2009年10月11日 14時55分 更新:10月11日 20時17分
広島市の秋葉忠利市長と長崎市の田上富久市長は11日、広島市役所で記者会見し、2020年の夏季五輪招致を検討する「オリンピック招致検討委員会」を共同で設置することを正式に発表した。検討委は当面、両市長を中心に両市関係者で構成し、被爆地である両市での共同五輪招致が可能かどうかを検討。来春をめどに結論を出す。
五輪招致を検討する理由について秋葉市長は、両市が呼びかけて世界134カ国・地域の3147都市が加盟する平和市長会議が20年までに核兵器廃絶を目指して活動していることを挙げ、「20年は全世界的に核兵器廃絶を記念する年になると確信している。世界の恒久平和のシンボルとしてぜひ五輪を開きたい」と語った。田上市長も「被爆地である両市が協力して開催できれば、平和を考えてもらう上で大きな意味がある」と、核兵器廃絶運動との相乗効果にも期待した。
また、鳩山由紀夫首相が国連で公約した温室効果ガス25%削減の達成年であることも考慮しているという。
国際オリンピック委員会(IOC)が定める五輪憲章は、五輪は一つの都市での開催を原則としている。IOC理事会が認めた場合に限り一部競技を他都市で開催できるが、2都市の共同開催は想定されていない。しかし秋葉市長は、「世界的に都市の財政は大変な状況。複数都市で共同開催する新しい五輪を提案したい」と訴えた。両市では、他の自治体にも参画を呼びかけ、賛同した都市を順次、招致検討委に加えていく意向という。また、米国のオバマ大統領の大統領選挙時のように、財源の一つとしてインターネットを通じた小口献金を検討する。
20年五輪には、16年五輪の招致に失敗した東京都も今後、再挑戦を検討する。複数の都市が名乗りを上げた場合、日本オリンピック委員会(JOC)が主導し、来年に計画案や現地調査を基に一つの候補に絞る。【石井朗生、矢追健介、阿部弘賢】