地獄の焼き鳥屋★☆因業寺マス男
昔々、ある所に邪教院たか子と蛇蝎院もも子という、とてもとても仲の良い美人姉妹が住んでいました。
しかしこの美しい姉妹の奪い合いで世界中が戦争の嵐に曝されたのです。
激しい戦乱の果て、最後に残ったのが怪僧・因業寺マス男さん一家と、皇帝・独尊寺唯我くん一家だったのです。
悪い悪いこの二人は軍資金がなくなったのでヤリタ会談を開き、美しい姉妹を一人ずつ分け合う事で戦争を終結しようと謀ったのでした。
それをオリュンポス神殿から御覧になっていたエッチな全能の神ゼウス様は大変お怒りになり、悪い悪い二人のお坊さんに市中引き回しの上、磔獄門の刑を申し付けられたのです。
ゼウス様の慈悲深き思し召しによって世界は再び平和を取り戻しましたとさ・・・・・・・・・・めでたし、めでたし。
「ちょっと待ったァァァァァァァァァァァァァァ~~、余の辞書にはそんなこと書かれておらぬぞ。」
「ゲゲゲゲッッ、てめえは独尊寺のクソガキじゃあねえかよ、お主は磔獄門で氏んだはず・・・・・・・・・・」
「甘いな邪教院たか子、余は大手焼き鳥チェーンの経理課に就職したのだよ。」
「こんクソガキャァァァァァァァァァァァ~~~、嘘吐くと舌抜かれるぞい。」
「お姐様、この小僧はきっと悪魔の化身なのですわ。もう一度氏ねよ、クソガキ~~~。」
「そんじゃ、ちょっと待ってね、うちの社長さん呼ぶからさ。閻魔さん、いらっしゃ~~~い。」
「ワッワッワッ、ワシが閻魔大王様なんだおォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ~~」
「ゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲゲ~~~~~~~~因業寺マス男の閻魔様だあァァァァァァァァァァァ~~」
「フッフッフッ、驚いたかね邪教院たか子、蛇蝎院もも子姉妹。おまいらの舌を抜きにはるばる来たんだおォォォォォォォォォォォォォォォォォォ」
「因業寺よ、お主なあ~最近キャラ変えたじゃろ。」
「ちょっと待ってね、焼き鳥のタレ仕込んで来るから。ではまたいずれ。」
「因業寺マス男、相変わらずダサい奴じゃて。我らの威光に恐れをなして逃げ出しおったわい。」
「因業寺閻魔さんはな、タン塩焼きコンテストで優勝して第2010代閻魔大王に就任されたのじゃ。そんでね、余は経理部長にしてもらった訳よ。」
「わらわは焼き鳥が食いとうなった。因業寺、お土産の焼き鳥を早よう出さぬか。」
「あのね蛇蝎院、僕はおまいらの舌をお土産に持って帰ろうと思って来たんだけど。」
「わらわは嘘など吐いたことは一度もないぞ。嘘吐きは其の方であろう。」
「ん~~~~~ん、そう言われてみればそうかもね。」
「こらっ、因業寺、ワシらの舌を抜くなど10万年早いんだわい。」
「おまいらは多分そう言うんじゃないかと思ってね、さっきね新鮮な舌を何百枚も仕入れちゃった訳よ。」
「おいっ、因業寺、盗みを働くと佐渡金山で強制労働の刑が待っておるぞ。」
「いや、さっきね東京見物に地下鉄で移動してたら、電車賃が足りなかったんで国会議事堂前駅に降りちゃった訳よ。
でねテレビつけてプレマップ見ようと思ってたら、変な生中継やってるから乱入しちゃったわけ。」
閻魔様の仰いますには・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【Once upon a time】
ある所に、鳩川さんという偉い偉い村長さんが住んでいました。
鳩川さんは村人の暮らしが豊かになるように考えて、農民には年貢の免除をしたり、子供たちには毎月おこづかいを沢山沢山あげました。
村人たちは暮らしが楽になったと、とてもとても喜んだので村長さんは鼻高々でした。
でも実は村長さんは借金を増やして村人にあげていたので、村の財政は破綻寸前だったのです。
そこで村長さんは村にある田畑と山を売って借金を返していきました。
そして村の田畑と山は全て他の村の物になってしまいました。でも村人はその事を知らされていませんでした。
鳩川村長さんは親しい知人のいる他の村に行けば良いと思い、夜逃げの準備に追われていました。
村長さんが荷物をまとめている時、ある人が突然訪ねて来たのです。
その人とは怖い怖い連邦保安官の山田さんだったのです。
そして山田さんは村長さんに村の財政事情など色々な事を聞き出そうとしました。
「あのね僕は連邦保安官なんだけどね、チミが夜逃げするってタレコミがあったから来てみたわけよ。」
「いえいえ、滅相もないですだ。オラはお仕事が忙しくてそんな夜逃げなんて考えた事もねえだよ。」
「あのねえ、僕はこの村が破産してんのを調べたから嘘吐いても駄目なんよ。」
「証拠がないっぺよ。オラの敵対勢力の奴らが悪い噂を流したんだんべよ。」
「チミねえ正直に言わないと僕は怒っちゃうかもしんないよ。」
「オラは生まれてこのかた唯の一度も嘘を吐いた事なんかないだよ。」
「うんうん。」
「オラが一所懸命働いても村人がみんな怠け者だから金がなくなるんだんべよ。」
「うんうんうんうん。」
「そんでよ他の村の村長がみんな嘘吐きだからオラの評判が悪くなったんだんべよ。」
「うんうんうんうんうんうんうんうんうん。」
「オラは村人がこんなに頭悪いとは知らなかったんだわさ。村人が馬鹿だから村の財政が破綻したんだんべよ。」
「うんうんうんうんうんうんうんうんうんうんうんうんうんう~う~う~うるさいんだおォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ~~~~~
ワシを誰だと思ってるんだおォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
このワッ、ワッ、ワシが閻魔大王様なんだおォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ~~~~~」
なんと連邦保安官の山田さんは大きな大きな閻魔大王様に大変身したのでした。
そして閻魔様は右手には大きな大きなラジオペンチを、そして左手には大きな大きなうちわを持っていました。
「ヒエ~~~~~なんで地上に閻魔様がァァァァァァァァァァァァァ・・・・・・・・・・何しに来たんだべか。」
「ワシはね嘘吐きのおまいの舌を抜きにわざわざ地上まで来てあげたの。」
「そんなルール違反だんべよ。オラは嘘も吐いてないし、まだ生きてんのに~~~~~。」
「あのね、僕は内職で炭火焼き鳥チェーンの社長兼仕入れ担当重役やってる訳なの。そんでね、お客さんの下級の鬼たちが最近ね口が肥えててタン塩の売れ行きが悪いの。
冷凍のタン塩は不味いとか、もっと活きの良いタン塩食わせろよマスター、とか下級の鬼たちが生意気な事言うわけよ。
そんでね、地上には活きの良い舌がいっぱいあるから来ちゃったわけなの。
じゃあ早速、チミの舌を抜いちゃうからね。」
「そんなの反則だんべよ。オラよりもっと嘘吐きはいっぱいいるのに不公平だんべよ。」
「チミよりもすごい嘘吐きがいるってホントなの。じゃ、僕にも紹介してくんないかな。」
「そしたらオラを見逃してくれるだんべか。」
「そいつぁ~僕の胸三寸なんよ。生殺与奪の権は僕が握ってるわけなの。早くチミのお友達を紹介してチョ。」
「オラの舌だけは抜かねえで欲しいだよ。実を言うと他の村にはすごいすごい嘘吐きが・・・・・・・・・・・・・」
鳩川村長さんの話によると・・・・・・・・・・・・・
「うんうんうんうん、チミのお友達の話は良く分ったから後で行ってみるからね。じゃあね、あ~んしてみてチョ。」
「エッ、舌抜いちゃうの~嘘吐き~~~嘘吐きはお前だんべよ~~~。」
「だから僕は舌抜かないなんて一言も言ってないでしょ、はい、あ~んしてチョ。」
「ギャァァァァァァァァァァァァァァこの嘘吐きめ~~~イデデデデデデデデデデデデデデデデデデ~~~~~」
「はい、一枚目仕入れ完了~~~ジョワッチ!!!」
閻魔様は風のように去って行きましたとさ・・・・・・・・・・・・・めでたし、めでたし。
【Once upon a time】
ある所に、福本さんという偉い偉い村長さんが住んでいました。
福本さんの村は過疎化現象で村人が年々減って行き、働き手がなくてとても困っていました。
そこで福本村長さんは、他の村から人をいっぱい連れて来れば良いと考えたのです。
ところが村に来たのはならず者ばかりで、自分では働こうともせず村人から強請りタカリを繰り返すだけでした。
村人にはもう種を買うお金も残っていませんでした。
しかし生まれ付き口の達者な村長さんは、これは一時的な現象だとか根は悪い人たちではないとか言って更に移民を増やそうとするのでした。
でも実は他の村からならず者を引き受ける事で、福本村長さんには莫大なリベートが懐に入っていたのです。
この裏取引があることを村人は一切知らされていませんでした。
そしてならず者たちが持ちこんだ悪い流行り病が蔓延して、村人は次々と病床に臥していったのです。
そんなある日、存亡の危機に立たされた村へ世界的名医と謳われるドクトル・山岡が、国際赤十字から派遣されてきました。
そしてこの流行り病の責任は村長にあることを突き止め、福本さんを呼び出して追求したのです。
「あのね、僕の調べたところによると、チミは病気持ちだと知ってるのに他の村から人を集めたでしょ。」
「何言ってるだか、このオッサンはよ。あたいはねえ過疎化を食い止めたスーパーヒロイン村長だんべよ。」
「チミが袖の下いっぱい受け取ってリゾートマンションとV8スーパーチャージャーのジャガーXJ買ったの知ってるよ。」
「あんたなんだべさ、嘘こくんでねえ。あたいは安い月給で村人のために骨身を削って働いてるだよ。」
「チミねえ、嘘ばっか吐いてると僕は怒っちゃうかもしんないよ。」
「あたいはねえ、国際弁護士辞めてまでここの村のために誠心誠意尽して来たんだっぺよ。」
「うんうん。」
「大体がよう、子供が出来ないっちゅうのんは男どもの精力が足りないからだんべよ。」
「うんうんうんうん。」
「あたいがねえ、毎晩毎晩個人教授で若いボンズの筆下ろししてやってたって知らないっぺよ~。」
「うんうんうんうんうんうんうんうんうん。」
「ここの村人はほんとにうすら馬鹿ばっかだから子供が増えないんだんべよ~。」
「うんうんうんうんうんうんうんうんうんうんうんうん・・・・・・う~う~う~~~うるさいんだおォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
このワシを誰だと思ってるんだおォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
ワッ、ワッ、ワッ、ワシこそが閻魔大王様なんだおォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ」
なんと世界的名医の山岡さんは大きな大きな閻魔大王様に大変身したのでした。
そして閻魔様は右手には大きな大きなラジオペンチを、そして左手には大きな大きなうちわを持っていました。
「ゲゲゲゲゲゲゲゲゲ~~~~~~閻魔様だ~~~~~お助け~~~~だんべ。」
「この嘘吐きめ~~~、今すぐ舌を抜いてあげるからね、はい、あ~んしてごらん。」
「そんな惨い人民裁判は民主主義の理念に反するっぺよ。法治国家らしく法廷で決着つけるべえよ。」
「あのねえ、僕は暇な時はいつもテレビ見てたんだよねえ。そんでねチミが可愛いからファンだったわけなんだよね。
でも嘘吐きだって事も見抜いてたから、いつか舌を抜いてやろうと思ってうずうずしてたんだわ。
全然痛くないからね~~~はい、あ~んしてごらんなさい。」
「そんな~殺生だんべよ。裁判もしねえでよ~~~~~~。」
「だってこの僕が法律で六法全書なわけだしさ。」
「そんな~~~~、あたいよりも嘘吐きなんていっぱいいるのになんであたいだけ苛めるだべか。」
「嘘吐きって誰なの。僕にだけそっと教えてくんないカニ。」
「後生だから閻魔様、あたいの舌だけは抜かないでくんろ。」
「それは僕の法解釈によるからあんまり期待しない方がいいんでねえか。それよりも早くチミのお友達を紹介してチョ。」
「あのな~、あたいはとんでもねえ大嘘吐きを知ってるだよ~~~・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
福本村長さんの話によると・・・・・・・・・・・・・
「うんうんうんうん、チミの話はよっく分ったからね、はい、あ~んしてみてチョ。」
「マジで舌抜くだか~~こんの嘘吐きめが~~~~あたいを騙しただな~~~~~~」
「閻魔様に嘘吐きなんて言っちゃ駄目だよチミ、はい、あ~んしてごらんなさい。」
「あ~ん、イデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデデ~~~」
「ほい、二枚目ゲト~~~~~~ジョバッ!!!」
閻魔様は風のように去って行きましたとさ・・・・・・・・・・・・・めでたし、めでたし。
【Once upon a time】
ある所に、外川さんという貧しい貧しい元村長さんが住んでいました。
外川元村長さんはとてもとてもお酒が大好きで、毎日毎日朝から晩までお酒を飲んでいました。
そんなある日の事、近くの村とお話をするために出張した外川さんは、お酒を飲み過ぎて会合を滅茶苦茶にしてしまいました。
怒った村人たちはみんなで相談して外川村長さんをクビにしてしまいました。
リコールで職を失った元村長さんはお金がないので、毎日毎日メチルアルコール入り爆弾合成酒を朝から晩まで飲んでいました。
そして急性アルコール中毒状態で道に倒れていた外川さんは、救急隊員の山本さんに助けられて病院へ運ばれました。
山本さんの的確な応急処置により一命を取り留めた外川さんは、山本さんの手を握り締め涙ながらに語ったのです。
「オイラはアル中なんかじゃねえだよ。一所懸命働いても邪魔する奴らがいっぱいおっただよ。どいつもこいつもみんな嘘吐きだべよ~。」
すると心優しい山本さんは何も言わずに頷きながらその場を後にしたのです。
病室を出るとき一言だけ、おまいの仇は必ずこのワシが取ってやるんだおォォォォォォォという謎めいた言葉を残して・・・・・・・・
そして再び地下鉄に乗り込んだ閻魔様のリュックの中には、沢山の沢山の嘘吐きの舌が入ってましたとさ・・・・・・めでたし、めでたし。
「こらっ、因業寺、貴公の行いは少々偏ってはおるまいか。」
「そんな事ないんじゃないの、邪教院よ。拙僧は嘘吐きが嫌いなだけの正義の使者な訳だよね~。」
「今日の仕入れが済んだのならさっさと地獄へ帰らぬか因業寺。」
「いやね~~僕ちゃんはどうしてもチミたちの舌が抜きたいんだよね~~。」
「閻魔さんね~、こいつらの舌は使い過ぎですっごい臭そうだから、売り物にならないと余は思うのじゃがねえ~~~~~~。」
「こんクソガキャァァァァァァァァァァァァァァァァァァてめえは俺がひん剥いてやるゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ逆さ吊りにして俺がひん剥いてやるゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥこんクソガキャァァァァァァァァァァァァァァァァてめえオンドリャァァァァァァァァァァァァァァァァァァケツの穴から手ェェェ突っ込んで奥歯ガタガタいわしたろかい~~~~こんクソガキャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」
To be continued.
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