江畑氏を｢擬似専門家｣首藤議員ブログ炎上

　民主党首藤信彦衆院議員（６４）が自身のブログに、死去した軍事評論家江畑謙介氏（６０）について書き、その内容に批判が殺到、同ブログのコメント欄が１３日までに、いわゆる「炎上」といわれる状態になった。

　「危機管理問題専門家」でもある首藤氏は１２日夜、「ある軍事評論家の死」と題し、「同じ専門分野だからよく知っている」関係という、江畑氏についてブログで記述。同氏を評価しつつも、湾岸戦争（９１年）の時「一応、疑似専門家としての役割を果たした」とか、軍事オタクの「ハシリのようなものだった」と言及。「まったく紛争地や実際の戦場に足を運ぶこともなく、兵器という切り口だけで戦争を論じる、日本にしか生まれない特異な軍事評論家だった」とも述べた。

　さらに、最近の江畑氏について「政治、特に与党への傾斜が激しく」「次第に自民党べったりになってきて」「軍人じゃあるまいし、評論家が皮の防寒服などを着てイベントに並んでいる姿をみて、悲しい思いをしたことがある」と記述。講演依頼した際、原稿書きなどを理由に断られたことに触れ「文筆だけでは生活は苦しかったのかもしれない」とも書いた。ブログは「心よりのご冥福を祈りたい」と締めくくった。

　こういった文章をうけ、コメント数は、１３日午後９時半の時点で約１２００件にも達し、そのほとんどが首藤氏への批判だった。「日本で一番まともな軍事評論家を指して何を寝言を」「あきれるばかり」「自民党にすりよっていた？　具体的なソースを出して下さい」「故人を悼む気持ちなんて、全く伝わってこない」「言葉の端々に悪意が満ちています」「死人に口なしとはまさにこのことですか」などの意見が続いた。

　［2009年10月14日8時44分　紙面から］