インフラフリー調査で島根県へ
島根県邑南町へ出向いた今回の旅。第1の目的は、ケニアに続きインフラフリーの調査でした。この研究にとって、日本の郊外の生活を調査することはとても大切です。この町のインフラの依存率は約2割。過疎化が進む農業コミュニティに住み続ける人たちの、今後の生活の質が問われます。ここは広島空港から車で約1時間程度。日本一赤字だと言われる高速道路は、本当に信じられないくらいすいていました。レンタルビデオショップへ行くにも、この高速で行かないといけないそうです。すれ違う数少ない車が、みんなレンタルビデオショップへ向かっているように思えます。笑

まずは上下水道の浄水場へ伺いました。貴重なデータの数々とご説明をしていただき、大変参考になりました。
次に、し尿処理場へ。完備された設備を一通り、見学させてもらいました。
町役場に行き、町長さんとお目にかかりました。6月10日、日本橋で特産品フェアを行うそうです。

地元の子供たちと「未来の家」を創造する、ワークショップを行いました。みんな、一家族が7人、8人が普通です。とてもすてきな家を創造してくれました。みんな優秀な子供たちです。どうもありがとう!

帰路の途中、多嶋神社という所にも立ち寄りました。この神社は、大社造りといい、出雲大社と同様の建築方法で建てられています。面白いのは、その神社本殿の軒下には、八咫烏(やたがらす)という鳥を招くため、神餌台が設置されているところです。この八咫烏、実は、日本のJリーグ・サッカー選手たちのユニフォームにも、マークとなって使われているとか。とても興味深い話です。そして、そこを案内してくれた方の赤ちゃんを発見。

お父さんから片時も離れないその赤ちゃんを、一瞬抱っこさせてもらい写真を撮ろうとしたところ。。。。泣いちゃいました。笑

あっと言う間の滞在でしたが、インフラフリー研究に役立つ情報を、たくさんいただくことができました。地元の皆さん、本当にどうもありがとうございました。みなさんの温かい対応に、心から感謝申し上げます。

家族とのつながり、人と人とのつながりの大切さを、再確認しました。とても楽しい週末を過ごせたことお礼申し上げます。各地に残る、こうしたコミュニティの未来のためにも、インフラフリー研究をさらに進めて行こうと思います。
ケニアの宇宙飛行士候補

今日、僕の手元に一通のメールが届いた。毎日100通以上のメールを処理している僕は、あまりひとつのメールを読むのにじっくりと時間を割くことができない。でも、今日届いたこのメールは違っていた。何度も、何度も、読み返した。それは、先日行ったケニアからのメールだった。滞在中にワークショップを行った「Save The Children Center」の菊本さんからだ。

僕にどうしても話したいことがあってメールを出している、と書いてある。何だろうと読み進めると、そこには、僕自身も予想しなかった内容のことが書かれていた。

僕は、どういう背景と事情があって、子供たちがセンターで暮らしているか、ということに関して、一人一人の情報は知らされてはいない。ただ、センターに来るまでのプロセスが、彼らにとって決して幸せなものではなかっただろうことは、容易に想像できる。そこで僕にできること、僕にしかできないことは何だろう、そう考えて選んだ答えが「ワークショップ」だった。僕は、人間を支えるもの、それは夢と希望、そして創造力だと考えているから。

メールはこう続いていた。

***
ワークショップにいたマサイ族出身の少年を覚えていますか?彼は、母親が亡くなった後、父親に置き去りにされ、アフリカのサバンナでたった一人で生きていました。

サバンナでは、近所には隣人もいません。10キロ離れた学校を往復し、食事はそこで出る給食だけ。夜は一人、簡素な家でハイエナからの攻撃におびえていたそうです。私は、その情報が入ったとき、すぐに彼に会いに行きました。2年半にも及ぶその生活で、少年はすっかり疲弊し栄養も不足していましたが、それでも彼には、マサイの魂とプライドがあるすばらしい少年だと感じ、私は驚きました。

センターに来て3年。彼は、最近朝の4時に起きています。いままでは、みんなと同じ5時が起床だったのに。その1時間、彼は何をしていると思いますか?彼は勉強をしていました。そして、先日、学校で一番の成績をおさめたのです!私は彼に聞いてみました。将来は何になるの?と。彼は「ママ、僕は月に行くパイロットになるんだ。」そう答えました。

セルカンさん、私は、あなたがここを訪れてくれたことに、そして彼らに希望という光を与えてくれたことに心から感謝をしています。

言葉では伝えきれず、歯がゆいばかりですが、私の心からのあふれんばかりのありがとうが届くことを願っています。
***

僕からも、同じ気持ちを返したい「Save The Children Center」のみんな、すばらしい経験をありがとう、と。また会いに行きます。
公開対談のお知らせ
急なお話ですが、5月20日(日)、東京ミッドタウンにある会場で、対談講演を行います。対談相手は、関心空間の前田氏という方です。前田氏は、Webコンテンツを手がけているクリエイター。数々の賞も受賞されているそうです。実は、僕はお目にかかったことはないのですが、僕の活動に興味を持ってくれた前田氏より、是非とのご依頼を受け実現することとなりました。テーマはもちろんWebについてですが、初対面での対談なので、ある意味とても未知数で楽しみです。詳細は下記になります。この対談の模様は、技術評論社『Web Site Expert』に掲載されます。ご興味ある方は是非、おいでください。

開催日:2007年5月20日(日)
時 間:15:00〜16:30(開場14:30)
会 場:デザインリエゾセンター(東京ミッドタウン・タワー5F)
問い合わせ:wse@gihyo.co.jp
もしくは03-3513-6170までご連絡下さい。
*お席は先着順となります


http://gihyo.jp/(告知サイトです。)

このブログでの受付などは行っておりませんので、直接、お問い合わせ先にお願い致します。
子供たちからの贈りもの
先日、トルコへ行った様子はブログでもレポートしましたが、帰国してようやく落ち着いた僕の元に、一通の封筒が届きました。それは、その時のイベントで当選から外れてしまい、参加できなかった小学校の子供たちから届いた、うれしいプレゼント。62人が、僕の絵を描いて送ってくれたのです。すべての絵を、ここでご紹介したいところですが、やはりそれは無理がありますね。笑 まずは、僕がセレクトした2枚を紹介させてもらいます。

何となく、僕に似ていますね。

かわいい〜。笑

実は、子供たちが送ってくれた絵、すべてに、トルコと日本の国旗が描かれていました(一人の絵では日本の国旗の色が逆になっているけど 笑)アジアの東と西の端に位置する二つの国を行き来する僕にできることは、本当にささやかなことだと思います。けれど、トルコの子供たちの心に、この二つの国の国旗を刻めたことを、僕はとてもうれしく感じています。

このブログを日本で読んでくれている貴方の心にも、日本とトルコの国旗がたなびくことを願っています。
今度のゲストはUAです。
「Blue Planet」第一回の放送を、お聞きになっていただけましたでしょうか?この番組は、ゴールデンウィークのJ-WAVE特番で、昨日の月曜日は岡田准一君とトルコの旅を、そして第二回目5月4日は、UAさんとツバルの旅に出て行きます。


ツバルとは、南太平洋にある小さい島の名前。約1万人ばかりの人々が住まうS26km2、品川区と同じくらい、の国です。現在、温暖化問題で島がどんどん沈んでいると言われていて、世界の環境問題の研究者に注目されています。「BLUE PLANET」では、宇宙から見た視点で島の人や環境、または世界の温暖化問題を中心にした話をしています。是非、お聞き下さい。

J-Wave Say!"Hello" SPECIAL
COURRIER Japon presents
BLUE PLANET
〜Message from Tuvalu〜
5月4日 18時00分〜19時55分
http://www.j-wave.co.jp/holiday/20070430_sp/


僕は、UAさんと初めて会いました。とても優しくて話しやすく、環境を大切にしている人でした。そして、一児の母として、子供の未来、地球のあり方を真剣に考え、取り組んでいる姿勢を、多くの人に知ってもらえたら、と感じました。今回、この特番で僕がアンカーマンとして、どこまで取り組めたかはわかりませんが、この2回の特番を通じて、岡田君やUAさんとの出会い、一緒に旅に出て行くことで新たな経験になったことに感謝しています。

そして、ラジオと言うメディアを改めて考えてみたとき、映像がないからこそ、人の声の力を感じ、そこから伝えられることがある、と知りました。日本の友人に言われた言葉を思い出しました。「話し上手は聞き上手って言うんだよ。」相手の話に興味を持ち、相手の話を聞くことから、学べることがいっぱいあり、それはその人の糧になる、ということなんですね。

これから、僕も自分の研究に集中して、もっと良い結果を出せるように頑張ります。みなさんも自分のやりたいこと、自分が一番幸せな状態で生きていけることは何かを定めて、どんどん頑張って行きましょう。

今日は、ラジオのエンディングと同じ言葉で・・・。
「アニリール・セルカン」でした。笑

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