第89回天皇杯全日本サッカー選手権に高校勢で唯一出場している佐賀東=初出場=が10日、佐賀市の県総合運動場陸上競技場でJ2サガン鳥栖に挑む。同じ佐賀のプロとの勝負に、U-18日本代表(18歳以下)のFW赤崎秀平(18)は「組み合わせが決まったときから対戦したかった。すべてをかけてゴールを狙います」と目を輝かせながら宣言。高校屈指のストライカーは、J2で5連勝中のサガン鳥栖にひと泡吹かせるつもりだ。
■裏抜け出す動きに自信
あこがれの地元プロクラブに、胸を借りる日がやってきた。「プレッシャーは厳しいだろうけど、相手DFの裏を狙っていきたい」。赤崎はゴールを誓った。
サガン鳥栖の力は身をもって体験している。昨年11月、MF江頭駿(3年)と鳥栖の練習に参加。「球際で強かった」と振り返る。まして、J2で5連勝中だ。
それでも恐れる様子はない。8月の全国高校総体では4試合で2ゴール。天皇杯初戦のアルテリーヴォ和歌山(和歌山)戦でも1得点1アシストと、大舞台で確実に得点してきた実績がある。8月末には、J1浦和の練習に参加。「パスの出し手とタイミングが合えば裏に抜け出せた」と自信をつけた。
裏に抜け出す動きだけではない。高校1年の11月から5カ月間、腰を痛めて戦列から離れ、「才能がある方ではないので努力しないと」と腹筋と背筋を鍛え続けてきた。「高校生相手ならびくともしない。鳥栖のDFとぶつかってもシュートにいけるはず」と蒲原晶昭監督も信頼する。
大学進学を希望しているが、その先の目標はJリーガー。「通用する所としない所がはっきりする試合。ゴール前ではチャレンジしたい」。将来のためにも、積極的に攻め込むつもりだ。
(中山 雄介)
=2009/10/10付 西日本スポーツ=