June 25, 2005

理科教育研究会

理科教育研究会というものに参加。これは理科の先生達が集まっての勉強会で、よそから講師を招いたり、互いに授業・実験の方法を教え合ったりする場。
(学校の先生は子ども相手に授業をするだけの仕事、ではなくて、生徒や親に見えないところで、教科の研究もかなり高度にやっている。あまり知られていないのでちょっと強調。)

午前は、今月から外来生物法が施行されたこともあり、外来生物や生態系に関する講演。学校でありがちなのが、環境教育より情操教育を優先してしまい、余所のホタルやメダカを児童が放したりっていうやつ。またこれが美談として取り上げられるから始末が悪い。

先日も植物園に遠足に来ていた幼稚園の先生が、「今から池のカメさんに餌をあげますよー」と園児を引き連れていた。おいおいミシシッピーアカミミが大半だって。第一撒き餌って生ゴミ投げ捨ててるのと同じじゃん。これはカモメやハト、ネコに餌をやることにも通じる問題なのだが。

おっと話が逸れた。午後は植物のラミネート標本づくり。小学2年生で実践しているとのことで、案外子供だましじゃないんだこれが。実は、身近な野草の標本を貸出標本として作成中なのだが、博物館の標本としてはかなりしっかりしたものをつくらなくては、と考えてしまった。

この日の大阪は晴れ。最高気温31℃。風微弱。会場は中学校理科室。当然空調設備ナシ。いや暑いの何の。こんな状況で毎日授業を受けている生徒(先生も…)ってすごい…。

研究会で話題になったのが「七色亜茶」のCM。月がヘンだよねーって生徒が言ってた、など。

ポイント1:「いろいろな形の月が同時に空に昇ることはない」という前提があって、始めてこのCMはファンタジーとして成立するのだが、実際これを現実として捉えてしまう子どもがいる/或いは現実の月の満ち欠けを知っているが為に、「この月ヘンだよ」と真面目に反論してしまう。

ポイント2:月の満ち欠け、あれは月齢の変化ではなくて月食的というツッコミ。
でもまあ、CMの女の子は可愛らしいし(ヨン様はどうでもよろしい)、最後に月sが散っていく(CM見てない方、すみません。亜茶のHPでもご覧になれます。)のはそれはそれで幻想的。

文章や映像でたまに気になるのが月の形と位置、時間帯の不正確さ。三日月が真夜中に天高く輝くかよ。小学校では4年、中学では3年で月や星の動きを学ぶのだが、大人が普段いかに月に関心がないかよく分かるな、こういうのを見ると。
educationalstaff at 03:23