2009/10/13 16:52
シンガーソングライターとして活躍中の霜月はるかさんが10月14日、『グリオットの眠り姫』をリリースする。
今作は日山尚さんと共同プロデュースしたファンタジーボーカルアルバム第2弾で、第1弾の『ティンダーリアの種』はコミック化やドラマCD化するなど人気の作品だ。『グリオットの眠り姫』は前作の世界観を引き継ぎ、『ティンダーリア』の数千年後の世界で重い宿命を背負った双子のヒロインの心の葛藤や成長を描いている。日山さんいわく「RPGを意識した」との言葉通り、物語、キャラクター、世界の設定などが緻密に作られ、全13曲を通して聴くと冒険小説を読むように、ファンタジーストーリーが広がってくる。
霜月さんの美しく澄んだ歌声は心地よく、おなじみの多重コーラスや民族音楽のテイストなどもふんだんに取り入れている。更に霜月さんがサウンドプロデュースを手がけ、なるけみちこさんや弘田佳孝さんなどゲーム音楽のスペシャリストとのコラボレーションも実現。新境地を開いた。
11月23日には東京・日本青年館にて『ティンダーリア』と『グリオット』の世界にスポットを当てた初のファンタジーコンサートを開催。幻想的な歌世界を楽しもう!
●『グリオットの眠り姫』は『ティンダーリアの種』につながる世界観
――オリジナルファンタジーボーカルアルバム『グリオットの眠り姫』を作ろうと思ったきっかけを教えてください。
霜月はるかさん:ファンタジーボーカルアルバムは自主制作でもずっとやっているライフワークですが、2007年にメジャーで『ティンダーリアの種』をリリースさせていただいて、コミカライズやドラマCDなどの展開もできました。おかげさまで好評だったし、それから2年経って、共同原作の日山さんと「そろそろ次をやろうか」と。
日山尚さん:前作は2時間くらいの映画をイメージした、おとぎ話や童話のような雰囲気の作品を目指したので、今回は趣を変えてRPGをイメージしています。主人公たちが旅をしながら成長していく物語です。
――『グリオットの眠り姫』のタイトルの由来は?
霜月さん:タイトルにある“グリオット”とは音を山びこのように返してくれる、特殊な力を持った石のことです。その石の力を巡っての陰謀と、背負った運命に巻き込まれていく双子のヒロインの物語が描かれています。
日山さん:タイトルの“眠り姫”は物語のキーになっているので、一言で説明するのは難しいのですが、CDを聴いたり、特装版に入っている設定資料集などを読んで、意味を想像していただけたら嬉しいですね。
●『ティンダーリアの種』から数千年後の世界。今回は双子のヒロインの物語
――前作同様“ARIA”という言葉も使われて、つながった世界観なのかなと。
霜月さん:『グリオット』は前作から数千年経った世界のお話です。“ARIA”が示すものは命だったり、歌だったり、女神を表していたり、世界の成り立ちを表す象徴的な言葉になっています。前作で“ARIA語”という独自言語が登場しますが、それは今作でも残っていて、歌やコーラスなどにも出てくるので前作を楽しんでいただいた方にはリンクしていることを実感してもらえると思います。
――キャラクターデザインは前作に続き、藤村あゆみさんを起用していることも作品の世界観の継続を意識された結果でしょうか?
日山さん:そうですね。藤村さんに引き継いでもらった雰囲気プラスで、さらに今回はアートデザインとイラストを背景美術に長けた中山匡さんにお願いしました。通常版のジャケットは中山さんの世界観的な絵で、特装版は藤村さんのキャラクターの絵になっています。どちらも作品に欠かせないものですね。
――特装版のジャケットには男性キャラも二人描かれていますが……?
霜月さん:ヒロインのパートナー的な存在です。赤い髪のライルは双子と同じ村に育って、あるきっかけで双子の妹のシトラと一緒に旅に出ます。グレインは双子の姉のローザの苦しみを受け止め、時にライル達と対峙することも。今回は私のボーカルアルバムが前提なので双子のヒロインを主体に描いていますが、RPGで言えばライルが主人公的な立場ですね。でもそれぞれ成長する話にしたいと思っていたので4人全員が主人公と言っていいです。
集計期間 : 09/10/06~09/10/12