まんが家にならなれると思ったから。
自分一人で何かをする仕事がしたくて。手に職をつけたかった。
だから学生運動が下火になりはじめて、学生たちの多くがお祭り感覚で参加していた雰囲気がみえてきたときに一気に冷めてしまって、もう写真はいいかな、と。
それまでいわゆる“まんが”を読む機会がなかったので、“まんが”といえば新聞に載ってる4コマまんがしか知らなかったから、必然的に描くまんがも4コマ。 最初にまわった出版社では「ストーリーはやらないのか?」とか「おもしろいがウチでは…」といった返事。 で、いろいろ調べたらまんがを専門にやってる出版社があると聞いて行ってみた。それが芳文社。 そこから徐々に他社も含め仕事が増えていって、ピーク時には、ひと月100ページ4コマにして200本くらいになったことも。
とにかく考えること。
7本のネタを揃えるのに、いまだに20本くらいのアイデア出しをしている。
無地のノートをコマに割って、アイデアをどんどん出していく。
それをひたすら繰り返す。
だいだい晩にいつもこの作業をして翌日はまとめたものを下書きから進めていって原稿にする。
お写真があればお願いします。
というようなアイテムはございますか?
これがたまに24時間営業の打ちっぱなしゴルフになったり。
禁煙にも成功さないましたね。その時はどのようにして?禁煙の成功の秘訣を教えてください。
パイプにした。これが思った通り手間がかかるのでだいぶ吸う量が減った。
次にキセル煙草にした。わざと安いキセルを買った。安いものは真鍮くさくてタバコがほんとに不味い。
それで一切吸わなくなった。
おとぼけ課長やコボちゃんなど作品のモデルはいらっしゃいますか?
コボちゃんは自分。
年齢を重ねていく自分がモデル。
自分の目指すべき方向性が定まった気がした。
一番嬉しいことは?
やっぱり描きあげた作品を読み返してみて、おもしろいのができたな。と感じるとき。
大変なのはやはりアイデアを出す段階。
これができれば、あとは筆跡とかと同じことで。自然とネタが出来ていく。
デビュー40周年、50周年に向けて意気込みや意欲をお聞かせください。
簡単なようでこれはとても難しいことだと思っている。
常に作品のグレードを上げ続けていかないといけないから。
一定のレベルを保っていくことでは続けてなんていけない。
アイデアに関しては理論的には無限にある。
あとは表現の仕方を常にレベルアップしていきたい。
これは単純なこと。例えばゴルフをやってスコアが良かったとか、釣りで大きな魚を釣ったとか…。それと同じことだと思う。