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きょうのコラム「時鐘」 2009年10月9日
過去10年で最強と言われた18号台風襲来のさなかに、南太平洋で大地震が発生、日本も津波に注意との一報が入った。台風と津波が同時に襲ってくる悪夢がよぎった
小心で心配性、物ごとを悪く悪く考える性格だからいつもこんな調子である。が、最近の災害事情は悪い方へ進んでいないか。太平洋側に上陸した台風が衰えないまま北陸や東北・北海道を襲うケースが増えているとみる専門家もいる 東海地震は東南海・南海地震と同時発生の恐れがある。北陸でも、屋根に重い雪をのせた真冬に地震が起きない保証はどこにもない。最悪の事態を考えて対処するのが防災行政の基本だろう 「1日前プロジェクト」と題した政府の防災冊子がある。もし地震や水害が明日来ると分かっていたらどう対処するか被災者の証言集だ。「頼りは近所の人」「逃げるが勝ち」などの教訓が続く中に「寝る前に枕元に服をたたんで置く」という素朴なのがある いつ何が起きるか分からない世の中である。就寝前に最悪を考え、それでも心静かに、備えあれば憂いなし。小心者の心配性とは似て非なる心構えだ。見習いたい。 |