(CNN) 韓国の聯合ニュースは12日、北朝鮮が同日午後、東海岸で日本海へ向け短距離ミサイル5発を発射したと報じた。10月10日から同20日までの期間、東部海岸沖の一定の海域を航海禁止の対象にしていたという。
今回の発射の意図は不明だが、北朝鮮は過去にも通常の軍事訓練の一環として短距離ミサイルを発射したことがある。ただ、対外交渉で主導権を得る狙いでミサイル発射を材料にしてきた経緯もある。
今年7月初旬にも短距離ミサイル計4発を発射していた。弾道ミサイルではなく、韓国政府当局者は地対艦ミサイルとしていた。
北朝鮮は今年4月5日、人工衛星打ち上げと称し長距離弾道ミサイルを発射。国連安全保障理事会がこれを非難する議長声明を出したことに反発、北朝鮮核をめぐる6者協議からの脱退、核戦力の強化を発表し、同5月下旬には2度目の核実験にも踏み切っている。その後、複数の短距離ミサイルも発射していた。
ただ、最近は米韓との対話路線に転じ、金正日総書記は先に訪朝した中国首相との会談で核問題をめぐる多国間協議への復帰も示唆していた。再度の核実験後、国連安保理が打ち出した制裁強化が効果をもたらし、国内経済状況も改善しないことから外国援助などをにらみ、柔軟路線に修正したとの見方も出ている。