【麻生首相vs鳩山代表詳報】(6)鳩山氏「天下りは、お認めになっているんだなあと」
2009/08/12 20:13更新
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記事本文
鳩山氏「私は無駄遣いをここまで放置をして、そして借金漬けにして、あげくの果てに消費税増税。こんな政治だったら誰でもできると、そう思っておりまして、こういう国民のみなさまにツケだけ回すような政治はもうここで止めなければならないということを改めて申し上げておきたい。なぜこうなってきたかも官僚任せの政治がなせるわざだと私は思っております。そのことで申し上げたいんですが、先程、麻生総理が演説の中で天下り・渡りは全面禁止するという話をされました。ところが、天下りについて、自民党はこのマニフェストの発表当日に、天下りを受けさせないという項目を削除したと伺っております。なぜやめられてしまったのか。これでは今、お話のように天下りは禁止すると強い意思でおっしゃったように聞こえたんですが、どうもそこはよく分からない。なぜ天下り禁止の部分を削除されたのかというところをお聞かせ願いたい」
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記事本文の続き 麻生首相「極めて簡単です。すでに天下りは禁止になっているからです。天下りは廃止になってるからだと存じます。1年間の約束でやる。政府で決めておりますから。自由民主党のマニフェストにあえて書かなくてもそのようになっているということだと思います」
鳩山氏「マニフェストに本来もっと強くお書きにならないと。だから今でも駆け込みで天下りがどんどん行われてしまっているじゃありませんか。なぜもうやめたといっているものが、駆け込みで天下りダッシュが続けて起きてしまっているのか。私は福田内閣のときに、渡りを全廃するということをうたわれた。そのことが果たして今の現実の政治の中で実現されているのか」
「この渡り鳥人事禁止へというこの福田内閣の話でありますが、実はこれは福田赳夫内閣のときの話であるのはご案内の通りだと思います。すなわち、1977年ですからもう30年以上前の話で、渡りは事実上、禁止されることになっているということでありますが、現実に30年以上、行われているわけであります。表の部分ではもうなくなったみたいな発想の中で、今でも駆け込みで民主党政権ができたときには本当に天下り・渡りがなくなってしまうぞ、これは厳しいぞということで天下り駆け込みダッシュが続いているという現実を総理は当然、ご案内だと思いますが、なぜやめさせないですか」
麻生首相「私どもは基本的に公務員の特権は許さないと申しあげて、その通り実行させております。約束通り今、実行しているところでもあろうと思います。公務員の特権を許さないという傍ら、民主党の場合は官公労に、極めて推薦を受けておられる。強い支援団体。組合天国と私どもは、からかうところでもありますけれども、私どもは少なくとも2015年までに、国家公務員を8万人削減する。これをうたっています。私どもは今、ご質問がありまして、ありましたけれども、きちんと約束通り実行しておるんであって、年内ということを申し上げておりますので、年内というふうに、その通りきちんとさせていただきます。その通りいたします」
「また、民主党の場合も公務員の人件費を2割削減という話をされておられますが、これは首を切られるんでしょうか、それとも給与を削減するんでしょうか。単に地方に移すだけなら解決策にはならないんじゃないかと、私どもから見るとそういう疑問はありますんで、いずれお答えいただけるんだと思っておりますが、少なくとも公務員に関してましては、われわれは公務員の特権、官僚の特権は許さないという覚悟でこの10カ月、少なくともその方向で踏み切らせていただいたと思っております」
鳩山氏「それが守られていないから大変、問題だと常に私どもは指摘をしているわけであります。いわゆる4500の団体に2万5000人の天下りがなされて、そこに12兆円の国のお金が投与されている。それがすべてムダだということを今、ここで申し上げるつもりはありません。しかし、不公平な世の中になっているということだけは申し上げておかなければなりません」
「止める、止めるとおっしゃって、過渡的にいわゆる天下りバンクというものをお作りなったということは、現実問題として将来的に天下りを全く止めさせる気がないとしか私どもには感じられないのではありまして、その証拠が先程申し上げたようになぜ発表当日になって天下りを禁止する部分の文言が削除されたかというところ、改めて、どう考えても国民のみなさま方にこの無駄遣いというものを無くさなければならない、それは天下り・渡り天国を無くすことから出発をするんだ。多くの国民の皆さんが私たちが街頭などでいろいろと話をするときに共感を持っていただくのはその点でありまして、そこに対していまだ十分なお答えがない。すなわちもうやってるという話であれば、やっていてこのくらい、こんなずさんな話なのかということでありますので、ぜひこれは真剣にもっと国民の気持ちを理解をする中で解決の努力をしていただかなきゃならん。そう思っております。もう一度、お答え願えますか」
麻生首相「どの点をついて言っておられるのかは存じません。年内にということを申し上げております。今はまだ8月だと存じます。これがまず第1点。加えて私どもは、官民の人材交流センターというものを作ると申し上げております。これは天下りセンターというお考えのようですが、私どもは違います。少なくとも再就職の斡旋(あっせん)をというものを考えたときに、国家公務員を全員65歳まで雇用するというようなことは、なかなか現実問題としてはいかがなものか。ご理解いただけると思います。もちろん人件費は増大します」
「また、65歳まで全員が勤務するような組織体制というものを作るにはかなりの時間が要することも事実です。そういったことを考えますと、私どもはすぐにやめる、はい、8月からすべてやめますというようなことを『言うは易し、行うは難し』だと申し上げております。従って、きちんとした対応を示した上で実行をせしめるという点につきましては、今申し上げた点がご理解いただきたいところであります」
「少なくとも有能な人材というものを、いろいろな形で官僚の権限をバックに、もしくは予算をバックにそれを配分すると、予算に割り当てると、そういったようなことが、うん、いわゆる天下りといわれるものだと思いますが、有能な人というものをぜひ、ということをもらう。決して悪いことだと思いませんし、極めて有能な人材というものを広く使うのは人材というものを大事にする日本という風土から考えても、十分に官僚の人材としての能力は、使われるべき官僚は使われてしかるべきだと、私どもはそう思っています」
鳩山氏「いろいろとさらにお伺いしたいと思っていましたが、時間的に難しくなったということでありますので、この天下りのお話は今、お聞きしますとお認めになっているんだなあと。官民人材交流センターと、われわれは天下りバンクと言ってますが、これをお認めになる。削除されたのは実際に常勤役員を3分の1を超えるような団体への再就職支援を行わないというふうに書いてたものが削除されているということは、これからも続けてなさるんだなあと理解をせざるを得ないと思っています」
「最後に、お聞きしたいのは、いろいろと麻生総理がご発言を、冒頭された中で、特に経済のパイを増やしてそして、家計を最終的に潤わせるんだという話がありました。それはそれで、一つは結構なことだと思っておりますが、10年後に家計のみなさん方の手取りを100万円増やすという話を公約で発表された。マニフェストというのは本来4年間の、4年間で何をやるかということを言っていただきたいんで、それならばこの4年間で、どのくらい手取りを増やしていただけるのかということもお伺いしたいと思っておりますが、10年間で100万円手取りを増やすと言っても、実は、その前(の10年間で)、家計の所得というものが100万円減ってしまっておることもご存じだと思います」
「すなわち、これまでの10年間で家計の、世帯の平均所得が100万円下がっている、これから10年かけて手取りを100万円増やそうという発想、それでは必ずしも十分ではないなという思いもないわけではありません。それを含めて、マニフェスト期間中にどういう手立てで、どのような形で実際に100万円増やされるのか。あるいはマニフェストのこの4年中にどのくらい増やされるのか、手立てを教えていただきたいと存じます」
麻生首相「自民党の政権公約というものは原則として4年で実行する政策を掲げていると存じます。今、1点だけ取り出されておられますが、2年後に社会保障カードというものを導入させていただいて、みなさんの年金がどうなっているか、分かりやすくします。また、3年後に幼児教育の無償化や、また無年金対策を実施、そういったものも掲げております。いずれも年度内の、4年以内の話を掲げております。その上で10年後の目標も掲げておるんであって、所得を引き上げるということは極めて重要な政策だと、私どもはそう思っております」
「少なくとも民主党がどのような政策をその点に関してお持ちなのか、私どもの方がぜひ伺ってみたいと思っております。少なくとも、われわれは100万円を上げると申しあげましたが、それだけ昔に比べて下がっているではないか(と言うけれども)、同時に物価も下がっていることを忘れないでいただきたいと思います。これは結構、ひどく下がりましたですよ。だからいわゆるデフレというものがそこに起きてきているのであって、所得は下がったけれども物価も下がったということも事実として認識しておいた上で、いただかないとならなんのだと思います。いずれにしてもわれわれはそういったきちんとした目標というものを掲げて、それに合わせて努力をしていくべきだと、そう思っております」
【党首討論詳報】
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