パリ(CNN) フランスのミッテラン文化相が、自伝小説の中でタイでの「少年」買春を告白していたとして、極右政党などから辞任を求められている。ミッテラン氏は8日、仏TF1テレビとのインタビューで、当時の相手は子どもではなかったと主張し、この問題で辞任するつもりはないと述べた。
同氏はミッテラン元大統領のおいで、今夏からサルコジ政権の閣僚に就任した。テレビタレント時代の05年に出した著作の中で、タイで金を払って「garcon(フランス語で少年の意味)」と性的な関係を持ったなどと書いていたことが問題視されてきた。
ミッテラン氏が最近、少女淫行事件に絡んで拘束された映画監督のロマン・ポランスキー氏について「監督はわなにかけられた」「拘束は実に恐ろしいこと」などと発言したことをきっかけに、極右政党の国民戦線(FN)が批判を強め、辞任を求めるデモや署名を展開している。
同氏はインタビューで、自伝小説には事実だけでなく、フィクションも含まれていたと説明。さらに、買春の相手は同年代で「幼い少年ではなかった」「確かに過ちではあったが、犯罪ではない」と主張した。そのうえで「買春旅行や少年性愛は断固として非難する」と言明し、サルコジ大統領からも理解を得ていると述べた。一方、ポランスキー氏への擁護発言については、「感情的過ぎた」と反省の色を示した。