金子元助手の弁護人の壇俊光弁護士は「露骨な弁護妨害」と批判。NHKは事実関係を認め「取材活動として不適切だった」としている。
壇弁護士によると、手紙は平成17年の京都地裁第8回目公判の後、金子元助手の自宅に届いた。将来の著作権のあり方についてNHKのインタビューに応じてほしいという取材依頼だったが、その中で「動機を正直に話せば、世間の納得は得られるはず。仮に有罪判決になってもインタビューに出て世間に本音をさらしたことで執行猶予がつくのは間違いありません」「逆に無罪を主張し続ける限り、減刑の余地はなく、実刑になる可能性も否定できません」などと記していた。
壇弁護士は「この手紙で金子氏と私の信頼関係が揺らぐことはなかったが、同じことがほかの事件で起こったらどうなるか。被告は動揺すると思うし、こうした取材手法は一般的にはやめるべきだ」と批判。
これに対し、NHK広報局は、記者がこうした手紙を送った事実を認め、「著作権などの問題について金子氏に直接取材するためだったが、弁護活動などに触れた部分は取材活動として不適切だった。弁護団にはNHKとしてすでにおわびした」としている。