サルガド、「判定」予想覆し嬉し泣き…ＷＢＡ世界スーパーフェザー級

　◆報知新聞社後援「エキサイトマッチスペシャル」ダブル世界戦　ＷＢＡ世界スーパーフェザー級（５８・９キロ以下）タイトルマッチ　○ファン・カルロス・サルガド（１回１分１３秒　ＴＫＯ）ホルヘ・リナレス●（１０日、東京・代々木第２体育館）　ホルヘ・リナレス（２４）＝帝拳、ベネズエラ＝がまさかの１回ＴＫＯ負けを喫した。無敗同士の対決は立ち上がり早々、ファン・カルロス・サルガド（２４）＝メキシコ＝の左フックが、リナレスの右こめかみにヒット。プロ２度目のダウンを奪われると、リナレスは１分１３秒でマットに沈んだ。

　大波乱を演出し新王者に輝いたサルガドは、ベルトを巻くと涙を流した。「判定になると思っていた」と自ら予想していたが、１回に「自然に出た」という左フックでダウンを奪うと、何とか立ち上がったリナレスに左右の連打で追い打ちをかけ、わずか７３秒で圧勝。デビュー以来の無敗記録を２３まで伸ばした。

　「一番強い王者だと思っていたのですごくうれしい。誰もが負けると思っていたと思うけど、自分だけは勝てると思っていた」。メキシコでは海抜４０００メートルの高地でトレーニングを積み、結果につなげた。「母国中に知れ渡る王者になりたい」と次なる目標を掲げた。

　◆ファン・カルロス・サルガド　１９８４年１２月２０日、メキシコ市生まれ。２４歳。父の影響でボクシングを始め、アマチュアを経て０３年３月にプロデビュー。０４年１１月にＷＢＣ中米カリブ・フェザー級王座、０６年５月にＷＢＡ米大陸スーパーフェザー級王座を獲得。今回、世界初挑戦のチャンスをものにした。身長１７４．５センチの右ボクサーファイター。戦績は２２勝１６ＫＯ１分け。