岡山放送局

2009年10月10日 19時2分更新

脳卒中患者アンケート


脳卒中の患者のうち、およそ半数が体のまひなどの後遺症に伴う寝たきりの介護など家族にかかる重い負担に悩んでいることが医療関係者の団体が患者を対象に行った初めての全国的な調査で明らかになりました。

この調査は医療行政について研究するNPO法人・日本医療政策機構が日本人の死因の3位で寝たきりの最大の原因の脳卒中について、全国の患者を対象に9月、アンケートを行ったもので、1015人から回答が寄せられました。

このなかで患者が抱える悩みや不安について聞いたところ49%あまりが長期のリハビリや介護などに伴って家族にのしかかる重い負担をあげています。

また、38%が経済的な負担をあげていて、体のまひや言語障害など脳卒中の後遺症によって元の生活が取り戻せない、深刻な状況が浮き彫りになっています。

医師などでつくる日本脳卒中協会の山口武典理事長は「患者と家族を支援するには、医療だけでなく行政も協力して、財政措置や地域の相談窓口の設置などを進めることが必要だ」と話しています。

調査の結果は10日東京・渋谷区で開かれる脳卒中に関するシンポジウムで取り上げられ、これからの国の施策にどう反映させるか、話し合われることになっています。