松本盆地に浦和サポーターの怒号が響いた。年間予算70億円を誇る07年アジア王者が、アマチュアの松本山雅によもやの敗退。ゴール裏の約200人が今季初めて抗議の座り込みを行い、浦和・信藤健仁チームダイレクター(TD)を約1時間もつるし上げた。
「パスばかり回してるサッカーじゃ、チームは衰退するよ!!」
長い芝に邪魔され、今季から取り組むパスサッカーが機能しない。前半12分にGK山岸の頭上を越えるゴールを許すと、後半27分に2失点目。DF坪井は「チームがバラバラにならないようにしないと…。(敗戦の)分析もクソもない」と危機感を漂わせた。
夏場にリーグ戦7連敗を喫し、ナビスコ杯も準々決勝敗退、そして天皇杯も…。これで2年連続の無冠が濃厚だ。フィンケ監督の来季続投を明言していた橋本社長も「重い負けだと思う。直近の試合を見ていきたい」と方向転換。12日に信藤TDと緊急会談を行う。11月上旬に予定している契約更新までのリーグ戦3試合で結果が出なければ、就任1年目でフィンケ解任の可能性が高い。