新書の発売とセルカン・カレッジ

本日、中央公論新書から3冊目の本「ポケットの中の宇宙」が出版されました。今回は、現在までの自分の経験もふくめて、インフラフリーやインテリジェンスに関する考え方をまとめた一冊になりました。2006年に出版した「宇宙エレベーター」と「タイムマシン」とはまた違った人たちが読んでくれる新書という分野を通じ、さらに幅広い方たちに僕なりのメッセージが届けられればと思っています。

加えて、ご存じの様に、今年の4月からは六本木ミッドタウンにて「セルカン・カレッジ」を立ち上げ、20代から40代にわたる幅広い年齢層の参加者の方々に向け、これからの人生における知識や私から見たインテリジェンスに関する講義を始めています。嬉しいことに、そのセルカン・カレッジが9月から大阪と静岡でも開催されることになりました。詳細は下記をご覧ください。応募受付を開始しています。多く方々にご参加いただき、共に学ぶ機会となることを願っています。

http://serkancollege.jp/college/01.html
7月の近況
またまたすっかりご無沙汰してしまい、すみません!

友人の漫画家チャーチャーが書いた20代の僕。

このイラストは、今度、僕がトルコで出版する初めての本に使われることになっています。8月初旬に出版される予定ですが、この本を通じて、僕を応援してくれているトルコの高校生や大学生達に、僕の生活、考え方、経験、日本での環境などを伝えることができればと思い、楽しみにしています。
また日本でも、現在、悪戦苦闘で執筆中の本とは別に、急遽、新たな本の出版が決まりましたので、お知らせいたします。本というのはいろいろな作り方があるようです。よろしければご一読ください。

2009年8月10日発売 「ポケットの中の宇宙」
(中央公論新書ラクレ)760円(税別)
 目次 第1章 タイムマシンに乗って
    第2章 宇宙のカタチ
    第3章 インフラフリーとライフデザイン
    第4章 インテリジェントに関する短い話
    第5章 未来を旅する
    付録  エッセイ集


加えて、7月31日に第2回目を迎えますセルカン・カレッジですが、本日より単発受講の応募を受け付けさせていただきます。通常はセルカン・カレッジのHPでお知らせしているのですが、管理上の都合により、今回のみこちらでの先行告知をさせていただいております。何卒ご了承ください。
参加を希望される方は、info@serkancollege.jpまでメールにてお申し込みくださいませ。限定10名様までとなります!お早めに!!

トルコ出張
今週は、米国航空宇宙協会(AIAA)と米国電気学会(IEEE)の共同で行われたRAST(Recent Advantages in Space Technology) 国際学会に参加するため、イスタンブールに行ってきました。宇宙技術を地上へ技術移転していくための特別セッション(Special Session on Space for the developing World)も開催され、日本の大学も含めて11個の論文が発表されました。

JAXA,つくば大学、名古屋女子大学の先生たちと一緒に記念写真

この学会と同時に、この日は、私が毎年担当している「一日科学者になろう」と言う若手向けの科学イベントもあり、イスタンブールの各区から集まった250人の高校生が宇宙ステーションを設計する、というワークショップを行いました。

各グループ10人のメンバーとエスキス

このワークショップも、今年で3回目になります。指導教官は68人にもなり、外国人の専門家以外、最初から参加していた高校生は、今年で大学生になった若手も多くいます。8時間に及ぶスタディの結果、20個のデザインが出来上がりました。この中から選ばれたデザインは、後日、国際学会の「若手が考える宇宙の未来」で発表をし、高い評価を受けました。

また、トルコの南東の田舎町にも行き、小学生たちと会ってきました。トルコの教育システムにはばらつきが大きく、大変残念なことに田舎に行くと教育レベルが格段に下がってしまいます。しかし、どんな所へ行っても子供は一緒で、「知りたい」「新しい経験がしたい」と言う好奇心を強く感じます。僕ら、大人が時間を作って自分たちの経験をちゃんと伝えて行くこと、何より好奇心を持って経験を積む姿をみせることは大切だ、と強く感じました。

田舎の子供たちの記念写真

6月10日は弟の娘「アズラ」ちゃんの1歳の誕生日でした。僕たちの文化ですと、数百人が参加するパーティを開催して、みんなでお祝いするのですが、僕は仕事の関係で出席はできませんでした。ドイツから2時間の所にいるのに参加できなかった僕のため、アズラの写真が送られてきました。どんどん女の子らしくなっていく感じがします。

1歳になったアズラちゃん

当日のパーティは、人が多くてアズラはイヤがって泣きぐずり、弟夫婦は非常に苦労したらしいのですが、なぜかおばあちゃん(僕の母)が抱くと泣きやむのだそうです。僕の母親はこれをとても喜んでいますが、弟の奥さんはもちろん同じ気持ちにはなれず、弟は夜、奥さんに怒られたそうです。。。笑
「タイムマシン」韓国版
うれしいお知らせです。
先日「タイムマシン」韓国版が発売されました。

まったく読めませんが、それでもうれしいものです。笑

今、たまたま韓国のソウル大学で教鞭をとっているオリバーも、実名でコメントを寄せてくれています。韓国語が読める方、ぜひ入手してみて下さい。

今週末から、トルコ出張にいきます。様子はまたトルコからご報告するつもりです。では、行ってきます。
5月の近況
久しぶりの更新になってしまいました。先週は、僕と学生合計8人のチームで、和歌山県串本町大島区へ調査のため出向きました。

串本町の大島区

町と区の協力を得て、4日間をかけて個々の住宅の設備、環境などを調査しました。高齢化と過疎化が加速度的に増しているこの街では、インタビューに答えてくれる方々もご高齢のおじいちゃん、おばあちゃんたちです。調査チームには、僕だけでなく台湾人、イタリア人の学生などもいて、観光客も来ず昼のお弁当を買うお店すらない大島では異例の光景だったのではないかと思います。笑 今回の調査結果をさらに今後の串本のプランに反映させ、具体的な実現案の提案へと落とし込んでいく予定です。

また、昨日はメディアアートセンターICC主催のシンポジウム「ミッションG」へゲスト出演しました。

ICC主催のシンポジウム

「ミッションG」は、科学とアートが融合を遂げた先に拓ける新たな世界、未来を考えるというコンセプトで、僕は科学者という立場で参加をさせていただきました。確かに、人類がこのままの状態では未来に夢はない、僕もそう感じています。けれど未来を決めるのは環境ではなく、経験、体験です。アートや科学、人とのコミュニケーションなどを通じ、僕たちがあたらしい経験をしていくことが何より大切であり、そういう場を作りだそうとする人たちが集まったこのようなイベントに参加できたことを光栄に思っています。

そして、僕自身もそんなビジョンを自分なりに形にし提供したいと思い、下記のような活動もスタートさせる予定になっています。興味のある方は、是非ご参加ください。
http://serkancollege.jp/
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