるとキリキリ痛むんですよ。ボクはこれを“ルミナ痛”と呼んでますけどね」

OG ルミナ痛!

加賀屋 「今も現役を続けてらっしゃいますけど、結果うんぬんは関係なく、ルミナさんには弱気にならずに続けてほしいです。ルミナさんが弱気になったらボクのヒザが痛がるもんですから」

OG ヒザだけに泣いて痛がる(笑)

加賀屋 「ボクより上手く言うのは勘弁してもらえませんかね? まぁ、松本ハウスになって3年くらいしていろんなお仕事をさせてもらえるようになりましたね」

OG 某番組では世界遺産や建造物を修復するお手伝いをする企画で、単身で海外にも。

加賀屋 「いろんな国の世界遺産なんかを修復する建設現場とかで働きましたね。ただ、アジア圏なら体力的についていけるんですけど、ヨーロッパとかオーストラリアとかは無理ですね。もう身体の作りが違いますよ」

OG 今号では吉村作治先生がエジプトについて語られてるんですけど、エジプトにも行かれてますよね?

加賀屋 「エジプトはもう忘れることが出来ないくらいの事故にあいましたよ。それは放送されてないんですけど、ボク、エジプト人に犯されそうになったんですよ」

OG 犯されるとは性的に?

加賀屋 「おもいっきり性的です。エジプトでは馬の世話をするというお仕事を頂いて、馬小屋のような小屋をあてがわれて、そこに数週間住みながらという感じだったんですけど、その小屋にはね、なんていうんでしょうか……、子どもや青年がね、丁稚奉公というか、売られたというか、買い取られたというか、何て言えばいいのかなぁ」

OG それは活字で表現するにはかなり苦しいですね……。

加賀屋 「とにかくそういった子どもたちがその小屋にめちゃくちゃいたんですよ(苦笑)で、ボクは見て見ぬ振りして仕事に徹して、とある日もひとりで馬小屋の掃除をしてたんですよ。そしたら背後から誰かが近づいてきて、手伝ってくれるのかなぁって思って放っておいたら、なんかこう体をボクに擦り付けてきて、服を脱がそうとするんですよ。最初は何だろう?って思ってたんですけど、これは誘ってるなってわかって」

ハウス加賀谷

OG なんで誘ってると気付いたんですか?

加賀屋 「だってもうそいつ、ギンギンなんですよ!」

OG ギンギンですか!(笑)

加賀屋 「そのギンギンなものをボクのお尻におもいきり当てがってきて、そこでやっと事の状況が理解できましてね、もう殺らなきゃ犯られるって覚悟を極めて」

OG 怒りましたか?

加賀屋 「もう怒るしか選択肢がないという鬼気迫る状況になっちゃって。なんでも、エジプトではひげを生やしているのが男性のシンボルで、男でひげを生やしていない人はゲイだってことらしいんですよ。なので今だから言えますけど、そいつを小屋の裏に連れてってボコボコにしました」

OG でも、向こうからしたら「お前がそういうサインを出してたんじゃないか!」ってことになりますよね(笑)

加賀屋 「そうなんですよ。だから彼からすれば『日本人って何て矛盾した民族なんだ』って思われたはずですよ」

禁断の入院生活秘話を業界初解禁! まさか、こんなことになってたなんて……。

OGで、その辺りからボキャブラにも出演されて、一気にお茶の間レベルの知名度になるわけですね。

加賀屋 「売れ始めたという自覚はまったくなかったですね。ただ、銭湯が閉まる時間に家に帰れなくなってきたなぁというぐらいにしか思ってませんでした。その頃になると、キックさんが突然引っ越しするとか言い出して『今度はどんなボロアパートに引っ越すんだろう』とか思ってたら、なんと風呂トイレ付きで家賃10万円とか言ってるんで『この人はとうとう本格的に頭がおかしくなっちゃったか』と心配したのを覚えてますね」

OG アハハハハ! でも、加賀谷さんも同じくらいの収入になったということでは?

加賀屋 「自分がいくら貰っているかなんて当時知らなかったんですよ。その頃のちょっと前までは、魔法のカードを作って、街に点在するATMにその魔法のカードを入れたら、貯金もしてないのにお金が出てくるという非常に便利なサービスのお世話になり続けてましたから。カードもたくさん持ってましたし」

OG でも、その非常に便利なサービスは時を追うごとに悪魔のサービスに変貌しますよね。

加賀屋 「そうなんですよ。なので、キックさんが引っ越しした同じ頃に全額返したんですけどね」

OG 一気に全額ですか! 魔法のカードのお世話になってた頃の収入に比べて何倍くらいになってたんですか?

加賀屋 「10倍以上にはなってたと思います。そういう部屋に余裕で住めるくらいのお給料を頂いてたことに初めて気付いて、ボクも自覚して引っ越しましたね」

ハウス加賀谷

OG ぶっちゃけ、幾らくらいですか?

加賀屋 「そんなことまで聞くんですか!」

OG はい、聞きます(キッパリ)

加賀屋 「月に200万円いくかいかないとこまではいってましたね。ただ、その頃になると病状もかなり酷くなっていて、処方されたお薬も自分なりにカクテルして飲まないと身体や精神がモタなくなってきたんですよ」

OG そういった病状のお薬をカクテルして飲むって危険じゃないんですか?

加賀屋 「じゃないと仕事ができないんですよ。強い鬱の薬とか、そういう強い薬を飲まないとまともでいられない状態になってきちゃって。副作用もスゴいんですけど、これはもう自分で試すしかないという状態で、負の力に何もかもが絡めとられ始めて、あの当時はもう病状的に末期の状態でした」

OG 人気がうなぎ上りだった時期にいきなりの休業、そして蒸発のような形でシーンから消えるわけですが、具体的にどのような経緯で?

加賀屋 「1999年の1月13日に、そういった病気を専門にする病院(以下、専門病院)に入院するんですよ。99年の年明けに総裁に『もう無理です、入院させてください』ってお願いして」

OG 自分から専門病院に入院することを選択しなければいけない状況にまで切迫していた?

加賀屋 「不安、焦り、イライラがもうとんでもないことになってしまって、普通でいられなかったんです。あとは……、ムラムラも」

OG ム、ムラムラは病状じゃなく男の性なのでは?

加賀屋 「(無視して)とにかく強い抗鬱剤とか、処方されるいろんなお薬を自分なりのチョイスで飲んで、ごまかして、目の前はもう全部が全部曇天模様、死にたいみたいな自傷的な願望も抱き始めちゃって、これはもう入院しないとダメになるって」

OG で、入院されるわけですが、差し支えなければ入院中のお話を聞かせてもらっていいですか?

加賀屋 「もちろんです。99年の1月13日から約8ヶ月弱入院してました。専門病院ではいろんな経験をさせてもらいましたね。ボクが最初に入れられたのは隔離病棟だったんですけど、そのさらに奥に、隔離病棟の中に保護室っていうのがあるんです。そこにまずは入りましたね。なんだろう、刑務所の独居房のようなところです」

ハウス加賀谷

OG 例えが悪過ぎますよ! その保護室というのはどんな部屋なんですか?

加賀屋 「隔離病棟には分厚い鉄でできた鉄の扉があって、そこを開けると6人から8人で生活する大部屋のエリアがあって、その先にみんなでお話ししたりするリビングがあるんですよ。で、そのリビングを突っ切って少し歩くと、次は太い鉄格子付きのこれまた分厚い鉄で出来た扉があって、そこを開けると保護室があるエリアなんです」

OG とんでもなく生々しいですね……。

加賀屋 「で、その保護室は三畳くらいで、鉄格子の窓と鉄柵、布団にポータブルの便器、それしかない部屋ですね。扉は通路側にはノブがあるんですけど、内側にはノブがないんですよ。まぁ、そういうところがある病院があるという知識はあったんで、別に驚きもしなかったですけど」

OG 初日から保護室ってのはどうなんですか?

加賀屋 「自傷多害の可能性がある人は最初にそこに入れられるんですよ。まぁ入院してくる人は最初絶対にその可能性がありますから、まぁ通過儀礼みたいなものじゃないですかね(笑)」

OG 通過儀礼って(苦笑)

加賀屋 「で、私服からジャージに着替えてくださいって言われるんでジャージに着替えるんですけど、紐やゴムは全部抜き取られちゃうんですよ。自傷行為をしないためにということで。ボクは多害なんてないんですけど、自傷行為の可能性があるということで」

OG 正直、そういった部屋に入れられてどう思いました?

加賀屋 「『あぁー、ここがそうなのか』ってぐらいにしか思わなかったですね。で、着替えた後『じゃあ食事の時になったらまた来ますね』ってことで、鉄の扉をガチャーンと閉められちゃうわけです」

OG 保護室ではどんな生活をしてたんですか?

加賀屋 「本を読むことだけは許されてるんで、もう毎日毎日本ばっかり読んでましたね。でも、保護室ではもうやたら注射されるんで、本を読むのもままならないんですけどね」

OG やたら注射されちゃいますか……。

加賀屋 「『はい加賀谷さん、お尻にお注射しますよ』って、ボクは本に集中してるからお尻を出されても何も思わなくて、で、太いのをプチってされてチューッと入れられた瞬間、バターンって涎を垂らしながら倒れちゃうんです」

OG 精神安定剤みたいなのを入れられるんですかね?

加賀屋 「いや、もっと強烈な鎮静剤だと思います(苦笑)」

OG 涎を垂らしながら半失神状態にするってそんなに強いお薬が必要だったんですか?

加賀屋 「必要だと判断されてしまったんですよね。今は冷静に思い振り返って話しているので多分緊迫感はあまりないんでしょうけど、そのときの実際のボクは確実におかしかったと思いますよ」

OG 周りはからはまともに見えていない、強い注射を投与しないといけない状態だったと?

加賀屋 「絶対にそうですね。混乱しまくってたと思います。まぁ、お薬はキツかったですけど、保護室も悪くはなかったですよ。保護室での思い出でおもしろかったのは、初代のボクの主治医の先生が保護室にボクと一緒に閉じ込められてしまったときですね」

ハウス加賀谷

OG なんですかそれは?

加賀屋 「先生が保護室でボクの面談をやってくださってたんですけど、開けてあったはずの鉄の扉が何かの弾みでガチャーンって閉まったんですよ」

OG それは先生驚いちゃったんじゃないですか?

加賀屋 「先生の血の気がサーッて引いていくのがわかりましたもん。声にならない『おいちょっとこれヤベーよ』っていう声も聞こえましたね。で、先ほども説明しましたけど、基本的に保護室って内側から鉄の扉を開けることができなくて、しかもガンガン扉を叩いて『開けてくれぇぇぇっ』って言っても、そんなんじゃ誰もこないんです。なぜならモニターが管理室みたいなところにあって、部屋の天上にCCDカメラがあって、それで患者を監視してるんです」

OG じゃあすぐに係の人がやってくるんで安心じゃないですか?

加賀屋 「いや、ボクはちょっとした悪戯心でカメラの位置をずらしておいたんですよ」

OG アハハハハ!

加賀屋 「先生もなんとか冷静を装って『あらら、扉が閉まってしまったね、まいったなぁ』とか余裕をブッこいてはいるんですけど、焦っているのはもう誰の目にもすぐにわかるって感じなんですよ。で、『先生ボクが誰か呼びましょうか』って言って『すいません!すいません!』って叫んだ後に『でもね先生、こんなんじゃ誰もきてくれないんですよねぇ……』ってニッコリと笑いかけるんです」

OG うわぁ……、かなり恐いですねそれ(苦笑)

加賀屋 「もっと脅してやろうと思って、先生の両肩にボクの両手をガツンと置いて、先生の肩を少し強めに握って『先生、もうボク大丈夫なんで退院させてくれませんかね……』ってまたニッコリと笑うんです」

OG それ、先生はかなり身の危険を感じたでしょうね。

加賀屋 「だって保護室に入ってる患者で、しかもボクは身体がデカいですし、恐いに決まってますよ。先生はだまって下向いちゃって(笑)」

ハウス加賀谷

OG 悪いなぁ(笑)

加賀屋 「ごめんなさい、先生!」

OG もっと謝ってください。しかしまぁ、約8ヶ月の入院ってイメージ的にはかなり短かいような気もしますけど。

加賀屋 「いや、今は平均で3ヶ月くらいで退院する患者さんが多いみたいですよ。まぁ、ボクが入院してたとき、長い人で18年間入院されている方もいらっしゃいましたけど」

OG じゅ、18年ですか!

加賀屋 「症状が改善しないという理由もありますけど、やはり身元引き受け人がいない方はいたしかたないらしいです。保護室から大部屋に移ったときも、大部屋は6人くらいいるんですけど、その中でもまともに話せるのは3人いるかいないかって感じでしたね」

OG みなさん同じ病状で苦しまれているんですか?

加賀屋 「いや、もういろんな病状の方がいるんです。で、いろんなお薬を投与されてますから、それぞれ副作用が違ってるんですよね。中には話してるうちに眼球が上に上がってしまうとか、そういう副作用の人がいましたよ。普通に楽しく話してる最中に『あ、加賀谷さんゴメン! あれれれれれ!?目が上がっちゃったよ』って。ボクはもうそれみて大笑いしてしまって、ふたりで副作用話で盛り上がってましたけどね」

OG なんだか複雑ですが、とにかく明るい感じの絵もあるにはあるんですね。

加賀屋 「まぁ基本的に明るくなるお薬をいただいてますからね、基本的には明るいんですよ。副作用話は患者同士で盛り上がれる話題のひとつで『その副作用はちょっと酷くない? お薬を変えてもらった方がいいよ!』って言い合いながら、楽しくやってましたよ」

OG 保護室からはすぐに出られたんですね。

加賀屋 「いや、これが実は結構入ってたんですよ。入院直後はすぐに出られて大部屋になったんですけど、なんだか幻聴が聞こえてきて」

OG どんな幻聴だったんですか?

加賀屋 「かなり酷い被害妄想ですね。『あいつはオレのことを笑ってる、あいつをなんとかしないとどうにかなってしまう』みたいな幻聴に襲われて、暴れちゃったんですよ」

OG その幻聴に出てくる患者さんをですか?

加賀屋 「いきなりやっちゃったんですよ。まずはご挨拶代わりにローキックを叩き込んで(苦笑)」

OG その辺はちゃんと距離を測るんですね……。

加賀屋 「不思議なことに……。で、逃げまどうその人を追っかけ回して病棟が大混乱になってしまいまして。で、そのまま拘束されて保護室に逆戻り戻りです」

OG ズバリ言って多害そのものですもんね(苦笑)。

加賀屋 「この話には実は後日談があって、退院してから主治医に聞いた話なんですけど、ボクが暴れたとき『加賀谷さんは病状が落ち着いてきたから、生活を見て、よければそろそろもう少し軽めの病棟に移しましょう』と、その判断を下す先生を主治医が呼んでくれてたんですよ」

OG えぇぇぇ! じゃあその先生の前で大暴れですか。

加賀屋 「しかもその先生の前でご挨拶のローキックを入れたそうなんですよ。『どこが落ち着いてるんだよ!、大暴れしてるじゃねーか!!』って(笑)『すぐに保護室行きだ!』みたいなことになったそうなんですよね(笑)」

ハウス加賀谷

OG 全然ダメじゃん!って(苦笑)

加賀屋 「『蹴ってるじゃん!』って。『多害バリバリじゃん!』って。こんなもん移せるわけねーじゃねーかってことで保護室に帰りました。できれば軽い病棟に行きたかったんですけどねぇ……」

OG じゃあやはり約8ヶ月というのは早めの退院ってことには?

加賀屋 「いろいろシュミレーションとかさせていただいて、1日外泊で家に帰ったりとか、いろんなカリキュラムなんかも先生方が考えてくださって、自分的には退院は早いかなと思ってたんですが、専門家の判断なんで信じようと思って退院しました」

OG 退院を一番早く報告したのは?

加賀屋 「やはりキックさんには一番でしたね。入院した年の暮れに本公演という大川興業の全員が出演する大きなイベントがあったものですから、絶対にそれには出なきゃいけないって気持ちがありましたし、とにかくキックさんには入院中申し訳ないという気持ちしかありませんでしたから。ただ、出なきゃいけないという気持ちでもって自分をせかし過ぎたというか、退院したはいいですけど、実際はまだ退院には早かったみたいで」

OG あまり良くはなっていなかった?

加賀屋 「自傷多害の恐れはないという判断と、両親という身元引き受け人がいるということで退院はできましたけど、お仕事とか、そういう日常生活を普通に送るという点では早過ぎましたね。病気の根っこの部分はまだまだ全然残っていて、お薬も自分には合っていなくて副作用も酷かったですし、今思えば芸人としてはまったくダメな状態でした。そんな状態のままで本公演の出演を決行してしまうんですけど」

OG 内容はもうボロボロ?

加賀屋 「何もかもダメでしたね。もうどうしようもない感じでした。なので本公演が終わった瞬間に総裁とキックさんに『すいません、少し休ませてください』ってお願いして……。まぁそのときはふたりともというか、ボクも含めてそのまま10年間休むなんて思ってもみなかったです(苦笑)」

OG 退院後に待ってたはずのリロードは無情にも崩れてしまった。

加賀屋 「退院したらガンガンいくぞって思ってたんですけどね。もう何をしてもダメな状態で……、恥ずかしい話なんですが、その頃母親に聖書を買ってきてほしいと頼んで、うちに引きこもって聖書ばかり読んでました」

OG 聖書が心の支えになった?

加賀屋 「なりましたね。でも、別に聖書じゃなくてもよかったんですよ。●●●●さんの本なんて読んだらそのまま速攻で●●●●へ●●してましたよ。とにかく何かにすがりたかった、何かに頼りたかった、真っすぐ歩くための杖が欲しくて欲しくてたまらなかったですね」

OG とにかく●●●●関連のそれでなくてホントによかったです。

加賀屋 「ですねぇ。まぁ、あれに入信する人の気持ちくらいはわかってあげられますね」

実りある10年間。“諦めない”ことを諦めなかった男が語る明日への希望とは

OG退院後の本公演を経て、長い長い療養生活に入るわけですが、10年間弱の間、どう過ごされてったんですか?

加賀屋 「とにかく本ばかり読んでましたね。ボクはテレビも見ないし、パソコンなんてもってないし。特に何がしたいってわけでもなかったんですけど、自分の中のエンターテイナー性だけは保とうと思って、とにかく読書でしたね、週に4冊くらいですけど」

ハウス加賀谷

OG 病状の方は?

加賀屋 「狂いに狂ってましたね(キッパリ)」

OG あちゃちゃちゃ……(苦笑)

加賀屋 「お薬が合わなくて、副作用に苦しみました。でも、引きこもりから7年目、今から3年前くらいに新薬が出ましてね、そのお薬が効用も副作用も自分に合ってまして、そこから日に日に良くなっていったんですよ」

OG お薬ひとつでそんなに違う?

加賀屋 「もうボクはあなたを待ってました!って感じの新薬で、日常生活も全然大丈夫になってきたんですよ。で、もういい年だし、仕事くらいはしなきゃいけないだろうって思って、生まれて初めてアルバイトを始めるんですよ」

OG 加賀谷さんは17才でお笑い界に入られていて、最初のお仕事がもうお笑いなわけですもんね。

加賀屋 「でも、これでもそれなりの芸歴はあるんですけど、お笑いのお仕事で得たノウハウや経験が、いかに現実社会で何の役に立たないかを心の底から味わいました」

OG まぁ、たしかにそんなには……、かもですね。

加賀屋 「初めてのお仕事は地元の喫茶店だったんですけど、そこの店長がお笑い好きでボクのことも覚えててくれて採用してくれたんですよ。で、ホールを任されたんですけど、ボクって手が異常に震えるんですよね、だからおぼんからコーヒーをテーブルに置くときにソーサーとカップがガチャガチャガチャって必ずなって、コーヒーが飛び散っちゃうんですよね」

ハウス加賀谷

OG 困ったもんですねぇ……。

加賀屋 「あと、注文が覚えられなくて。ひとりがレモンティーを注文して、次にもうひとりの人がコーヒーを頼んだとしたら、最初のレモンティーを忘れてしまって聞き直すんです。で、聞き直したら今度は次のコーヒーを忘れちゃうんですよ。で、それがだんだんとお客さんがひとりでも危なくなってきて、クリームソーダを頼まれてるのにカウンターに行くまでになぜかクリームソーダが頭の中であんころ餅に変わってて『あんころ餅ひとつ』ってホントに言ってしまったことがあるんですよ(苦笑)」

OG それでよくクビになりませんでしたね?

加賀屋 「お笑い好きの店長さんが『加賀谷君にもう一度活躍してほしい』ってことで完璧に守られてたんですけど、数ヶ月後に店長が移動になって、新しい店長がきてしまいまして、速攻でクビになりました」

OG まぁ、しょうがないっちゃしょうがないというか、世知辛いですねぇ。

加賀屋 「でね、次に高円寺駅の高架下にある某有名お寿司屋さん●●●寿司のホールの募集があって、そこは時間が自由に選べるということで、ボクはまだあまり長い時間は働くことができなかったんで、そこに入ったんです。しかも勤務が本店ってことでしてね、本店といえば、例えばそれがルイヴィトンだったらシャンゼリゼ通りで働いてるみたいな気分だ!って思って、嬉しかったですね」

OG まぁ、高円寺の寿司屋なんですけどね(笑)

加賀屋 「そこでも失敗ばかりでしたね。板場から足りないものを持ってくるように言われるんですけど『めねぎ持ってきて』って言われて、ボクも倉庫まで『めねぎめねぎめねぎ……』ってブツブツと忘れないように行くんですけど、なぜか帰ってくる段階でそれが“みりん”になってて『板さんみりんです!』って」

OG めねぎとみりんって文字数以外ひとつも合ってないじゃないですか!

加賀屋 「もうそのときには頭の中じゃみりんになっていて、板さんに『みりんじゃねーよ!』って怒られても『この人はなんで言った通りのことをやったのに怒ってるんだろう?』って、『板さんも障害持ちなのかな?』とか思っちゃったり」

OG アハハハハ!

加賀屋 「『アジ補充!』って言われて卵焼きを山盛り持っていったこともありますしね」

OG もはや間違いというレベルじゃないですよね。じゃあそこも速攻で?

加賀屋 「いや、それが温かい目で見ていただいていて、何の戦力にもならないのに良くしてもらってますね。最近はシフトが入ってないですけど、在籍はまだしてますからね」

OG ●●●寿司にまだ加賀谷さんのタイムカードがあるんですか!

加賀屋 「ありますよ! そろそろまた行こうかなと思ってます」

OG アルバイトができるぐらい元気になってきたということは、その頃からエンターテイナーな活動も視野に?

加賀屋 「もちろんですよ。ここははっきり言っておきたいんですが、何かボクが引退しただとか言われてるみたいですけど、ボクは引退なんてしていませんし、そんなことは一度も口にしてません」

ハウス加賀谷

OG 引きこもってただけだと。

加賀屋 「引きこもりながらもエンターテイナーとしての自分は磨いていたつもりです。ボクは密売KGYダビッドソン(以下、密売)というハードコアパンクのバンドでヴォーカルもやっているんですけど」

OG OGもいつもお世話になっているバカ社長ことTHE CRAZY SKBさんが運営する殺害塩化ビニールのバンドですよね!

加賀屋 「そうです。昔、殺害のイベントに松本ハウスで出演させていただいて、そこで知り合った方に『加賀谷君がやりたいお笑いって多分こういうことだとボクは思うから是非聴いてみてよ』って大量のカセットテープを頂いたんです。で、早速聴いてみたら全部強烈なハードコアパンクでした」

OG 加賀谷さんのお笑いはその方からすると強烈なハードコアパンクってことなんですね(笑)

加賀屋 「『そうなのかー』と(笑)でも、それは18才くらいのときだったんですけど、音楽なんて自分の人生になかったものですから、トロトロになった脳にハードコアが突き刺さりまして。で、自分もこういう音楽をやってみたいと思って、その流れで密売を結成させていただきまして」

OG 密売も芸人ハウス加賀谷同様に休業していた?

加賀屋 「そうですね、密売も10年間休んでたんですけど、この間10年ぶりの復活ライブをやったところなんですよ。でね、そこで『ボクは引退なんてしてない!』って宣言したところなんですよ」

OG ただ、世間はほぼ100%ハウス加賀谷は引退した、松本ハウスは解散したと思っていますよ。

加賀屋 「なので今回、ボクはまだまだやりますし、ファンの方がまだいてくれるなら、突然消えてしまったことを謝り、恩返しをしたいという気持ちで出てきたんです。なので、もう一回言わせてください」

ハウス加賀谷は引退しておりません! 近い将来、完全復活します!! ハウス加賀谷

OGおぉー! いいですねぇ!! 音楽のほうは復活されましたし、次はお笑いの方ですね。

加賀屋 「ですね、近々必ず復活しますよ」

OG 先ほど、松本ハウスは解散していないともおっしゃってましたけど?

加賀屋 「ボクは総裁からもキックさん本人からも聞いてません。人づてに耳にして驚いているくらいです。もし、それが本当なら総裁なりキックさんなりの考えがあってのことなんでしょうけど、直接聞いてない限り、ボクの中でとにかく解散はしていないです」

OG では、密売の次は松本ハウスの復活?

加賀屋 「キックさんのお考え次第ですけど、とにかく松本ハウスは解散はしていません(断言)」

OG 期待しております! さて最後に、長くて暗い迷宮から見事、日の当たる場所まで這い上がられた加賀谷さんから、まだ迷宮の中で悩み苦しんでいる人にメッセージをお願いします。

加賀屋 「人生、生きてる間は迷宮の中です。ただ、同じ迷宮なら暗いより明るい方がいい、寒いより温かい方がいい、それは絶対に間違ってないんです。だから諦めちゃいけない。ボクは10年という長い間、深くて暗い迷宮でもがき苦しんでいましたけど、諦めることは絶対にしなかった。時々負けそうになったけど、諦めなかった。人生は謳歌するものだと信じて闘ってきました。諦めたらそこで終わりです」

ハウス加賀谷

OG 10年間に後悔はない?

加賀屋 「ありません。この10年間があったからこそ、今、ボクは明るい迷宮で楽しめているんですから。時間なんて関係ない、死んでしまう最後の日が幸せに思える日だったらそれが人生を謳歌したということ。人生、何事も適齢期なんてないんです。10年間消えていた、いいじゃないですか! それも全部ボクの人生ですから」

OG まだ先が長い人生、この10年は実り多き10年だった?

加賀屋 「辛くてしんどかったですけど、今思うと実りしかないですね! もうこれからはこの実りを糧に恩返ししますよ。お世話になった方の自宅やファンの方の自宅に夜中の3時頃、突如として一軒一軒回ってご挨拶しますよ。それは練馬かもしれないし、与那国島かもしれないし、オーストラリアかもしれないし」

OG アハハハハ! じゃあエジプトでお願いします!!

加賀屋 「また犯られちゃいますよ!」

ハウス加賀谷 はうすかがや
1974年2月26日生まれ、京都中野区出身。大川興業所属のお笑いコンビ松本ハウスのボケ担当。汚れなき壊れ屋の異名を誇り、その特異なキャラと破天荒なお笑いセンスで人気を博し、1990年代に起きたお笑いブームの中心核を担う。人気絶頂の中、中学生のときに発祥した統合失調症が悪化し休業、入院などを含めた休業期間は10年間という長いものに。何のアナウンスもない突然の出来事に死亡説まで浮上した。一部情報では「活動休止を経て松本ハウス正式解散後、芸能界から完全に身を引いた」とあるが、本人は完全否定している。
2009年4月18日、殺害塩化ビニール×暗黒プロレス組織666-TRIPLESIX-主催ライブイベントで密売KGYダビッドソンヴォーカルとして再結成復活ライブを結構、ライブ中に「引退はしていない」と、芸能界復帰を名言。松本ハウスの復活に期待が寄せられている。

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