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政権交代@さいたま 民主派代表、副会長に

2009年10月03日

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知事(左)との意見交換会に民主党・無所属の会からも矢部代表(右奥)ら9人が出席した=さいたま市浦和区

◇八ツ場ダム推進県議連

 前原誠司国土交通相が建設中止を表明した八ツ場ダム(群馬県)について、建設推進を求める県議会の議員連盟が2日、上田清司知事との意見交換会を開いた。民主系会派の民主党・無所属の会(18人)からも議連に加わる県議全9人が出席。この日、同会派の矢部節代表が議連の副会長に就任したため、推進派と中止派で二分されている会派内から異論が出ている。

◇知事と意見交換 中止派は異論

 意見交換会では知事をはじめ、自民、公明、刷新の会の県議が、「中止をすれば将来に禍根を残す」「国会の議論では多数決で中止になる。地方が踏ん張るしかない」などと主張。最後に「頑張ろう」と拳を突き上げ、決起集会のような様相で締めくくった。

 会に出席した、ある民主県議は「一方的に決められたことを党籍があるから従えというのは横暴」と息巻く。しかし、中止派の県議は「党の方針に背き、議連に参加することがおかしい」と話す。

 矢部代表の副会長就任について議連幹部は「会派から何人も議連に参加していただいている。推進に向けて頑張ってもらうため」と説明する。

 これに対し矢部代表は、「意見交換会に出て知った」という。その上で「議連に入っているが、これから会派が建設中止でまとまれば、役職はもちろん、議連のメンバーからも外れることになる」と話している。

 議連を中心に、開会中の県議会に建設推進の意見書などを提案する動きがある。矢部代表が副会長に就いたことに同会派の推進派の県議は「役付きになることで、過度に偏った意見書に意見を言いやすくなる」と話す。しかし中止派の県議は「会派をまとめる気があるのか」と驚く。

 枝野幸男・民主党県連代表は「事実を確認していないので何とも言えない。会派内で意見のすりあわせもあるので、週明けに県連として何らかの対応を考える」と話した。

◇意見割れる民主党・無所属の会 検証求める意見書提出へ

 中止か、推進か――。会派内で割れる意見をまとめようと、民主党・無所属の会は、両者の主張をふまえた意見書の提出を目指す。

会派執行部がまとめた「八ツ場ダム事業の徹底検証ならびに生活再建の推進を求める意見書」(案)で、事業の検証を新政権が国民に早急に示すべきだ、と求めている。説明責任を主眼とし、「中止」や「推進」の文言はない。

 というのも、6月議会の議会運営委員会で、議決の際は会派で統一した行動をとるとの内規が作られたからだ。開会中の県議会には建設反対の請願が出ている。このため、請願の取り扱いについて意見がまとまらなければ、会派分裂の恐れも出てきた。

 5日の県議会一般質問で、同会派の県議が推進の立場で質問した後、団会議を招集。意見書案をもとに、6日までに会派としての意見調整をしたいとしている。

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