真っ赤に日焼けしました
少し間があいてしまってすみません。ナイロビ市内での調査が終了し、マサイマラに移動していました。マサイマラ地域で郊外住宅地の再開発をインフラフリー研究の視点から調査するためです。ナイロビから、飛行機で約一時間位で到着しましたが、ここは天気が悪いと電話もつながらない状態になるのだそうです。なので、ネットも二日間つながらずレポートが遅れた、というわけです。明日、日本に帰る予定なので、今日ナイロビに戻ってきて、今、ようやくブログをアップしています。

ムパタ・サファリ・クラブです。

最近、マサイマラは自然や野生動物を間近で見れるという観光スポットとして有名になり、いろんなリゾートホテルが建ち並んでています。今回は、その中でもっともこだっわって作れられ、日本でもよく知られているムパタ・サファリ・クラブに宿泊しました。このホテルのオーナーである小黒さんのお陰で、スタッフに紹介してもらい、マサイマラでのインフラフリー研究に協力をしていただきました。こうしたインフラのない環境下で、水、電源、エネルギー、ゴミといったホテルのお客さまに必要なインフラをどうしているのか、メンテナンスマネジャーと一緒に調査しました。この辺りは、今度「ソトコト」で記事にもなる予定です。是非ご覧ください。

マサイ族の村で歓迎してもらい、ちょっとテレました。

また、現地の人々の暮らしは一体どうなっているのかを調べみたいと思い、ホテルのマサイ族の人にお願いし、彼の村を見にも行かせてもらいました。この村は観光地ではないので、通常白人は入れないところです。でも、今回は、マサイ族の彼の友人として行ったので、みなさん、マサイ族の伝統的な衣装を着たり、踊ったり、歌ったり、ものすごく温かく歓迎してくれました。お蔭でマサイ族の住宅も見学することができたのですが、予想通り、本当に、まったく電源や水のない家に住んでいました。「こうした環境は不健康ではないですか。」と聞くと、ある女性が「私は80歳です。まだまだ死なないよ。楽しく生きていくんだ。」明るく答えてくれました。素敵ですね。。。

マサイ族にはこんな神話が言い伝えられているそうです。「マサイ族はロープで宇宙から砂漠に降りてきました。水があるところを探すために、南に移動しケニアまでやって来て、今もその暮らしを守っています。そして、その時、人と一緒に牛も降りてきました。だからマサイ族は牛を大切にしているし、世界の牛は全てマサイ族のものです。」

今回大変お世話になった井上さんです。

今回のケニアの旅を振り返ると、やはりケニアまで来て本当によかったと痛感します。現地でずっとケアをしてくださった井上さん、どうもありがとうございました。井上さんのお蔭で、ここまでのスケジュールをこなすことができました。現地に15年住んでいるネットワークを駆使しご協力いただいたこと、心から感謝しています。今度は、調査ではなくケニアの人の役に立つインフラフリーコンセプトの応用で、また訪れることができるよう、がんばります。
人生は全て経験だ
ケニアの「インフラフリー調査」順調に進んでいます。

今日は、ナイロビでスラムの再開発にかかわっているNGOや政府関係の人と打ち合わせをしました。彼らは、先端技術をそのまま海外から持ってくるより、スラムに住んでいるコミュニティーの人々の教育に力を入れる方がいいと教えてくれました。僕もその通りだと思います。今後のスラム開発プロジェクトのためのコミュニティーミーティングに、僕も参加させてもらえることになりました。彼らの生の声を聴く、よいチャンスになるでしょう。

何このかわいい子?笑

打ち合わせの途中で泣いている赤ちゃんの声が聞こえてきました。気になってNGOの人に聞くと、このビルを管理している人の子供の泣き声だそうです。打合せを終えてから、その声を頼りに近づいてみると、ものすごいかわいい赤ちゃんを発見しました。笑 実は、ケニアの言葉で一番最初に学んだものは「写真を撮っていいですか?」。さっそくケニアの言葉でお母さんにOKをもらい、写真を撮影しました。ただ「一緒に連れて帰っていいですか?」という質問には許可がおりなくて、当たり前だけど寂しかったです。笑

郊外のスラムでもかわいい赤ちゃん見つけました。笑

続いて、スラムの中で、ちゃんとした住宅環境を作ろうとしている現場を調査しました。ここに住んでいる20人は、3年前から毎日お金を貯金して、そのお金で工事をもうすぐ始められる予定になっているのです。やはり、生きていくうえで一番大切なことは、他人からの助けをじっと待つことではなく、自分で方法を考え自分で行動することですね。1975年からここに住んでいる大工のおじいさんに気持ちを聞いてみると「子供が衛生的に暮らせる空間にすること、それが僕の幸せです。」と答えてくれました。

スラムの住宅の中

スラムの住宅の中は、外から見るのと全然異なるのが印象的です。ケニアでは女性が家庭を守る責任者とされていて、家の中はとてもちゃんとしています。部屋の中にはバッテリーで作った電気もあり、テレビも見れるしラジオも聞けます。去年までソーラーパネルもあったそうですが、パネルが故障してしまったため、バッテリを近くにある店まで持って行って充電してもらい、それは一回充電すると2週間程もつようです。

夕方はセイブ・ザ・チルドレンセンターで講演 右:菊本さん

夕方は、ナイロビから結構離れているセイブ・ザ・チルドレンセンターに行きました。両親がいない18人の子達の家になっているこのセンターは、何と日本人の菊本さんが運営されています。センターに案内されると、そこでは風力でポンプを動かしたり、コンポストで植物を育てているなど、インフラフリー研究のヒントになるアイデアがいっぱいありました。特に、子供教育の方法は非常に優れていて、未来、子供が自分の能力で生きていけるよう、家を作るハンドクラフトの技術といった実践的スキルを与えていました。僕は、せっかくなので子供に「宇宙」をテーマにした1時間の講演しました。宇宙や海外に関する質問がたくさん飛び出し、子供の持つ好奇心は無限だなぁ、と感じました。最後は、みんなで記念撮影。楽しい時間はあっという間で、再会を約束しその場を離れました。

まだ、ケニアに来て工程半ばではありますが、本当にケニアに来てよかった、と僕は感じています。やはり、自分でものを経験することはとても大切です。ケニアに対しても、ここに来るまでの僕のイメージと今のイメージでは全然違っています。
世界を変えることはできないけれど、僕のした経験や感動、感謝の気持ちを、人に伝えていくことが僕のしていくことだと思っています。

また明日、お会いしましょう。

How are you?
昨日の夕方、ナイロビに無事到着し、ホテルにチェックインしました。夜中の移動時間だったにも関わらず、飛行機内では目の前にあったビデオ・ゲームにはまってしまい、ケニアまで寝ずじまい。笑 そのまま現地のスタッフと打ち合わせし、明日からのスケジュールの確認をしました。忙しい毎日になります。

今回の調査は、インフラフリー研究の一部である「ノーインフラ」、要するにインフラがない環境で考える居住空間、またはインフラがない環境で建てられたインフォーマルハウジングの再開発が目的です。

キベラスラム

そして迎えた翌朝、アフリカの一番広いスラムであるキベラの見学を行いました。ここは、120万人が住んでいるまったくインフラがない住宅環境です。水やトイレの問題、ゴミ問題などで大変不衛生で不健康な状態。当然、犯罪も多発するため部外者が自由に出入りできる環境ではありません。今回は、特別にスラム協会会長も一緒なので、安全に細かいところま見学することができました。

ソエトコミュニティのメンバー

その会長に、ソエトコミュニティーのメンバーを紹介されました。彼らはスラムに住んでいる人々で、彼らが住んでいる住宅にも入れてもらいインタビューをさせてもらいました。これは元々スラムに住んだ19人のメンバーで立ち上げたコミュニティで、彼らが毎日少しずつ貯金をしたお金でメンバーに建設を教え、自分たちで安く建てた住宅であることを知りました。おばあちゃん達が建設を勉強をし、コンクリートを混ぜる状況を見たら、物事を学ぶのに年齢は関係ないと感じました。
そして、彼らに夢を聞いてみると「幸せに暮らしたい」と言っていました。世界のどこにいても、どんな環境にいても、人間の気持ちは変わらないものですね。ケニアでは、人との別れの時、みんなで踊るのが伝統なのだそうです。僕も一緒に踊ったんですが、あまりにも下手なので、写真は非公開とさせていただきます。笑 ケニア人は、みな、運動神経が優れています。

午後はもう一つのスラム「Huruma」の見学です。

Hurumaスラムの一部

自分の家に誘ってくれたケニア人

ここでも、家の中に入って構造を詳しく見学することができました。構造以外で僕の興味があるのは、この赤ちゃん。最初は結構嫌がったけど、僕が持っている全てのキャンディーを出したら仲良くしてくれて、抱きしめて写真を撮る事が出来ました。笑

ケニアはどこに行っても子供に「How are you?」と話かけられます。やっぱり白人の顔は不思議らしく、じっと見つめられたり。でも、僕が「I am fine」と答えると、子供がずっと一緒にいてくれます。みんなものすごくかわいくて、僕にできること何だろう、と言う気持ちでスラム街から帰りました。

同じ地球なのに、みんなこんなにも違う暮らしをしています。我々研究者の責任は地上の全ての人に、同じような環境を作ることではないか、と心から思いました。インフラフリー研究、もっと頑張るしかありません。もしノーインフラ研究が成功して良いものができたら、このスラムで必ず応用することを、自分に誓いました。
ケニア出発前に
今週は、二つのイベントがあり、楽しく過ごしました。


これは、花Hugプロジェクトのイベントです。オペラ歌手鈴木慶江さんや花道家大久保有加さんが出演したフラワーイベント。370人の会場が満席となっていました。詳しい内容は、このリンクで花Hugのブログを見てください。とにかく、生演奏で活け花をみたのは初めての体験でしたし、先日、活け花体験もしたばかりだし、これからもっと花を勉強しようかな、と思いました。笑


二つ目は友達のコンサート。公務員であるメンバーで1年前作ったバンドだそうです。当時、みんな楽器は初めてだったけれど、最初は3ヶ月に一回練習して面白さがわかり、その後ちゃんと練習し、コンサートの日を迎えた、ということです。友達に誘われ、僕もその初ライブに向かいました。演奏の中で「母島の宝物」と言う歌がとてもいい曲で、最後はみんなでその歌を歌いました。実は、僕もギターとドラムをやり、音楽が大好きなんです。みんなは、それから飲みに行きましたが、僕はケニアの準備があるため、ライブだけで引き上げました。

さて、いよいよ今日からケニアです。
またナイロビから報告しますね。
えいごでしゃべらないと Jr.
今度、「えいごでしゃべらないとJr.」に出演します。NHK教育の人気番組「えいごでしゃべらないと」を見たことがある人はたくさんいますよね。そのジュニア版が4月からスタートするのですが、第一回目の先生に僕が選ばれたのです!光栄なお話しです。新宿の小学校へお邪魔し、宇宙の話しやインフラがない環境での暮らし「Infra-Free Kids]を創造し、コミュニケーションをしました。みんな、ちゃんと理解して反応してくれて、とても楽しい時間を過ごすことができました。天神小学校のみなさん、どうもありがとう!ご協力いただいた先生方もありがとうございました。放送を楽しみにしています。

番組収録中の様子。かなり、僕も真剣です。笑

授業中は、英語しか話せない先生として撮影しているし、生徒さんもみんなそう思っていますので、僕としてもかなり頑張りました。つい、「そうそう。」とか口走ってしまったり。あの時はやばかったです。笑 

特に番組の最後に注目!

放送は、4月2日(月)午後19時から15分間。何度も再放送もあるそうです。是非、ご覧ください!
CALENDAR
SMTWTFS
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< October 2009 >>
ARCHIVES
CATEGORY
COMMENT
TRACKBACK
PROFILE
LINK
RECOMMEND
宇宙エレベーター
宇宙エレベーター
アニリール・セルカン
2006年発売以降、第6版となった人気代表作。読むほどに理解が深まる珠玉の味わいです。
RECOMMEND
タイムマシン
タイムマシン
アニリール・セルカン
2006年発売。学校になじめなかったセルカン少年は、大人も巻き込むタイムマシン実験に挑んだ!98%著者の実体験によるストーリー。
RECOMMEND
ポケットの中の宇宙 (中公新書ラクレ)
ポケットの中の宇宙 (中公新書ラクレ)
アニリール セルカン
2009年8月10日新発売!
何事にもとらわれない著者の思考力の源、人生の軌跡をたどる一冊。

Copyright (C) 2004-2009 lolipop Some Rights Reserved.