池袋のヤマダ電機が12日で完全閉店!?

【PJニュース2009年10月12日】東京・池袋BICカメラの前と横に進出した、ヤマダ電機の池袋店内に11日夜、「完全閉店」という赤い紙が、至る所にはり出されていた。10月12日で完全閉店するという張り紙だ。ということは、BICカメラの聖域だった池袋に、ヤマダ電機の首都圏進出戦略の中核だった池袋店も、ついに、BICカメラに負けて、尻尾(しっぽ)を巻いたのかと驚いた。そこにいたマネジャーという名札を下げた人に聞いた。

「完全閉店というのは、これで終わりということなんですか。すると、今日買って、故障したり、初期不良だったら、どうするんですか」と、「ここからは、移転するということです。そのあとは改装して、ここはモバイルパソコン、ケータイ、などモバイル中心の品ぞろえの店になります」。

「移転って、どこに移るんですか」「三越さんの跡地を買ったので、そちらに移ります」

「ああそうですか、ではいつからそちらは開くんですか」「10月末から、11月初めと言われています」

「それで、このビルは、いつ改装されるんでしょうか」「移転が終わってからでしょうね」

つまり、ずっと前に閉店セールをしていた、目と鼻の先の三越デパートを、ヤマダ電機池袋店の本丸とするために、今のヤマダ電機を改装する、というだけのことだった。それにしても、「完全閉店」とは、言いすぎだ。が、店頭にあった告示ポスターは、売らんかなのポスターで、店の外に向けて貼(は)ってあったポスターには、ちゃんと移転のためと書いてあった。商魂たくましいということか。

今まで、池袋BIC4店舗の間に、ヤマダ電機が割って入ったように見えていたが、それでも、ヤマダ電機はやはり、池袋駅の繁華街である、サンシャイン通りからは遠かった。しかし、三越の跡地は、BICよりも池袋東口に近い。そういえば、わかれているBICカメラも、改装を始めている。

ヤマダ電機の大規模店は、BICカメラの有楽町店がそごうデパートの改装であるように、三越デパートを改装したことで、意外に使い勝手がいいのではないだろうか。1階の店員のほとんどが、販売応援という名札を下げた、メーカーなどからの販売応援部隊だったが、これでは、本当の販売は難しいだろう。サービスの質という、本当の競争はこれからだ。【了】

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パブリック・ジャーナリスト　安居院 文男