株、やめます
こんな時間にあれだが、眠れない。
とうとう含み損込みで、損失が10万円を越してしまった。 したがって当初から決めていた通り、この世界からいっとき退くことにする。 本当にいっときか、捲土重来を期すかはまだわからない。
読んでいただいている皆さんの中には、「お前は勝てるシステムを独自に編み出したと言っていたではなかったか」と、訝しがる方もいるだろう。
負け惜しみを言うわけではないが、シュミレーションも念には念を入れたわけで、システムには自信があった。 ただし、これは勝ったり負けたりを繰り返しながら、トータルで利益を出していればいいという考え方のもので、着実に一歩一歩利益を積み重ねるという類のものではない。 不幸にして、ここ何日か、その負の面が続いてしまったということだ。
これとは別に、もうひとつ理由がある。
俺のパーソナリティが、もはや崩壊寸前であることだ。
前述の通り、システムには自信がある。
だが、悲しいかな、この世の中、100%絶対ということはあり得ない。 夜寝ている最中に、例のリーマンブラザース破綻のような不測の事態がアメリカで起きやしないかと心配になって、しばしば目が覚める。 慌ててモバイル端末を開き、ヤフーファイナンスにアクセスし、ダウと為替の値動きを確認するということが一晩に何度も起こる。 全財産を失った夢を見て、冷や汗びっしょりで飛び起きたこともある。
こんなことが続くので、慢性的に睡眠不足になってしまった。
当然、仕事にも響く。
つまらないミスを犯すようになり、また含み損を抱えた日は知らず知らずに攻撃的な態度を取ってしまい、周囲に多大な迷惑をかけてしまったこともある。
それらの事象はストレスとなって俺に襲い掛かった。
酒の量が増えた。必要のない物をやたらと買うようになった。
2ちゃんねる株板で、時おり「樹海」という言葉が出てくるが、それだけで動悸が激しくなる。
得体のしれない“影”に怯え、食事も受けつけなくなる夜もしばしばあった。
もうひとつ、重大な出来事。決定的と言っていい出来事が起こった。
街で女性警察官を見かけても、普通にスルーしている俺がいたのだ。 女性警察官に関心を示さない俺なんて、もはや「死に体」もいいとこ。これは本当にショックだった。 株を始めてから、明らかに俺の生活リズムは崩壊してしまった。
俺は狂ってはいるが、それほどバカだとは思っていない。
株をやるに先んじて、シュミレーションはくどいぐらい繰り返した。 その上で、手ごたえを感じたからこその参戦だった。
だが、実際の戦争と仮想戦争は全く違う。
これは俺がここで本一冊分の文章を書いたとしても、経験がない方にはおそらく伝わらないと思っている。
正直悔しさはある。
だが、反面、安堵もしている。 やっと、解き放たれたというね。
とにかく今は、傷つき疲れた精神を休ませたい。
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