夫婦が幸せな結婚生活を送るためには、「婚活」中に互いの結婚観を確認し合うことが重要と、行政書士など国家資格を持つ女性グループが、個々の思いをあぶり出す独自のチェックリストを作成した。リストを使って「結婚契約書」を作る講座を開くなど啓発活動も開始。互いを熟知した上での婚前契約で夫婦間のトラブルは防げるか?【馬場直子】
リストを作成したのは「世田谷ハッピーライフサポーターズ」。東京都世田谷区や渋谷区で社会保険労務士事務所、ファイナンシャルプランナー事務所などを開業する30~40代の女性5人が5月に結成した。いずれも司法書士や行政書士などの国家資格を持つ。
メンバーで04年から離婚相談に応じてきた行政書士、柳田亮子さん(43)が相談体験や文献を基にリストを作った。結婚活動を略した「婚活」が流行語となる中「結婚そのものが目的になり、生活したら合わなかったと離婚するケースが多い」と感じたことなどがきっかけとなった。
リストには「理想の家庭のイメージを一言で」といった抽象的なものから、「育児休暇を取れるか」など具体的な内容まで、男女双方に対する28項目の質問が並ぶ。
2日に渋谷区内で初開催した講座には、30~40代の女性4人が参加。柳田さんが講師を務め、より良い結婚生活のためにリストの回答を基に家事や育児の分担などを決める結婚契約書の作成も勧めた。「2人の約束事で記念になるものに」との考えだ。参加者は「事前に考えるべきことがこんなにあるとは」などと話していた。
メンバーで社会保険労務士の安井郁子さん(35)は「自分の結婚観をじっくり考えることで、失敗のない結婚生活を送る手だてになれば」と話している。活動内容はブログ(http://ameblo.jp/setagaya3040/)で報告している。講座は資料代500円で受講できる。
毎日新聞 2009年10月10日 10時33分(最終更新 10月10日 11時35分)