男児をかんだとみられる犬=11日午後6時34分、福岡県那珂川町、恒成利幸撮影
11日午前10時半すぎ、福岡県那珂川町市ノ瀬で別荘を管理している女性(56)から、「孫が犬にかまれて呼吸がない」と119番通報があった。消防隊員が駆けつけたところ、女性の孫で、福岡市南区野多目4丁目、飲食店従業員高木隆二さん(30)の長男の海地(かいち)ちゃん(4)が全身から血を流して倒れていた。海地ちゃんは病院に運ばれたが、約1時間半後に死亡した。
県警筑紫野署によると、別荘は福岡県弁護士会所属の弁護士が所有しており、若手弁護士の研修所としても使っていた。海地ちゃんは10日から管理人の祖母の所へ遊びに来ていた。敷地内にはいずれも6歳くらいの秋田犬と大型洋犬のロットワイラーが放し飼いになっていた。海地ちゃんが建物から庭へ出た際に悲鳴が聞こえたので祖母が外に出ると、2匹が海地ちゃんの頭や足にかみついていたという。祖母も助けに入ってかまれ、けがをした。同署は犬の飼い方で安全管理に落ち度がなかったか調べている。
別荘を所有する弁護士によると、別荘は海地ちゃんの祖母が5年ほど前から住み込みで管理し、犬の世話もしていた。弁護士は取材に対し「普段はおとなしい犬なのに。まさかこんなことになるとは思わなかった」と話した。
別荘は那珂川町役場から10キロほど離れた山間部にあり、周囲は山林。敷地は高さ1メートルほどの鉄製のさくに囲まれていた。近くに住む男性(72)は「犬が放し飼いになっているのを見たことがあるが、門もさくも高いので危ないと思ったことはなかった。子どもが亡くなったと聞き、非常に驚いた。家族が気の毒でならない」と話した。
福岡市の海地ちゃんの自宅近くに住む女性(67)は「自転車で遊んでいる姿をよく見かけた。受け答えもできる、しっかりしたかわいい子だったのに」と話していた。