先輩待たせちゃった…森本遅刻で百叩きの刑
練習前、遅刻した森本貴幸(左)の頭を優しく叩く!?岡田武史監督
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怪物FW森本が「百叩きの刑」にあった。日本代表は11日、横浜市内で練習を行った。10日のスコットランド戦で代表デビューしたばかりのFW森本貴幸(21)は一夜明けたこの日、バスの集合時間に遅刻する大失態を犯し、選手、監督から百叩きの罰を科された。14日のトーゴ戦(宮城)では汚名返上の国際Aマッチ初ゴールを狙う。
やはり、規格外の“大物”だった。前日、スコットランド戦で代表デビューを飾った森本がこの日、練習場に向かうバスの集合時間に1分、遅刻する大失態を犯してしまった。たかが1分、されど1分。関係者によれば、既に中村や中沢といった先輩諸氏はバスに乗り込んでいたという。「やっちゃった?ハイ。何してたのか?特には…」。さすがの怪物FWもバツが悪そうだった。
練習前、異例の円陣が組まれると大爆笑がわき起こった。代表ルーキーが遅刻するという前代未聞の事態を受け、早速、岡田監督以下、選手全員で森本の“処分”が話し合われたのだ。岡田監督が「逆さはりつけか、全員からの百叩きか、土下座か、1つ選べ!」と通告すると、森本は「百叩きがいい」と即答。「僕はもう、一発、いきましたよ」と、岡田監督は即座にひと叩きを食らわせたという。それでも笑って済まされたのは、大物ゆえの役得か――。
そもそも森本の“大物伝説”は数知れない。北京五輪代表で同僚だった西川は「遅刻なんて常習。きょうも爆笑でした」と笑う。イタリアでは海外遠征時にパスポートを忘れたことがある。スタッフと急いで自宅に向かったが、再び玄関を出て来た森本は食べ物を口の中でモグモグさせていて、あまりの能天気さにそのスタッフをあきれさせたという。何事にも動じない、究極のマイペースなのだ。
そんな森本だが、次戦14日のトーゴ戦(宮城)では初先発する可能性が出てきた。岡田監督はこの日「当初、ベスト布陣を考えていたが、トーゴのメンバーが代わりそうなので、試したいこともある。特に海外組は(11月の)南ア遠征が最後になるし」と、森本はじめ海外組の優先起用を示唆した。実現すれば、これ以上ない汚名返上のチャンス。ピッチ上でも大物ぶりを証明するしかない。