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韓国の天気予報、外れる理由はここにあり(下)

各機関で別のレーダーを運用

 しかし、国土海洋部漢江洪水統制所河川情報センターのキム・ヤンス・センター長は、「水資源を全般的に統合・管理するのは国土海洋部のため、気象庁が国土海洋部のやり方に合わせて観測方法や時間などを修正すべきだ」と主張している。

 レーダー統合運用の議論について9台のレーダーを保有する空軍は、「これまで(統合運用について)公式に検討要請を受けたことはない」と明らかにした。

 専門家は「各機関が観測時間や方法などの面で少しずつ歩み寄り、調整すれば、気象レーダーの統合運用はそれほど難しいことではない。しかし、官僚主義が影響して思い通りに進まない」と指摘する。

 釜慶大学環境大気科学科の卞熙竜(ピョン・ヒリョン)教授は、「関係する部処(省庁)の官僚主義が影響し、互いに資料を共有しようとしない側面は確かにある。気象レーダーだけでなく、降水量なども各機関の資料を統合し、一目で確認できるやり方が理想的だ。しかし実際には、互いに資料を要求することはなく、自分たちの資料を相手に提供しようともしない」と述べた。天気予報で誤報が相次ぐ背景には、こうした部処の利己主義や官僚主義があるということだ。

 気象庁の関係者は「(別の部処との話し合いが難しいため)とりあえず今年中に、独自に統合気象レーダー運用に向けた組織を立ち上げ、別の機関も受け入れることのできる観測基準を定める方針だ」と述べた。

金成謨(キム・ソンモ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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