山本一太の「気分はいつも直滑降」

２００９年１０月８日：パート２

　以前のブログ「１人区全滅の可能性も」の続き。　「じゃあ、来年の参院選挙に勝つにはどうすればいいのかな？」　ベテラン議員の言葉に間髪入れず答えた。

　「各選挙区に勝てる候補者を擁立する！これに尽きると思います。党が事前に世論調査を含む分析をやって『当選する可能性が極めて低い候補者』に関しては、たとえ現職でも差し替える！このくらいのことをしないとダメでしょう！」

　少し強めのトーンでこう続けた。　「ええ、谷垣総裁も必要があれば候補者を替えるくらいのことをすると発言をしています。が、実際はそんなに簡単にはいかない！候補者本人はもちろん、場合によっては地元の県連や参院自民党の最高実力者と正面衝突することになりますから！そこは谷垣総裁に蛮勇を奮っていただかないと勝機は見えません！」

　こうも言っておいた。　「業界団体は今までのように動かない。公明党との全面協力は難しい。首長も中立。そうなると、今までの参院選挙のやり方（最も自民党的な組織選挙）は通用しません！新しい選挙戦略（新たなビジネスモデル）が必要になって来ます。激戦の１人区を勝ち抜いた議員や個人的な発信力を武器に全国を飛び回って来た比例区の政治家を集めて参院に『戦闘力のある選挙対策組織』を立ち上げることもやらないと！」

　ひと息ついて、「参院自民党に危機感が欠如している理由は、いわゆるプラチナシート（複数区に１人しか擁立されない自民党議員の議席）があるからだと思います。複数区では民主党候補が大差をつけてトップを奪っているケースがほとんど！つまり、参議院が小選挙区制だったら、自民党は複数区でほぼ壊滅している。そのことをもっと深刻に受け止めないといけない！」

　最後にこうつけ加えた。　「来年の参院選挙では、このプラチナシートがプラチナでなくなります。民主党の小沢一郎幹事長は『２人区以上には複数の公認候補を立てる』方針です。そこに（場所によっては）『みんなの党』の候補者が絡む形になる。これまでは自民ー民主の指定席だった２人区でも議席を失う県が出て来るでしょう！」

　付録のコメントまでサービスした。　「普通ではとても勝てない戦局を反転させるためには、思い切って攻めるしかありません！むしろ、自民党のほうから『複数区に複数の候補者を立てる』くらいのことをしたらどうでしょうか？かつての自民党がやって来たように２人の自民党候補に競わせる。党勢を拡大するには、それしかありません！！」

追伸：本日、神奈川県と埼玉県の「参院補欠選挙」が告示された。　谷垣体制下での「最初の戦い」だ。


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