お許し下さい、Dr,なにがし!
次こそは、次こそは必ずや赤の嫁であるところのフィリスたんをグチョグチョのヌレヌレにしてごらんにいれます!
訳:今回もエロ無いよ!
「貴様……ライブエンジェルの仲間か!」
「……あぁ?」
「そんなもん、知らないね。
アタシは……」
「タマ、逃げテ逃げテ」
「は、はいっ。ジョウさん、気をつけて!」
「アタシは、そこに転がってる馬鹿の……知り合いだよ」
「ば、馬鹿とは何ですの…!」
「知った顔がバカやってるのを、見過ごしておけないタチでね。
……アンタが何者かなんざどうでもいいが、こいつらを使ってくだらねえ事しようってのは許さねえ!」
「……ほう……良い啖呵だな、貴様……」
ピシィッ!
レインが鞭を振るうと、淫獣隷奴たちは操り人形のように起き上がった。
彼女たちの意識はなく、レインの意思に操られた身体がユラユラとゆれている。
「貴様が私の獲物に相応しいかどうか、試してやろう。
行けっ、淫獣隷奴たちよ!」
ピシィッ!
再度振られた鞭を合図に、少女達がフィリスに踊りかかる。
「上等だ!
てめえら、痣の一つや二つは覚悟しなよ!」
「ちっ…ゾンビかよ、こいつら!」
「キリ無いネー」
何度打ち倒しても、レインによる身体操作ですぐに復活する淫獣隷奴たち。
戦闘力では決して彼女たちに劣ることのないフィリスとジョウだが、この状況を打開する糸口はつかめていなかった。
「おい、あんた。誰なのかは知らないが、こういうの慣れてそうだな。
何か、こいつらを黙らせる方法は無いのかよ?」
「ンー…………
何かあったよーな……気がするんだけどナー
タマの時……えート……どっかを狙っタ……よーな……」
「アテに出来ねえな、全く!」
再び襲い掛かる少女たち。
そこに、凛とした声が響いた。
「ジョウさん、首輪です!
その人たちは、首輪に操られてるんです!」
「ア、そうダ、首輪だっタ!
キミキミ、首輪!首輪狙っテ!」
「うるせえな、聞こえたよ!
……あの首輪をぶっ壊せばいいんだな!」
「えいヤっ!」
「はぁっ!!」
交錯する一瞬、フィリスの拳が、ジョウの爪が、淫獣隷奴の首輪を破壊する。
レインの呪縛から逃れ、倒れ伏した少女達は、元の姿へと戻っていた。
「ジョウさん!大丈夫ですか?」
「タマミちゃんから連絡を受けたわ!行くわよ、二人とも!」
「お仲間か?」
「うン!後はボクたちに任せて、逃げた方がいーヨ。えーっと…」
「アタシはフィリスだ。
その忠告は聞けないね。あの妙な女はアタシがブチのめす。
あんたらこそ、手ぇ出さないでもらいたいね!」
「ボクはジョウ!
ならサ、一緒にやろうヨ!あ、ちょっと待っててネ」
「「「超獣天装!!」」」
「……こりゃ夢だな、タチの悪い悪夢だ……
さっさと終わらせて、目ぇ覚ますぞ……!」
「ライブエンジェル、参上!
ほラほラフィリス、一緒にやろーヨ」
「うるせえっ!アタシは常識人なんだよ!
こんな妙な世界に付き合ってられるか!」
「…えーと、ねえジョウ、この人は…?」
「フィリスっていうんダ。ちょう強いから、一緒に戦ってもらおうヨ」
「だ、駄目ですよジョウさん!一般の方をダーククロスとの戦闘に巻き込むわけには……」
「ごちゃごちゃうるせえんだよ!行くぞ、ライブエンジェルっての!!」
***
「な、なんだか分からないけど行くわよ!」
「エンジェルセイバー!ファルコン・スラーーーッシュ!!」
***
「エンジェルアロー!ドルフィン・シュートッ!!」
***
「すぐに助けたげるからネ!」
「エンジェルクロー!ライオン・アターーック!!」
***
「フィリス……いつもいつも、ウチらの邪魔ばっかしてくれるじゃん!」
「フィリスさん、お姉さまとレイン様の邪魔をされるんでしたら、私だって怒りますよ!」
「今回は本格的に頭がどうかしたらしいな、てめえら……
ぶん殴って目ぇ覚まさせてやるから、ありがたく思えよ!」
「ほざくんじゃないよ!淫獣隷奴になった今、お前には負けない!」
「やっつけてあげちゃいます!」
「しゃらくせぇ…!」
「……雷閃!!」
「ぐあああっ!!」
「にゃあああっ!!」
「さて、あとはアンタとそこの白猫だけみたいだな。
……そいつを放せば、半殺しで許してやるよ。
どうする?」
「…………」
「レイン様、このままでは……」
「……スミレ」
「あ……」
***
「てめぇ……何の真似だよ、それは」
フィリスの眼前で、菫は自らの手に装着された鋭利な爪を自らのうなじに押し当てていた。
爪の先端が菫の白い肌に食い込み、うっすらと血を滲ませている。
「分からないかな?貴様に対して人質を取っているんだよ」
そう応えたレインの声は、妙に明るい。
「て、てめぇ!」
「良い。実に良いな、貴様は。
その精神も肉体も実に強い。只の人間にしておくには惜しすぎる素材だよ。
ライブエンジェルなどよりも、私は貴様を手に入れたくて仕方なくなった」
「ふざけんな!
てめぇのイカれた話になんざ、付き合っちゃいられないんだよ!」
フィリスがそう叫んだ瞬間、菫は更に爪を突きたてる。
「うっ…!お嬢っ!」
「付き合ってくれないのならば、仕方ない。
せめてもの返礼だ、この娘が美しく自殺する様をご覧に入れよう。それならば満足できるかな?」
「よ、よせっ!
……てめぇ、アタシが目的になったってんなら、アタシと勝負しやがれ!
お嬢はもう関係ねえんだろうがっ!!」
「貴様の趣味には合わないようで悪いが、あいにくと私は戦士ではないのでね。
戦闘行為はできるだけ避けたいんだよ。
せっかくの獲物を傷つけたくは無いからね……クククク……!」
「こ、このアマ……!」
「……さあ、そろそろ行こうと思うが……どうする?美しい獲物よ」
「待ちなさい!レイン!!」
「ライブエンジェルか……遅かったな。
今回はもう、貴様らのことはどうでもいい。
もっと上質の獲物が手に入ったからなぁ。ククク…!」
「フィリス!」
「……うるせえっ!仕方ないだろうが!」
「それでは、いずれまた会おうか。
ククク、もっとも、忙しくなりそうだから保障の限りではないがね……。
クク、クハハハ、アッハッハッハッハッハ……」
「フィリス、駄目だヨ!そいつらハ…!」
レインの哄笑と共に、魔淫空間の入り口が膨れ上がり、レイン、菫、そしてフィリスを飲み込んでいく。
「……」
「あウっ…」
突っ込んだジョウの拳は、無情にも空を斬った。
魔淫空間の扉は、その残滓をゆらめかせていたが、やがて、それも消失する。
「……むー、どうしよウ……」
To Be Continued …