サブカテゴリー

羽田空港ハブ化に森健知事「冗談じゃない!」

 前原誠司国土交通相が羽田空港を24時間運用の国際ハブ(拠点)空港として優先整備する考えなどを表明してから一夜明けた13日、成田空港を抱える千葉県の森田健作知事は「本当に頭にきて眠れなかった。冗談じゃない!」と強く反発した。14日午後から前原国交相と対面。「真意をただしたい」などと述べ、怒りをあらわにしている。

 森田知事は県庁内で報道陣に対し「(羽田空港と成田空港は)共存共栄で頑張ろうという時に冗談じゃない」「成田空港は大変な闘争があり、血も流れ、1978年にやっと開業にこぎつけた。1つずつ積み重ねてここまできたのが、あの大臣の一言でパーですよ」と語気を強めた。

 羽田空港が国内便、成田が国際便とすみ分ける原則の撤廃案。怒りは収まらず「もうね、あんな重い言葉を発言するなら、一度は私たち、地元、県の話を聞いてくださいよ。一度はね、説明してくださいよ」「こんな理不尽なことが続くなら、千葉県は怒りますよ」とボルテージを上げた。

 さらには「話し合いがなければ、何も動きません。民主党さんらしくないなあ」と恨み節まで飛び出すほどだった。

 “選挙公約”だった東京湾アクアライン通行料800円を早々と実現させるなど、順調なスタートを切ったのもつかの間。県が建設費用の一部を負担し、自らも推進する八ツ場ダム(群馬)の建設が凍結されるなど政権交代のあおりをもろに受けている。さらに、今回のすみ分け撤廃で成田空港の国際拠点としての役割が低下すれば、もう1つの公約でもある「空港間のリニアモーターカー構想」にも黄色信号がともる。前原氏との“第2ラウンド”に「(14日の会談では)はっきりと真意をただします。なにせ会わないことには話にならない」と息巻いた。

 千葉県空港地域振興課は「報道で見ただけで、正式な連絡はない。大臣発言の真意を確認したい」と情報収集に追われた。担当者は「国内線と国際線の分離という、今まで国が進めてきた考え方を大きく転換するもの」と困惑気味。一方、神奈川県の松沢成文知事は定例記者会見で「大賛成だ。日本経済の中心地である首都圏で、ハブ空港の機能強化をしないといけない」とするなど、反応はさまざまだ。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2009年10月14日 ]

関連ニュース

読み込み中..

PR

関連写真

読み込み中..

注目アイテム

ニュース

クイックアクセス
スペシャルコンテンツ

このページの先頭に戻る ▲