5 名も無き虎 (08/07/22(火)10:41
ID:Mqkl5d9/.)
今回のCESの展示を見る限り、まだ韓国・台湾メーカーに対しては製造技術上の優位性を
保っているのではないかという印象を受けた。韓国・台湾メーカーが第8世代以降の製造技術を
保有できるまでかなりの時間がかかるのではないか。
たとえば108インチAQUOSが発表されると分かるまでは世界最大とアピールする予定だった
LGの100インチ液晶(108インチAQUOSが発表されてしまったので「The World's Largest LCD」
という表示が「World's First…」と変更されたようだ)。サイズ的にはAQUOSに匹敵するが、
写真を見ても分かるように中央に貼り合わせ後の継ぎ目があり、量産品までの道のりが
長いことを感じさせる。張子の虎である。
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20070111/dg79.htmシャープが亀山工場において製造技術のブラックボックス化を徹底したため、今まで日本製の
製造機器を利用して、日本メーカーが蓄積した生産技術を流用することで液晶製造を推進してきた
韓国・台湾の液晶メーカーは自力で生産技術を蓄積する必要が出てきた。どうもその蓄積が十分に
出来ていないのではないかという感じがする。
その理由は大画面の液晶テレビがシャープの65インチ以外、他社からまったく商品化されなかった
からである(Samsungは82V型、70V型を2年も前に発表済だが未だ発売されていない。最近になって
52型が商品化されている)。大型液晶テレビを商品化しようとすると、大型液晶パネルを高い
歩留まりで生産する必要があるが、歩留まりの向上に苦しんでいる感がある。
http://d.hatena.ne.jp/LM-7/20070117/1169038533
9 名も無き虎 (08/07/31(木)19:05
ID:bNypT8Rxw)
液晶ディスプレイ製造においてもうひとつ大きなコスト要因があります。それは歩留まり。
要するに良品率ですね。
この歩留まりを上げるのは製造機器をどのように使用するかだけではなく、どのように
設置するか、どのような順序で機械を動かすかなどのノウハウを積み上げていく以外にありません。
で、シャープは必死になってこのノウハウを積み上げて歩留まりを上げていくのですが、
製造機器の会社を通じてノウハウがだだ漏れになっていました。メンテの担当は多くの場合で
製造会社の担当ですので。
でもって、歩留まりが上がった頃を見計らってLGフィリップスやサムスンが同世代の製造機器を
導入します。すると最初から安定した歩留まりで製造できるためにコストが削減できるわけですね。
このような構造でシャープは常にサムスン、LGフィリップスからキャッチアップされてきました。
http://rakukan.net/lcdtv.html