モスクワ(CNN) ロシアを訪問したクリントン米国務長官は13日、ロシアのラブロフ外相と非公開で会談し、両国がイランの核兵器開発阻止に向けて連携していくことを確認した。ただしラブロフ外相は、国連安全保障理事会の対イラン追加制裁決議で、米国などと足並みを揃えることに慎重姿勢を示した。
クリントン長官とラブロフ外相は会談終了後の記者会見で、両国がこの問題で依然合意していないことをにじませた。クリントン長官は、ロシアのメドベージェフ大統領が先月オバマ米大統領と会談した際、制裁が「避けられない」と発言したものの、現段階で可能性はないと指摘。ラブロフ外相は、外交努力が尽きた後で制裁が必要になる場合は理論上あるものの、イラン核問題については警告や制裁、圧力が「非生産的」だと確信している、と語った。
クリントン長官はこの日、メドベージェフ大統領とも会談。モスクワ郊外にある同大統領の私邸で、アフガニスタン情勢や第1次戦略兵器削減条約(START1)の後継条約、新たに設置される米ロ間の協力推進機関「大統領委員会」について意見を交換した。