集会で、供述を強要された経緯を説明する菅家利和さん=10日午後、東京都新宿区 冤罪防止に「取り調べ可視化を」 元判事ら、誤判問題で集会死刑廃止を求める市民団体が10日、足利事件など刑事裁判の誤判問題をめぐり東京都新宿区で集会を開いた。出席した木谷明・元東京高裁判事は「人が裁く以上、誤りはある。(虚偽の自白による)冤罪を防ぐには、取り調べの可視化が一番簡単な方法だ」と話した。 団体は「死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90」。足利事件で再審無罪が確実になった菅家利和さん(62)も出席し、供述を強要された経緯を説明した。 足利事件について木谷元判事は「DNA鑑定と自白に寄り掛かっている。(県警、検察は謝罪したのに)『裁判官は弁明せず』では済まない」と指摘し「自白の任意性については、裁判官より裁判員の方が鋭いセンスを持っているのではないか」と述べた。 フォーラム90の安田好弘弁護士は「裁判は絶対的に正しいものではないことをまず知ってほしい」と話している。 【共同通信】
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