十勝毎日新聞社ニュース
広がる追悼の動き 中川氏死去
弔問、著書特設も
中川昭一元財務・金融相(享年56)の急逝を受け、帯広市内の後援会事務所(東3南13)には6日午前も弔問客が詰め掛け、献花や焼香で早すぎる別れを惜しんだ。管内書店では中川氏の著書を並べたコーナーを企画するなど、長年にわたり十勝を背負った政治家を追悼する動きが広がっている。
市内の後援会事務所には弔問客が相次いで訪れている(6日午前10時半)
後援会事務所では午前7時すぎに弔問の受け付けを始め、午前中は支援者が途切れない状況。前日昼からの弔問客は合わせて300人余り、事務所への弔電も約300通に上った。全国にいる中川氏の支援者からは、事務所にお悔やみの電話も相次いでいる。
弔問には後援会関係者や経済人のほか、つえをついた高齢者から子供まで幅広い層が訪れている。広報ポスターにも使われた中川氏の笑顔の遺影に、手を合わせて涙ぐむ姿も見られた。
中川氏の父一郎氏の時代から応援しているという帯広市の男性(77)は「志半ばで、さぞ残念だろう。大変ご苦労さまでしたと祈ってきた」と言葉少な。インターネットで全国の支援者とやりとりをしている音更町の女性(31)は「京都や福岡などにいる中川先生を応援する人の思いも背負ってきた」と話していた。
ザ・本屋さん(帯広、高橋千尋社長)では中川氏の関連本コーナー設置を予定。昨年発行された「飛翔する日本」「どうした、日本」などの著書は在庫が少なく、急きょ出版社に発注した。中川氏が力を注いだ北朝鮮拉致問題の関連書籍や月刊誌の別冊特集と合わせて並べる方針だ。
高橋社長は「中川さんは読書家でもあった。来週初めには主力店舗にコーナーを設けたい」と話している。
(安田義教)