藤井裕久財務相は9日、テレビ番組の収録で、10年度予算の国債発行額について「09年度の44兆円より減らさないと、国債市場の信認に応えることにならない」と述べ、今年度より増発することに否定的な見解を示した。
政府は、来年度予算で子ども手当などの新たな政策を実現するために7.1兆円の財源を必要としている一方で、経済危機の影響で税収は大幅に落ち込む見通し。しかし、藤井財務相は「今年度より減らさないと、財政規律を守ることにならない」と、無駄の削減などで財源を確保する姿勢を示した。
また藤井財務相は番組収録後、記者団に対し、今年度の補正予算についても「税収が減ったとしても、国債増発は必要ない」との考えを述べた。【寺田剛】
毎日新聞 2009年10月9日 20時45分