奈津子の徒然雑記帳

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ギリシア神話の神々77

<ホーラ達・働き者の女神達> 

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 ホーラ達は、神々の王ゼウスとその2番目の妃である法の女神テミスの間に生まれた、三姉妹の女神です。
ギリシア語の hora は英語の hour の語源で在る為、一般には時の女神であるとか季節の女神であるとか言われますが、そんなふうに限定するよりもっと大きく捉えて「地上世界の秩序ある運行を司る女神達」であると考えた方が判り易いでしょう。

 1日の時間の経過も1年の季節の推移も、全て彼女達の監督によって規則正しくこの世に齎されています。
もしもそれらが狂ったら、人間の生活は滅茶苦茶に混乱してしまいますから、エウノミア(秩序)・ディケ(正義)・エイレネ(平和)という名は、母テミスの性質を受け継いだこの親切で正直な女神達が我々に与えてくれる恩恵を表しているのです。

 ホーラ達は、季節の運行を齎す者であるが故に、地上に於いては、女神デメテルと共に人間達の農作業に心を配ります。
又時間の巡りを司る者でもあるが故に、天に於いては、太陽神ヘリオスの馬車を仕立ててその光が世界を照らす事を助けます。
更には、地上と天界を繋ぐ門の番人をも務め、出入りする者があれば叢雲を開き、また閉ざします。

 他にもヘラやアプロディテ等の大女神に侍女として仕えたり、神々の宴席では黄金の器に盛った食べ物を運んだり輪舞を踊ったりと、まさに八面六臂の働きぶりで、恐らくイリスやモイラ達等と並んでオリュンポスで最も勤勉な女神達と言っても良いのではないでしょうか。

 なお、一般にはホーラは3人とされていますが、後代になると四季に対応させて4人とか、1年の月数あるいは1日の時間帯に対応させて12人と考えられるようにもなります(その場合彼女たちはヘリオスの娘神と見なされます)。
又、アテナイの様に生長の春と収穫の秋の2人のみと見なして崇拝する地方もありますし、9人あるいは10人などとする説もあります。

ホーラ達を簡単にまとめてみると

季節の女神達、天界と地上を結ぶ雲の門の番人、太陽の神馬の世話係、神々の女王ヘラあるいは美神アプロディテの侍女。
最も一般的なのは以下の3人説
・エウノミア(「秩序(eunomia)」)・ディケ(「正義(dike)」)・エイレネ(「平和(eirene)」)

異説としては次のようなものがある
・2人説……タロ(「開花・芽生え(thallo)」)・カルポ(「結実・収穫(karpo)」)

・4人説……エアル(「春(ear)」)・テロス(「夏(theros)」)・プティノポロン(「秋(phthinoporon)」)・ケイモン(「冬(cheimon)」)

他に9人・10人・12人説もありますが、此処では複雑になるので、割愛します。

続く・・・

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