奈津子の徒然雑記帳

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ギリシア神話の神々67

<ムーサ・芸術の女神達>

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 「ムーサ」と言うギリシア読みよりもむしろ「ミューズ」という英語読みでよく知られている、9人姉妹の詩歌・芸術の女神達です。
ムーサ達は、詩人の心を神的な霊感で満たし、一種の神がかり状態にして素晴らしい詩を歌わせてくれる存在です。
詩人が語る言葉は「彼が」語っているのではなく、「ムーサが」彼の口を借りて歌い聴かせているのです。

 よく文章を書かれる方なら、「伝えたいイメージが次から次へと鮮明に脳裏に浮かんできて何かに憑かれたかのような勢いで筆が進みまくり、ハッと気付くとおそらくもう向こう10年は書けないだろう名文ができあがっていた」という様な事が稀ににあると思います。
いわゆるムーサ降臨の瞬間と考えて差し支えありませんし、もし「日常的にそういう名文が書ける」という方がいらっしゃったら、その方はムーサの寵児と言うべきでしょう。

 言葉を操る女神ムーサ、彼女達に息吹を吹き込まれた者は誰でも、その瞬間から詩人です。
『神統記』や『仕事と日々』でその名を歴史に刻んだ大詩人ヘシオドスはムーサに触れる前は一介の農夫でした。
ヘリコン山麓で羊を飼っていた彼は、在る時ムーサ達に出会い、月桂樹の杖を授けられ神の息吹を吹き込まれて詩作に目覚め、王家が催した歌の競技会で優勝して賞品を獲得するほどの一流詩人となりました。
裕福ならざる父の子として生まれ、日々生きる糧を求めて畑を耕し家畜の世話をすることに追われていた(当然さほどの教養はなかったと思われる)青年をかくも輝かしい歌の道にやすやすと乗せた女神の力とは、実に偉大なものです。

続く・・・


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