- 2009-10-08 (木)
- よもや話
システムでもウェブサイトでも共通ですが、何かしらプログラムというか制作を行う場合に、見事にプロジェクトを炎上させてしまう人と粘って何とか持ちこたえて納品に間に合わせる人が必ず出てきます。
もちろんそこにはスキルの差とか経験とか色んなものが絡んでるのですが、もうひとつ大きいと思うのが、いい意味で「臆病に」なれる力なんじゃないかと思います。
スケジュールを、希望ベースで引く人がいる
制作にはトラブルがつきもの。
相思相愛なんじゃないかと思うくらいの頻度で制作をしたらトラブルがやってきます。
にもかかわらず、こんなスケジュールを引いてしまう人が結構います。
○月○日までにクライアント確認が取れて、そこから1週間で設計できれば、ちゃんと間に合います
いや、それってあなたの勝手な仮定がうまく行くことが前提ですよね?
そんなに世の中自分の思い通りには動いてくれません。
大体こういうことをすると、土日にスケジュールがはみ出たり、さらに悪化するとメラメラと炎上の気配が漂ってきます。
で、そこに変なプライド?意地?が絡んでしまうとかなり厄介・・・なのですがそれは一旦割愛。
リスクを見積もれない人がいる
正確には「見積もらない人」かもしれません。
たとえば、ですが
- 全社的なイベントがあるから、前後で稼動が落ちそうだ
- クライアントがちょっと遠方なので、ミーティング回数が増えると作業時間の担保が難しい
- 予算がきつきつなので、何かあっても次善の手が繰り出しにくい
といった事項は、ちょっと考えればスケジュールにそのリスクを盛り込み、緩急を付けたり、場合によってはマネージャーやクライアント等と交渉して期間を延ばしたり追加でチャージを貰ったりする必要があります。
にもかかわらず、それをしない。
しないので、プロジェクトはリスク含みで端っから進んじゃう。
しかも、さらに厄介なのは、そういう人はリスクを見積もっていないので失敗をクライアントや予算、その他の要因に求めがち。そんなことしても何のプラスにもならないばかりか、次回も同じことになってしまうんですけどね。
自分が「できる」と思い込んでいる人がいる
1回や2回、たまたまプロジェクトがうまく行くと、途端に自分はその道では実力があると思ってしまう人がいます。
(いや、自信があるのはいいことなのですけどね)
「実力がある」と「ちゃんとプロジェクトを見積もって進める」というのは本来対になるスキルなのですが、実力があると「思い込んでいる」人はちゃんとプロジェクトを見積もることを往々にして忘れ、乱暴(楽観的)な進行に頼ってしまいます。
結果、うまくいかない。
でも一度自分に力があると思っているので、なかなか素直に受け入れられない。
ありがち、かつ根深い状態になるまで問題が表面化しないので、とっても困るケース。
・・・・とまぁいろいろ書いてきましたが、自分でも色々やって思うのは、イレギュラーは常にすぐ傍に控えている、ということ。
それをちゃんと理解して、いい意味で臆病に、慎重に(でもちゃんと進めるところはばっさばっさと進めて)プロジェクトを回すのって本当に重要なことだと思います。
そう、言うは易しなんですが、ついつい忘れがちなのでここに書いてしまいました。
年次が上がればあがるほど、こういう基礎をちゃんと固めて行かないといけませんね~。
■ 関連エントリー
前後のエントリー
最近のエントリー