すい臓がんのため2日に死去した男性デュオ・classの津久井克行さん(享年49)の音楽葬が12日、東京・青山葬儀所で営まれ、元メンバーの日浦孝則(49)、歌手の上田正樹(60)ら関係者やファン約1500人が別れを惜しんだ。会場には生前親交のあった大リーグ・松坂大輔投手(29)から、お別れの言葉が書かれたウイニングボールも届けられた。また現メンバーの岡崎公聡(49)は同日をもってclassの解散を宣言した。
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「おつかれさまでした。ゆっくり休んで、又(また)天国でたくさん歌ってください」-。遠くアメリカから届いたサインボール。そこには松坂の惜別の思いがつづられていた。
生前の津久井さんと松坂は、岡崎の紹介で知り合い親交を深めていった。松坂は、カラオケで必ずclassの大ヒット曲「夏の日の1993」を歌うほどのファンで、昨年、ゴルフコンペのパーティーでは、津久井さんと一緒に同曲を披露したこともあった。
松坂は津久井さんの訃報を聞いた2日(日本時間3日)に先発して勝利(インディアンス戦)した際のウイニングボールをボストンから岡崎に送った。そこに書かれていたのは歌手・津久井克行への思いが込もったメッセージだった。
ボールを握りしめた岡崎は「津久井さんも喜んだと思います」と、唇をかみしめた。松坂はリーグ優勝決定シリーズに出場中のため(登板は無し)式には参列しなかったが、この日は約1500人が別れを惜しんだ。
祭壇は津久井さんの好きな白の花で埋め尽くされ、会場には「夏の日の-」や遺作「十六年と一日」に収録された「桜」の未完成のPVが初公開された。弔辞を読み上げた岡崎は「classは10月12日をもって永遠のお別れをしたい」と解散を宣言。「『今年の桜は見られない』と告知されながら津久井さんが半年頑張って来られたのは皆さんのおかげ。素晴らしい曲を心にとめていただき、また歌って欲しい」と涙を流した。