ゾウのウメ子へファンのメッセージ4600通/小田原
10月9日13時45分配信 カナロコ
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ウメ子あてのメッセージカードの一部 |
「昭和25(1950)年、あなたは3歳でしたね。60年間、よく会いに来ました」。タイから城下町にやって来て以来のファンは少なくない。「戦争が終わった貧しい街に活気と希望を与えてくれた」と思い出を寄せた人は「69歳」。
「夫を亡くしたとき、友人にウメ子を紹介してもらいました。そのときの写真は夫とともに飾っています」。ウメ子の無言の励ましを、この女性は「ゾウは仏の使いと言います」と表現していた。「82歳の男(性)」は「人生に大きな『力』を与えてもらった」という謝辞を寄せた。
ウメ子の悪癖を懐かしむ声も多い。「水をかけられた」「鼻水の洗礼を受けた」。機嫌が悪いときのウメ子の癖を良き思い出として心に刻んでいることがうかがえる。若者の多くは「学校をサボってよく会いに来た」「浪人中はお世話になりました」。それぞれが岐路に立ったとき、ウメ子の“大きさ”に癒やされるのか、主(あるじ)が消えたゾウ舎にたたずむ人影は今も絶えない。「彼氏との初デートを見守ってくれた」「ファーストキスの目撃者」。そんなメッセージもあってほほ笑ましい。
「9月8日に生まれた初孫に見せたかった」「親子ともどもあなたを見て育った」。2代、3代にわたるファンの悲しみはひとしおのよう。「98歳まで生きたおばあちゃんに似ていたんだ」。家族同然に愛されたウメ子。「駅舎がなくなり、ウメ子が亡くなり、小田原から大切なものが消えていく」。悲哀に満ちたメッセージは、ウメ子が生きた小田原の60年を映し出す。
お別れ会は17日午後2時から同動物園のゾウ舎前で。問い合わせは市観光課電話0465(33)1521。
最終更新:10月9日13時45分
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