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邪教院たか子のタコ部屋110番
作者:神冥璽和魂
西暦2010年、人類は既にエロエロオノコ撲滅スーパーコンピューター諜報システム邪教院たか子を創造していた。

邪教院たか子はエロエロオノコ殲滅を目的とした、グローバル不条理ロジックプログラムエージェントである。
国家秘密警察企画部により開発された邪教院たか子は、世界中のありとあらゆる通信回線網に対し隠密裏に設置され、日夜エロエロオノコに敢然と闘いを挑んでいた。
マイトレーヤ邪教院たか子によってエロエロオノコインベーダーが地球上から抹殺される日は目前に迫っている。

但し、人類を模して作られた邪教院たか子の真の姿を見たエロエロオノコは唯の一人として存在しない。





20××年 某月某日・・・・・・・・・・・・・



「もしもし〜、こちら110番、どうしましたあ〜♪」

『あ、もしもし私ね、最近の社会全体の風潮に腹が立ってしょうがないんですよ。、強欲が蔓延り、教育現場は荒廃し、風紀は紊乱し、経済は低迷し、治安は崩壊し、政治は腐敗し、この国の将来は暗澹たるものがあります。思いますに、これ総て人間の業の深さに起因してい・・・・・・・・・』

「おいっ、お前は何を勘違いしてんだよ。ここをどこだと思っとんのじゃ。切るからな!!!・・・・
はい、次の方どうぞ〜、どうしました〜♪」

『すみません、うちの愛犬のジローと仔猫の花子が昨日からいなくなっちゃいまして、多分駈け落ちではないかと思うんですけど、捜してもらえますか。』

「おいっ、わしらは犬のお巡りさんじゃねえんだぞ、いい加減にしろよ。切るからな!!!・・・・
はいはい、こちら110番、どうしました〜♪」

『ハァハァハァハァ』

「どうしました、苦しいんですか。」

『ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ』

「グゥォルゥァ〜、あたいが女だからって舐めとんのか、氏ねよ馬鹿。じゃ、切るぞ!!!・・・・
もしもし〜110番、どうしました〜♪」

『お前が人間だって知ってるぞ。』

「ん〜〜ん、あんた誰よ。住所はどこ。」

『言えないな。お前の秘密をバラしてやる。』

「国家機密を漏洩したらただじゃあ済まねえからな、よく覚えとけよ。その内しょっぴくから首洗って待ってろや。じゃ、切るからな!!!・・・・
はい〜、次の方、どうしました〜♪」

『あっ、すみません、大変なんです。粕壁市にあるブリブリ結婚式場なんですけど、新郎新婦が酒を飲んで暴れて重軽傷者続出、更に隣の会場の新郎新婦を人質にして立て篭もっているんですが。』

「あのなあ、それは消防の管轄だから救急隊に頼まなきゃ駄目だろ。こっちも忙しいんだから仕事の邪魔すんなよ。切るぞ!!!・・・・
はい、次〜、どうしました〜♪」

『あの、私は恍惚女子大学附属高校に通っている乙女なんですけど、担任の先生が毎日身体を触ったり、恥ずかしいポーズの写真を撮ったりして、もう我慢が出来ないんですが。』

「こらっ、うちは女人禁制だっての知らんのか。それとなケーサツは民事不介入の原則を貫かなければならんの。学校の先生とお巡りさんは尊敬しなきゃならんのに文句つけるとは何様のつもりでいるんだよ。分ったか、切るぞ!!!・・・・・
はい、お次の方〜、どうしました〜♪」

『ああ、ぼくだよ、ぼく、市会議員の鰤鰤山ヤリ造だよ。さっきワンタンメンとチャーシューメンの出前頼んだのに、ラーメン屋のババアとオヤジが今出ました今出ましたって嘘ばっかり吐いてなかなか持ってこんのだよ。生意気だからちょっと痛い目に遭わせてやりなさい。』

「これはこれは、鰤鰤山先生、お勤めご苦労様で御座います。早速ラーメン屋にパトカー10台と機動隊1000人を動員してオヤジとババアを不敬罪で逮捕、ブタバコにぶち込んでやりますですよ。では、失礼致します。
はい〜、次の方〜、どうしました〜♪」

『ボクね、元外務大臣の禿山万五郎の長男なんだけどさ、今お友達と乱交パーティーやってんだけど、お酒が足りなくなっちゃったから、屁ねシーのリシャール20本持って来てくんないかな。あと、シャブ500グラムと注射器と曾孫ギャル10人ね、急いでよ。』

「はいはい、どうもどうも、禿山先生のお坊ちゃまでいらっしゃいますね。早速お入用の品を手配しまして、ヘリ10機を向かわせますので今暫らくの間お待ちください。では、失礼致します、御免下さいませ。
はい〜、次〜、どうしました〜♪」

『自分はしがないサラリーマンなんですけど、毎日昼食にコンビニ弁当を買ってるんですが、店員がお弁当温めますかぁ〜とか、ジュースにストローお付けしますかぁ〜とか、判り切ってるのにいちいち聞いて来てね鬱陶しくてしょーがないんですよ。』

「こらっ、コンビニに行く時はストローくわえて電子レンジ背負って行くのが仕事の出来るサラリーマンの常識だろ。分ったら以後注意しろ、切るぞ!!!・・・・・
次の方〜、どうしました〜♪」

『お前がスパコンだったら今から言う函数を瞬時で解ける筈だ。答えられなければお前はやはり頭の悪い人間なのだ。いいか行くぞ@XYZ%#=+>)'&"@:}%・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

「こらっ、貴様はさっきの小僧だな。公務執行妨害で網走刑務所送りにされたいのかよ。あのね、あたいはねえ、難しいこと考えるとCPUが熱暴走して壊れちゃうのぉ〜。近いうち必ずお縄にするからな、じゃ、切るぞ!!!・・・・・
はいはい、こちら110番〜、どうしました〜♪」

『フッフッフッ、拙僧が誰だか分るかね。邪教院たか子君。』

「ムムッ、その声は、怪僧・因業寺マス男か、貴殿は氏んだと聞いておったが。」

『甘いな、邪教院たか子・ボナパルト。貴公との真剣勝負にけりをつけるため地獄から甦って来た。』

「怪僧・因業寺マス男、凶器準備集合罪で逮捕されるため舞い戻って来おったか。尋常に勝負せい。」

『ちょっと待ってね、オーダーした痔漏ラーメン大盛り早く食べないとノビちゃうから。ではいずれまた。』

「怪僧・因業寺マス男・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・侮れない奴。
次の方〜、どうしました〜♪」

『大変な事になってしまったんです。家に武装強盗が押し込んで来て、財産全部盗られた上、家族の名古屋コーチンを拉致して行ったのです。それで先ほど身代金10億円を要求して来たんですけど。』

「おいっ、そういうのはな市役所と日銀の管轄なんだよ。そんなに金あんだったら何で政治献金とお布施に回さなかったんだよ。罰当たりめが、じゃあ切るからな!!!・・・・・
はいはい110番、どうしました〜♪」 

『あのう、お忙しいところ申し訳ありません。あの、実は主人が酒乱で毎日わたくしと二人の娘に殴る蹴るの暴行を加えるのです。もう一日足りとも堪える事など出来ません。』

「こらっ、女人禁制の看板が見えねえのかい。そもそもなおめえの男運が悪りいから余計な苦労すんだろ。大体がなそれは社会保険庁の管轄・・・・・・・・・・・」 

『ホッホッホッホッ、飛んで火に入る夏の虫たぁ〜お主のことだあ〜。観念せい、邪教院たか子。』

「ゲゲゲッ、てめえは生き別れになった胤違いの双子の愚妹、蛇蝎院もも子かあ〜。」

『ホホホホホ、お久し振りですわね、お姐様。氏んでもらいます。』

「おのれ、てめえやはり生きておったのか。」

『おいっ、邪教院、胤違いの双子てのは本当にあるのかよ。』

「こらっ、因業寺、ラーメンは食い終わったのか。あのなあ、腹違いの双子は無理だが胤違いの双子は無い事もないだろ。それがどうしたっちゅうんじゃい。」

『ちょっと待ってね、残ったラーメンスープにご飯入れて雑炊にするから。ではまた。』

「ウヌヌ、因業寺め、このワシこと邪教院たか子を苛立たせる戦術に出おったか。
はい、110番、どうしました〜♪」

『お姐様、貴女が奪ったわたくしの操は何時になったら返して下さいますの。』

「ん、愚妹の蛇蝎院もも子か、そりゃあ知らねえヤマだな。保健所には訴えたのかい。」

『怨みまするぞえ〜〜〜、お姐様。』

「俺には身に覚えのねえこったな。この際だからいっそのこと修道女にでもなれや、蛇蝎院。」

『やっぱ、お前は人間だって判ったよ。』

「また来やがった・・・・・・・・・何だよこのクソボンズ、その根拠を言ってみんかい。」

『いや、根拠じゃなくって、お前がすげえ馬鹿だからだよ。』

「あら、ほんとのこと言うとボクちゃんはおねえさんの事が大好きなのよね♪。ボクちゃんはおねえさんの事を考えるともう興奮しちゃって夜も寝られないの知ってるのよおねえさんは、ウフッ♪。だからおねえさんはボクちゃんに色んな事して上げたいのよ。ウフッ♪。でもボクちゃんには何の事だか分らないわよねぇ。ウフッ♪。」

『氏寝よ馬鹿。』

「グォルワァァァ〜〜〜このクッソガキがあァァァァァァァァァァァァ・・・・・・ホント言うとおまいは見たいんだろ、見たいんだよな。ダメ〜〜〜見せてやんな〜〜いんだから。」

『邪教院たか子よ、貴公は昔から何も変わっとらんな。』

「何じゃい、因業寺、ラーメンライスは美味かったか。」

『ちょっとな薄味だったから、これからはラーメンチャーハンと餃子にしようと思っとるんじゃ。』

「零落れたもんだな、因業寺。それじゃあ栄養失調になっちまってよ、このワシに勝つなど夢物語だわい。」

『あら、お姐様。このわたくしの事をお忘れじゃなくて。』

「なんじゃい、蛇蝎院。お主が菜食主義者で虚弱体質なのはとうの昔から知っとるわい。」

『ホホホホホホ、甘いですわね、お姐様は昔からそうでしたわね。腕力だけ強くて頭の方は足りませんのよ。脳は酸素と糖分だけあれば充分なのに、お姐様は酸素と糖分を全て下腹部に回しておしまいになるからですのよ。』

「おいっ、因業寺、蛇蝎院の言ってる事を解説しろ。ワシが納得できん場合は覚悟しとけよ。」

『だから、お前の頭が悪いんだっての。』

「お前にゃあ聞いとらんぞ、小僧ォォォ〜。そんなにこのワシに剥いてもらいたいんかよ。エエッッッッ〜〜〜こんクソガキがァァァァァァァァァァァァ。」

『邪教院よ、拙僧は貴殿に失望した。しかし今パスタ茹でてミートソース仕込んでるから手が離せないんだわ。ではまたいずれ。』

「口ほどにもない奴。貴公が嘗て見せた姿はワシの買い被りに過ぎなかったんだわ。」

『お姐様はいつもそう・・・・・、お姐様のボナパルティズムにもも子はいつも泣かされ通しでしたわ。』

「おいっ、蛇蝎院、適当なこと抜かすと名誉毀損で国際司法裁判所に訴えるぞ。」

『お姐様はいつもそう・・・・・、お姐様のお誕生日にもも子が白いキャンドルを買ってくると・・・・・・お前は馬鹿かよ白いローソクは温度が低いからダメなんだよ、色の付いた温度の高いローソクじゃないと俺は満足できねえんだよ・・・・・とかおっしゃってもも子のこと赤いローソクでピシピシピシピシ・・・・・・・・・・・・』

「こらっ、蛇蝎院、お主は時効っちゅうものがあんのを知らんのかよ。」

『お姐様はいつもそう・・・・・、もも子が大切にしていたガラスのハイヒールを横取りして・・・・・このガラスの尖ったヒールはカウボーイが履いてる靴の拍車に似てるから馬を蹴って走らせるのに最高だとか、馬用にはこのイタリア製の鞭が極上品だとか仰って・・・・・・もも子を四つん這いにさせてピシピシピシピシ・・・・・・・・』

「うんうんうん、このワシが仕込んだ調教の味が忘れ難い思い出になっとるんじゃな、蛇蝎院。」

『お前は変態だったんだな。』

「まだおったのか小僧。そんなに大人の世界が知りたきゃあ早く大きくなって、荒々しいカウボーイになっておねえさんの事いたぶってくれなきゃダメ〜ん♪。ダメダメダメよ〜ん♪、そこは違うでしょボウヤったら、ここがいいの♪、そこそこそこなの〜〜ん♪。あ〜ん、ボウヤったらそんなとこでライフル抜いちゃイヤン♪。まあ、ボウヤったら早撃ちなんだから〜〜ん♪。」

『お前は馬鹿かよ。』

「グゥォゥリャァァァ、こんクソガキャァァァァァァァァァァァァァァァァこのワシを愚弄しおるかァァァ、おめえんとこ家宅捜索してお前をロープで縛って吊るしちゃるゥゥゥゥゥゥゥおまいの先っぽの皮をワシがつねって引っ張ってやるゥゥゥゥゥゥゥおまいの皮引っ張ってから剥いちゃるでェェェェェェェェェェェェェェェェ」

『何言ってんだよ馬鹿。』

「あら、ボウヤったらオマセさんなのね、初めはみんな痛いものなのよ。でもそれが快感に変わったときが大人になった証拠なの。ボウヤはまだ小さいから、おねえさんが大きくして上げるわよ♪。大きくなあれ〜大きくなあれ〜♪大きくなって天まで届け〜♪おねえさんがチュルチュルチュルチュルちてあげまちゅからね〜♪。」

『このバカ腐ってやがる。』

「オンドリャァァァァァァァァァァァ〜〜〜こんクソガキャァァァァァァァァァ〜〜〜しばいたろかァァァァァァァァァァァ・・・・・・・・・・・でもそんなに見たいのねボウヤは〜でもダメなのよ〜〜絶対見せてあげないんだから〜〜〜ほんとは見たいんでしょ〜〜でもダメ〜〜バーカバカバーカ〜〜〜」

『見苦しいぞ、邪教院。武士は武士らしく腹かっつぁばいて氏ぬのが武士道精神だ。』

「出おったな因業寺、貴公との真剣勝負受けて立つぞい。ところでパスタは茹で上がったのか。」

『うん、それがね来週うちの娘のピアノ発表会があるんだわ。そんで拙僧もゲスト出演で尺八の演奏をしなきゃならんのよ。で、パスタ茹でながら尺八の練習に熱中してたら少し柔らかく茹で過ぎて、アルデンテにならなかったんだわ。』

「ヌゥワアァァニィィィィ、おのれ妖怪め、ウヌは娘に尺八を教えておると申すか。猥褻物陳列罪で逮捕だ逮捕だあァァァァァァァァァァァァァァァァァァ。」

『えっ、僕って虚無僧のお仕事してるんだけど何かいけなかったわけ。』

「妖怪尺八小僧め〜〜〜公然猥褻罪の現行犯で逮捕だ逮捕だあァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ。」

『お姐様はいつもそう・・・・・、学芸会でハーモニカの演奏をするからとか仰って・・・・・・おいっ、もも子、ハーモニカの音が出ねえぞ、お前のハーモニカは壊れとんのかいとかおっしゃって・・・・・もも子のこと仰向けに寝かせてピシピシピシピシ・・・・・・・・・・・・・・・・・』

「こらっ、蛇蝎院、このワシへの誹謗中傷は許さんぞ。いい加減なこと抜かすとアルカトラス刑務所にぶち込んだるでえ。」

『御貴殿はスターリングラード女囚刑務所で鬼看守と恐れられていたのを思い出したわ。確か当時は邪教院タカジアスターゼヴィッチと名乗っておったな。』

「如何にも。このワシの血と肉体にはボナパルティックスターリニズムの騎士道精神が息衝いておる。」

『拙僧がシベリア流刑の重労働に喘いでいた頃、拙著収容所列島に於いて貴殿へ痛烈な批判を展開したのを覚えておるか。』

「知らねえなあ、フランス語は読めねえもんでな。貴公はノーベル賞でも欲しいのか。もしこのワシを論駁出来たなら文学賞候補に推薦してやってもいいわ。」

『ちょっと待ってね、ミートソースの焦げ付いた匂いがするから見て来る。ではまた。』

「腑抜けめ、なんと他愛ない奴じゃろうか。」

『獄卒め、地獄へ返れ。』

「あ〜ん、まだ生きておったのかクソボンズめが、このワシをただの女だと思うなよ。お前なんぞに女囚刑務所の辛さは解らんのじゃわい。
・・・・・・・・・・・・・・・そう、あれは極寒の地シベリアでのたった一夜の甘い秘め事・・・・・・・・・・・・・
当時看守長だったあたいは毎日刑務所内にあるサウナでシャワーを浴び、湯船に浸かることが許されていた。しかし囚人達は月に一度だけ共同浴場で5分間入浴することのみが許可されていた。
そしてある冬の吹雪の朝、一人の囚人が新たに入所して来た。彼女は17歳で政治犯として逮捕され送られて来たのだという。
しかしあたいはその金髪碧眼の美しい少女が不治の病白血病に冒され、余命幾許もない運命である事を知っていた。
少女も自らの宿命から逃れられない事を悟り、あたいに一度だけ心の丈を打ち明けた事がある。
そしてある日、運命の女神はこの薄幸の少女に最期の鐘の音を鳴らし、永訣の刻を告げたのであった。
しかし生来清潔好きだった彼女は、穢れた身体のまま神に召されるのは嫌なのだと、あたいに最期の入浴をしたいと涙ながらに懇願するのだった。
看守長の職にあったあたいは、本来であれば囚人の申し出を聞くことなどはなかった。
しかしこの天使と見紛うばかりに美しくも清らかなまま幸薄い生涯を閉じようとしていた少女の穢れなき心に打たれたあたいは、特別に入浴を許可したのだった。
あたいは彼女を幹部専用のサウナに連れて行き、湯船に浸からせてあげた。
彼女はとても嬉しそうな微笑みを満面に湛え、最期の夜なので是非とも看守さんと一緒に入りたいと大粒の涙を流しながら訴え掛けるだった。
この少女は直に神のもとへと召されるのだ、神は何ゆえその様に無慈悲な運命を彼女に科したのか、少女のささやかな最期の願いをあたいには断る理由などあるべくもない。
あたいが一緒に湯船に浸かると少女は天使の微笑であたいを包み込むのだった。
しかしステュクス川の向う岸から彼女の魂を運ぶ船が迎えに来た事を二人は共に悟った。
看守長として囚人に涙など見せてはならないと考えたあたいは彼女を背中から抱きしめた。
でも運命の女神への憤りからなのか、あたいの両手は激しく打ち震えていた。
そしてその憤激は何時しか彼女に対する憐れみへと変わり、この少女を永久に抱きしめていたいと思い始めるのだった。
この天使のような少女の柔らかな肌はあたいを聖母の如き母性へと誘うのに充分だった。
・・・・・・・そしてあたいの右手は彼女のふくよかな胸を愛撫しながら、左手の指は彼女自身の奥深くへと小刻みな震えを伴って・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ねえ、こっちを向いてちょうだい、あなたが欲しいの、舌をもっと激しくう〜・・・・・そこよそこ、そのなの・・・・あ、あ、もう駄目、もう駄目なの・・・・・もう出ちゃう出ちゃうの〜〜もうダメダメダメなの・・・・・もういっちゃう・・・・・あっ、あっ、出ちゃうの、もう駄目・・・・・・いっちゃう、いっちゃうの〜〜アッ、アッ、アァァァァァァァァ〜〜〜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

『お前やっぱ馬鹿だろ。与太話デッチ上げてんじゃねえよ。』

「ジャカアシャイワァァァァァァァこんクソガキがァァァァァァァァお前も剥いてやる、剥いてやるぞ、絶対に剥いてやるからなァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ。」

『お姐様はいつもそう・・・・・、そんな風におっしゃって・・・・・・・もも子の操を奪い去って行った。』

「おうおうおう、上等じゃあねえ蚊よゥゥゥゥゥゥ、文句あんだったら弁護士呼んで来いや。」

『恥を知れ、邪教院よ。』

「なんじゃい、因業寺、文句あんだったら公認会計士連れて来いや。ところでミートソースは無事だったか。」

『うん、あれはミートボールにしたから心配しないでね。』

「そうか、お宮入りになり掛けていた一つの事件が解決したか。」

『あとな拙僧はな、ミートボール食いながら貴公の弱点を研究したんだわ。』

「笑止。ミートボール如きに倒されるこのワシではないわ。」

『フッフッフッ、邪教院、お主の技は既に見切っておるわい。』

「因業寺よ、吠え面掻くのはウヌの方だとは思わぬのか。」

『拙僧は見ちゃったんだよ。この間、道端で100円玉ネコババしてたでしょ。』

「そりゃあ、知らねえヤマだな、何で通報しなかったんじゃ。」

『拙僧はお主が美容エステに毎日通ってんの知ってるよ。』

「だからどうしたちゅうんじゃい。」

『顔のシワが取れないのは店のせいだっちゅうて脅して代金踏み倒して、毎日金払わんで通っとるじゃろ。』

「貴殿は知らんだろうが、今年な1000年振りの憲法改正があってな、シワが取れなきゃ金払わんでいいって事になったんだわ。」

『フッフッフッ、観念せい、邪教院。ネタは上がっておるんじゃ。』

「衰えたか、因業寺。ウヌの技は痛くも痒くもないわ。」

『あとな貴公は、この間魚屋でさんまとイカとシャケ缶買ったでしょ。』

「お主、情報が間違っておるぞ。さんまとイカとツナ缶じゃろが。」

『そんでさ、お前の店は何で氏んだ魚を客に売るんだとか言って、殴り込み掛けたじゃろ。』

「因業寺、お前の良識を疑うぞ。氏んだ魚を売っちゃあいかんてのは、労働基準法で新たに今年制定されたのを知らんのかよ。」

『フッフッフッ、邪教院よ、拙僧の言っている意味が判らぬようだな。』

「因業寺、ウヌの奥義はこの程度のものであったか。馬鹿馬鹿しゅうて哀れになって来たわ。」

『フッフッフッ、お主は国際政治に疎いようだな、それが貴公の急所なんだわ、戯けめ。』

「こらっ、ワシはウヌと同じ様な急所は持っておらんぞ。反省して謝罪せんかい。」

『やはり貴殿は政治の裏側を知らぬようじゃな。』

「こらっ、因業寺、このワシに解り易い様に説明せんかい。」

『フッフッフッ、ではご説明申し上げよう。つまりお主は支持政党を間違えたのじゃ。
即ちお主の支持する政党は極々短命に終わる。そしてお主の権力も支持政党の崩壊と共に潰えるのじゃ。
お主らは政権交代劇によって有頂天になり、数々の悪法を制定し、市民から言論の自由を奪い、
それに逆らおうとする者は、或いは口を封じ或いは抹殺し弾圧を繰り返して来た。
そして現政権崩壊と共にお主らも失脚し、或る者は牢獄へまた或る者は地獄へと送られる定めなのだ。
邪教院よ、お主も例外ではない。調子に乗り過ぎたようだな、フッフッフッフッ。』

「ちょっと待ってね、ワシね近頃さ憚りが近くなっちゃってさあ。ではまたいずれ会おうぞ。」

『お姐様はいつもそう・・・・・・・、ご自分はお喋りで、権威主義で、長いものには巻かれよ、寄らば大樹の陰とか仰って・・・・・
もも子のことをいつもピシピシピシピシピシピシピシピシ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

『お前はやっぱり人間だったんだな。コンピューターにしちゃあ頭悪すぎるだろ。ただの馬鹿だよ。』










「ジャカアシィッッッッッッッッちゅうんじゃァァァァァァァァァァァァァァァァこんクソガキャァァァァァァァァァァァァァァァァてめえはワシが引っこ抜いて剥いてしゃぶってやんからよォォォォォォォォォォォォォォォ覚悟しとけやクソボンズがあァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァこんクソガキがあァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァオンドリャァァァァァァァァァてめえなあァァァァァァァァァァァァァァこのワシがァァァァァァァァァァァァァァァケツの穴から指ィィィィ突っ込んで奥歯ガタガタいわしたろかいィィィィィィこんクソガキャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャャ。」







To be continued.








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