奈津子の徒然雑記帳

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ギリシア神話の神々50

<アンピトリテ>

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 大洋の女神テテュス、水の女神エウリュノメ、海の女神テティスらと並び称される水界の偉大な女支配者、それが海王ポセイドンの妃アンピトリテです。
彼女は海神ネレウスとオケアニスの1人ドリスから生まれた50人の娘、海の女神ネレイスたちの1人です。
従ってテティスとは血を分けた姉妹であり、テテュスとは祖母と孫娘、エウリュノメとは叔母と姪の関係に当たります。
 
 テテュスが OCEAN=外海を司ったのに対し、アンピトリテは SEA=内海、とりわけ地中海を司ります。
古い時代にはまだ神格として十分に確立されておらず、たとえばホメロスにおいては「激しく唸るアンピトリテ」「アンピトリテの波間」などのように海そのものを表す存在として扱われていましたが、ヘシオドス以降はきちんと擬人化され、紺青の瞳を持つ美貌の女神として神話に登場するようになりました。
 
 アンピトリテと夫ポセイドンの馴初めは、ギリシア神話には掃いて捨てるほどよくあるパターン、つまり男神の求婚でした。
或る日、彼女が姉妹のネレイス達と一緒にナクソス島で踊っていたところをポセイドンが偶然見かけ、その美しい舞い姿に一目惚れしてしまったのです。
強引な海王はたちまち彼女に求愛しましたが、乙女のままでいたかったアンピトリテは迫る彼の手を振り払って世界の西端まで逃れ、天を支える巨人アトラスに助けを求めて身を隠しました。

 諦めきれないポセイドンは懸命に彼女の行方を捜します。
王の命令一下、無数の海の生き物達が世界中に放たれましたが、そのうち1頭のイルカが見事アンピトリテの隠れ場所を突き止めました。
賢いイルカはポセイドンに彼女の居場所を知らせたばかりでなく、自ら恋の使者として女神に面会し、ヘルメスも真っ青の熱弁を揮って彼女の説得に当たりました。

 切々と訴えるイルカに遂にほだされたアンピトリテは求婚に応じ、ポセイドンは晴れて恋しい女神を妃に迎えることができました。
イルカの働きに猛烈に感謝した神はこの賢い生き物を天に上げて「いるか座」となし、永遠に讃えることにしました。
又、アンピトリテ自身もイルカを大変寵愛し、自分の戦車を牽かせる聖獣にしました。
彼女は夫と供に海の底にある黄金の宮殿に住み、あらゆる水神・海神の長として、また海獣達の主人としてその権威を分かち合っています。
夫婦仲は円満で、2人の間には半人半魚の息子トリトン、さらにロデとベンテシキュメの2人の娘が生まれました。
 
続く・・・・



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