ノンブランド製品のニセモノも登場

 人気商品が出れば、その類似品やニセモノが登場するのが中国。今回紹介した製品も山寨機、つまりノンブランド製品なのだが、人気が出たのでお約束通り、この製品の“もどき”が登場している。それには中国企業の工場だけでなく、中国大陸に進出した台湾企業の工場も絡んでいるとか……。

 他人の無線LANを拝借できる製品がブレークするということは、中国でも無線LANが普及していることを意味する。それも北京、上海クラスだけでなく、中国全土の電脳街のある都市で普及していることを意味する。オフィスで無線LAN機器を利用する企業が多いのは筆者自身も知っているが、家庭にまで普及しているかといえば微妙なところ。家庭に無線LANが普及しているのなら、PCは一家に一台から各人に一台になっているということだ。

 こんな製品が爆発的にヒットするのだから、セキュリティ対策もしっかりしたいところ。日本にも入ってきているようなので、無線LANのセキュリティ対策もWEPをWPAやWPA2に変えるなど、この記事を機に強化してはいかがだろうか。

次から次へと登場するノンブランドのニセモノ。「本家を超えた」というハイパワーなノンブランド製品も(画像クリックで拡大)

著者

山谷剛史(やまや たけし)

 海外専門ITライターとしてライター業を始めるものの、中国ITを知れば知るほど広くそして深いネタが数限りなく埋蔵されていることに気づき、すっかり中国専門ITライターに。連載に「山谷剛史のアジアン・アイティー」、「山谷剛史のチャイナネット事件簿」、「華流ITマーケットウォッチ」など。著書に「新しい中国人 ネットで団結する若者たち」(ソフトバンククリエイティブ)。