防衛の西岡「ラスベガスでやりたい」
【WBCスーパーバンタム級タイトルマッチ】またも「左」で挑戦者を葬った。3回、相手の右フックを見切った西岡はカウンターの左フックをエルナンデスのあごに見舞い、病院送りにした。「がつんと入った。これは効いたなと思った」。話すこともできないメキシコ人の姿が、そのパワーを物語っていた。
序盤から相手は左右のフックを振り回す。「いろんな角度からパンチがきて戸惑いはあった」と言うが、世界チャンピオンになって1年が経過した33歳は冷静だった。勝利の鍵としていた右のリードブローで距離を置き、自らの武器が火を噴く用意を整えた。「ジャブもボディーも出てこれからという時だったのに」。あっけない幕切れを残念がったのは、誰よりも西岡だった。
5月には敵地メキシコで鮮烈な左ストレートを披露して、日本人王者24年ぶりの海外防衛に成功。熱望している米ラスベガス進出の糸口をつかんだ。そして今回は日本のファンの前で堂々の3試合連続KO勝ち。「次は(元WBC同級王者の)マルケスと聞いている。準備もやる気もある」と語気を強めた。
凱旋試合で「左」の威力を証明したサウスポーの“これから”は、ますます楽しみなものになってきた。
▼西岡利晃の話 結果的に防衛できたけど、すっきりした内容でなくて満足してもらえず、すいません。今後も一戦一戦だけど、僕は(本場の)ラスベガスでやりたい。
▼原田政彦・日本プロボクシング協会会長の話 西岡はジャブとカウンターを使い分けて、すごくうまいボクシングをしていた。いい試合だった。リナレスは自分でも信じられないんじゃないか。ボクシングだからこういうこともある。
▼大橋秀行氏(元世界ミニマム級王者)の話 リナレスには驚いた。よけたつもりのパンチをもらって、余計に効いたのだろう。西岡は余裕があった。長期防衛しそうな雰囲気がある。
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