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<体力・運動能力調査>小学校高学年以上は緩やかに向上

10月11日19時8分配信 毎日新聞

 小学校高学年以上の10代の体力や運動能力は、99年度からの10年間で緩やかに向上していることが文部科学省の08年度体力・運動能力調査で分かった。07年度に中学生以上に現れた向上傾向が小学校高学年まで広がった。

 調査は08年5〜10月、6〜79歳の計約7万4000人を対象に実施し、回収率は94%。

 6〜19歳が行った50メートル走、立ち幅とびなど8種目の合計点(80点満点)を99年度と比較すると、11歳女子は58.58点から61.37点、13歳男子は39.99点から43.00点、16歳男子は49.80点から54.04点に増加するなど小学校高学年以上は最近10年間で向上した。種目別で見ると、走る能力(50メートル走、持久走)、投げる能力(ソフトボール投げ、ハンドボール投げ)は横ばいか向上の兆しを示した。その一方、跳ぶ能力(立ち幅とび)は小学生、高校生の男子がともに低下傾向を示した。

 ただし、体力水準が高かったピーク時の85年度と比べると、11歳女子の50メートル走は9.00秒だったのが9.23秒、11歳男子のソフトボール投げは33.98メートルだったのが30.37メートルにとどまるなど、比較可能な小中学生計8種目中7種目で依然、劣っていた。

 20〜64歳の最近10年間の推移をみると、20〜30代の女性は低下傾向が見られるが、40歳以降では男女とも緩やかな向上傾向が見られた。

 調査を分析した順天堂大の内藤久士スポーツ健康科学部教授は「子供の運動不足、体力低下への危機感から体育、スポーツ関係者が行ってきた地道な努力、取り組みが効き始めたのだと思う」と話した。【本橋和夫】

最終更新:10月11日19時8分

毎日新聞

 

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