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性犯罪:凶器で脅し強姦しても執行猶予!?(上)

判事が下した判決を分析

 大法院(日本の最高裁に相当)が性犯罪者に対する厳罰化を進めるとし、今年7月から「性犯罪量刑基準案」が施行されているが、その後も裁判の現場では性犯罪者のおよそ半分が執行猶予の判決を受けて釈放され、10人中9人は逆に刑が軽くなっていたことが分かった。

 このように裁判所が性犯罪者に対して非常に寛大な判決を下しているため、わざわざ時間をかけてまとめた量刑基準が有名無実化している、という指摘が相次いでいる。

 ハンナラ党の朴敏植(パク・ミンシク)議員は、今年7月から9月末までにソウル高等裁判所管轄の地方裁判所10カ所で行われた1審裁判で宣告された性犯罪(強姦〈ごうかん〉や淫行など)に対する判決95件を分析した。その資料によると、52.4%に当たる50件で執行猶予が宣告されていたことが分かった。

 執行猶予判決を受けて釈放された事例を見ると、裁判所による性犯罪に対する処罰は、国民の法意識と大きくかけ離れていることが分かる。

 22歳の女性を凶器で脅迫した上で強姦し、また別の女性を強姦しようとして未遂に終わった容疑で起訴されたイ容疑者に対し、ソウル東部地裁は「本人は反省しており、被害者とも和解が成立した」とし、懲役3年、執行猶予5年を宣告した。

 通行中の女性を脅し、凶器で首に傷を負わせて強姦しようとしたが未遂に終わったキム容疑者に対しては、水原地裁城南支院が懲役2年、執行猶予3年を言い渡した。とりわけキム容疑者は、酒に酔って判断力が低下した「心身微弱状態」にあったとして、刑が軽くなったという。

チェ・スンウ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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