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道立病院移管協議の早期解決、西紋5市町村の首長ら要請〜道「誠意ある対応」明言
(10月11日付け)
道立紋別病院の西紋5市町村による移管問題で紋別市の宮川良一市長をはじめとする西紋5市町村の首長と各議会の議長、議員、市民団体ら24人が9日、道庁を訪れ、移管協議が早期に整うよう再度の検討を求める要望書を高橋はるみ道知事に提出した。一行は、あわせて石井孝一道議会議長、道議会の各会派にも同様の要請を行った。
地元側は高橋知事本人との面会を要望していたが、この日は道議会開催中のため山本邦彦副知事が対応した。
宮川市長はこれまでの交渉の経過を振り返りながら、地元側の要望と道の回答に大きな隔たりがあることや、道立紋別が2次救急を受け入れられない状況が続き、1次救急の現場も大きな危機に直面していることなどを強調。「市民の総意である当初(4月)提案の移管協議書を尊重いただき、移管協議が早期に整うよう再度検討していただきたい」と要望した。
紋別市議会の西本征幸議長は「地域の要望と対立するのではなく、道立紋別病院を道が地域の病院としてどうやって組み立てていくのかが求められている。道立であるという原点に戻ってほしい」と要望。「このまま交渉が進展しなければ、道立紋別の今いる医師も、いなくなる。早急に対応してほしい」と語気を強めた。
これを受けて山本副知事は「地域の皆さんが広域連合で病院を運営していこうということは、大変ありがたく感謝している。速やかに合意できる方向性で早急に交渉を進めたい。知事も『誠意をもって対応しなければならない』と明言している」と前向きな姿勢を見せた。ただ一方で「道財政が厳しいことと、過去の道立病院の移管事例(との兼ね合い)もある」ことを強調し、地域の条件を丸呑みすることには難色を示した。そのうえで「どこかで歩み寄れる部分はないか、私たちも努力するし、皆さんも道の今の(苦しい)立場を理解してほしい。着地点を見出したい」と訴えた。さらに「もう時間はない。早く道筋をつけねばならない。週明けにも事務的に詰めさせていただきたい」とし、事務レベルでの協議を早期に再開する意向を示した。
(宮川市長らが山本副知事に要請を行った=写真=)
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