TALES OF ROAD 第1章 第1話『己の道を突き進む物語』
作者:レプリア | 初掲載日:09/10/05 17:05 | 最終更新日:09/10/05 17:05
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※※注意!アナザーと少し世界観がリンクしております。オリジナルが苦手な方はお戻りください。
――かつて この世界に 魔物との大きな戦いが あった――
――『始原の魔王』――
――彼の者が率いる 魔物の軍勢に 多大なる 犠牲を出しながらも 人々は 辛くも 勝利した――
――その背景には 遺跡から 発掘された 『古代文明』の 遺産 『魔神器(トゥインクル・ピース)』の 活躍があった――
――大地から溢れだす 自然の恵み 『ルーン』 を 結晶化 したもの 『輝石(コア)』を 組み込むことで 動く 魔神器――
――乗り物 ランプ 武器 様々な 魔神器が 発掘 改造 模写 生産 され――
――戦後も 人々の 生産を支えた――
――中でも 魔物が活発になる 夜になると 結界を張る 魔神器は 人々の 生活を 守り続けた――
――戦後から 二十年 魔神器の 使用に よるものか それとも 戦争が与えた 傷のせいか 人々に 異変が 現れた――
――不思議な 能力を 持つ 者が 現れたのだ――
――ある者は 自然を 操り――
――ある者は 肉体を 強化し――
――ある者は 不可解な 現象を 起こした――
――人々は 畏怖の 念を 込め 彼らを 『ブラッドシェード(能力者)』と 呼んだ――
――戦争は 終わった だが 世界は まだ その傷痕が 癒えてなかった――
TALES OF ROAD 第1章 『旅立ち編』
海に囲まれた大陸『マナスティア』。
人々は結界を発する魔神器によって守られた街に住んでいた。が結界が張られるのは夜と緊急時だけ。昼間の間は世界を統一する『ベルゼリア帝国』の騎士達によって守られている。
――帝都『ノストンダムス』――
大陸の中心にあり、険しい山々に囲まれ、円形状に広がる帝国の帝都『ノストンダムス』は人で満ちていた。帝都というだけあって、治安が良く街道が整備されているからだ。
巨大な鋼鉄製の門――帝都に一つしかない入口からすぐにある坂道を上がった所に『市民街』はある。ノストンダムスは住民の地位によって五段階の高さに分かれた山のような形をしている。
市民街は二段目にあり、もちろん下にあるのは貧しい人達が住む『貧困街』だ。三段目には商人達が住む『商店街』あり、その中の一つ、一軒の鍛冶屋の前で茶髪の青年が鍛冶師によって研がれる己の得物を見ていた。
「はいよ。終わったぜ」
研ぎ終わり、鍛冶師は鞘に収まった一振りの大剣を青年に渡した。
青年は白いランニングシャツの上に黒のジーンズジャンパー、下は所々破れた青のジーパンを穿き、丈夫そうな運動靴を履いている。甲(手の甲)に、十字架が描かれた黒のグローブを着けている両手は、しっかりと剣の柄を握った。
「ありがとよ」
青年はその出来に満足し、代金を払うと大剣を背負って坂道を下っていった。
立ち並ぶ住宅はどれも石造りで、街道は人で溢れていた。そのため、青年は人ごみを掻き分けながら下っていった。
その途中、青年はある光景を見て足を止めた。坂道を上がる馬車。道行く人は顔をしかめ、それを避けて行く。
馬車の中には檻があり、手錠をはめている人が十数人ほど入れられていた。彼らは麻の服を着せられ、悲しそうに歩く人々を見ている。
『奴隷商人』の馬車だ。檻の中の彼らは、獣のような耳や尻尾を持っていた。
獣と人の特徴が混ざった『獣人』という種族だ。が人とは違ったその容姿から亜人と差別され、時には奴隷商人達に、四段目にある『貴族街』の連中に売られるということもあった。
人々が裕福になるということは、身分差や人種差別というものが増えるということだ。それはこの世界も例外ではなかった。
馬車が通り過ぎると青年は歩き始めた。が青年の顔は険しくなっていた。
「……ちっ、ここは何も変わっちゃいねえ」
「お客さん!」
吐き捨てるように呟いた青年に声をかけたのは、先ほど代金を払った鍛冶師だった。
「ん? どうした?」
「あんたの連れって奴から手紙を預かっていてな。うっかり渡し忘れていた」
「わざわざどーも」
鍛冶師に礼を言い、青年は手紙の封を切った。そこには簡単に『野宿の場所を確保しとく』と走り書きが書かれていた。意味を理解した青年は手紙を破り捨てる。
「ならゆっくり行っても大丈夫だな」
青年は帝都の門をくぐった。
ノストンダムスを囲むのは『バステルン山脈』と言い、木々が生い茂、弱いながらもウルフといった魔物が住み着いている。山にはちゃんと一般人用の道が用意されているのだが、そこには帝国の検問所が設置されており、通るのに料金を払わなければならなかった。
もちろん青年は金を払う気なんてない。検問所がある道とは反対方向の山の中を突き進んでいた。が何も考えなしに進んでいるわけではない。木の枝に黄色の短いリボンが結んであって、それを頼りに歩いているのだ。
それは先に進んだ、山道に慣れている青年の連れが結んだ印だ。
「……と困ったな。こりゃ」
が途中から印が結ばれている枝がなくなり、木の根元に印の付いた枝が山積みになっていた。
(風かなんかで折れたか? ……いや、そんな強え風は吹いてなかったし、山積みになるわけがねえ。……つーことは、この付近でそれなりに知恵持ってるやつが……)
不自然に折れた枝から、隠れるのにちょうどいい茂みへと視線を移す。やがて幾つかの赤い双眼が輝いた。
「グルルルッ」
「やっぱてめえらか」
唸り声を立てながら茂みから出てきたのは――狼がルーンを過剰接種したことにより生まれた魔物――ウルフだ。しかも複数。
(一匹、二匹……ちっ、八匹か)
青年の右手首が淡く輝く。と青年の周辺の地面から蛍のような小さな光がいくつも湧き、手首に付けている銀の腕輪――そこにはめ込まれている赤い宝石に吸い込まれていく。
「ちっ、粗悪品じゃあ出力はこれが限界か」
大剣を抜き、振り上げる。腕輪の光は腕を――体を伝い、全身を包み込んでいた。
「ガウッ!」
青年の力量を計ろうとしていたのか。遠巻き様子を見ていたウルフが飛び掛かった。と同時に
「けっ、甘えんだよ! 魔神剣っ!!」
大上段からの一振り。だが通常ならタイミングが早すぎる。が刀身から放たれた衝撃波は、牙が青年に届く前に、全てのウルフを弾き飛ばした。
「へー、粗悪品でもなかなかのもんじゃんか」
そう。たかが魔神剣では一匹なら可能でも、全てのウルフを弾くことができない。だが大地の恵みであるルーンを吸収し、身体能力を向上させる魔神器があれば話は別だ。
と言っても青年の魔神器――右手首の銀の腕輪――は、帝都の市場で安売りしていた大量生産の粗悪品のため、無茶をすれば――
「……っと調子に乗りすぎちまったか」
壊れる可能性がある。その証拠に青年の腕輪にはヒビが入っていた。辛うじて全壊とはいかないが、あと一回使えるかどうかだ。
「つってもワン公ごときに負ける気はしねーんだがな」
飛ばされた時に打ち所が悪かったのか。起き上がったのは三匹だけだった。
「まだやるってか? はっ、てめえら相当の戦い好きだな。俺も戦いは好きだが――」
二匹は大地を駆け、一匹は飛び掛かってきた。飛び掛かってきたウルフを右手で叩きつけるように弾き、先頭を走るウルフに大剣を投げつける。
「しつけーのは嫌いなんだよ!」
大剣はウルフの背中に刺さり命を奪う。その横を最後のウルフが抜ける。どうやら逃げるという選択をする気はないらしい。
「らあっ!」
すくい上げるようなアッパーでウルフを宙へと上げ――
「せいやっ!」
右拳のストレート。魔神器によって強化された拳はウルフの腹を貫いた。直後、右腕に痛みが走る。
最初に弾いたウルフが右腕に噛み付いたのだ。ウルフの頭は大きくへこんでいたが口を放さない。
空いている左手でウルフの喉を掴む。手に力が加わり指先がウルフの血で赤くなる。そのまま――
「そんなに俺の肉を食いてーか!」
喉笛を引きちぎる。がウルフはますます腕を強く銜(くわ)え込む。
青年はウルフの死体に刺さった大剣を左手だけで引き抜く。
「いい加減にしやがれ!!」
そして切っ先を下に大剣を落とした。串刺しになったウルフはようやく息を引き取った。
ウルフの口をこじ開け、大剣を抜いて死体を蹴飛ばすと、青年は道具袋から医療キットを取り出す。グミは失った体力を取り戻し痛み止めにもなるが、傷の治療にはならない。化膿しては大変なので、軟膏を塗り、特殊な薬液を染み込ませた包帯を右腕に巻く。
もちろん大剣に付着した血も水で流す。この山脈に住み着いているウルフは鼻が利く。その上、知性はあるが獲物を前にすると殺害衝動に支配される質(たち)の悪い悪い魔物なのだ。
「……もう壊れちまったか」
腕輪に取り付けられた宝石――ルーンを人工的に結晶化した――輝石が色褪(あ)せていた。それは結晶化した分のルーンを使い果たしたことを示していた。
帝都にまで戻らないと新しい輝石はない。それに腕輪の魔神器の方もヒビが広がって限界だった。使えない魔神器はただの荷物でしかない。青年は腕輪を捨てた。
「――あいつと会うまで魔物に出会わなけりゃいいんだが」
帝都を訪れた時に二人で決めた待ち合わせ場所まではまだ距離がある。
薬液で染みる右腕を押さえながら青年は先を急いだ。
――かつて この世界に 魔物との大きな戦いが あった――
――『始原の魔王』――
――彼の者が率いる 魔物の軍勢に 多大なる 犠牲を出しながらも 人々は 辛くも 勝利した――
――その背景には 遺跡から 発掘された 『古代文明』の 遺産 『魔神器(トゥインクル・ピース)』の 活躍があった――
――大地から溢れだす 自然の恵み 『ルーン』 を 結晶化 したもの 『輝石(コア)』を 組み込むことで 動く 魔神器――
――乗り物 ランプ 武器 様々な 魔神器が 発掘 改造 模写 生産 され――
――戦後も 人々の 生産を支えた――
――中でも 魔物が活発になる 夜になると 結界を張る 魔神器は 人々の 生活を 守り続けた――
――戦後から 二十年 魔神器の 使用に よるものか それとも 戦争が与えた 傷のせいか 人々に 異変が 現れた――
――不思議な 能力を 持つ 者が 現れたのだ――
――ある者は 自然を 操り――
――ある者は 肉体を 強化し――
――ある者は 不可解な 現象を 起こした――
――人々は 畏怖の 念を 込め 彼らを 『ブラッドシェード(能力者)』と 呼んだ――
――戦争は 終わった だが 世界は まだ その傷痕が 癒えてなかった――
TALES OF ROAD 第1章 『旅立ち編』
海に囲まれた大陸『マナスティア』。
人々は結界を発する魔神器によって守られた街に住んでいた。が結界が張られるのは夜と緊急時だけ。昼間の間は世界を統一する『ベルゼリア帝国』の騎士達によって守られている。
――帝都『ノストンダムス』――
大陸の中心にあり、険しい山々に囲まれ、円形状に広がる帝国の帝都『ノストンダムス』は人で満ちていた。帝都というだけあって、治安が良く街道が整備されているからだ。
巨大な鋼鉄製の門――帝都に一つしかない入口からすぐにある坂道を上がった所に『市民街』はある。ノストンダムスは住民の地位によって五段階の高さに分かれた山のような形をしている。
市民街は二段目にあり、もちろん下にあるのは貧しい人達が住む『貧困街』だ。三段目には商人達が住む『商店街』あり、その中の一つ、一軒の鍛冶屋の前で茶髪の青年が鍛冶師によって研がれる己の得物を見ていた。
「はいよ。終わったぜ」
研ぎ終わり、鍛冶師は鞘に収まった一振りの大剣を青年に渡した。
青年は白いランニングシャツの上に黒のジーンズジャンパー、下は所々破れた青のジーパンを穿き、丈夫そうな運動靴を履いている。甲(手の甲)に、十字架が描かれた黒のグローブを着けている両手は、しっかりと剣の柄を握った。
「ありがとよ」
青年はその出来に満足し、代金を払うと大剣を背負って坂道を下っていった。
立ち並ぶ住宅はどれも石造りで、街道は人で溢れていた。そのため、青年は人ごみを掻き分けながら下っていった。
その途中、青年はある光景を見て足を止めた。坂道を上がる馬車。道行く人は顔をしかめ、それを避けて行く。
馬車の中には檻があり、手錠をはめている人が十数人ほど入れられていた。彼らは麻の服を着せられ、悲しそうに歩く人々を見ている。
『奴隷商人』の馬車だ。檻の中の彼らは、獣のような耳や尻尾を持っていた。
獣と人の特徴が混ざった『獣人』という種族だ。が人とは違ったその容姿から亜人と差別され、時には奴隷商人達に、四段目にある『貴族街』の連中に売られるということもあった。
人々が裕福になるということは、身分差や人種差別というものが増えるということだ。それはこの世界も例外ではなかった。
馬車が通り過ぎると青年は歩き始めた。が青年の顔は険しくなっていた。
「……ちっ、ここは何も変わっちゃいねえ」
「お客さん!」
吐き捨てるように呟いた青年に声をかけたのは、先ほど代金を払った鍛冶師だった。
「ん? どうした?」
「あんたの連れって奴から手紙を預かっていてな。うっかり渡し忘れていた」
「わざわざどーも」
鍛冶師に礼を言い、青年は手紙の封を切った。そこには簡単に『野宿の場所を確保しとく』と走り書きが書かれていた。意味を理解した青年は手紙を破り捨てる。
「ならゆっくり行っても大丈夫だな」
青年は帝都の門をくぐった。
ノストンダムスを囲むのは『バステルン山脈』と言い、木々が生い茂、弱いながらもウルフといった魔物が住み着いている。山にはちゃんと一般人用の道が用意されているのだが、そこには帝国の検問所が設置されており、通るのに料金を払わなければならなかった。
もちろん青年は金を払う気なんてない。検問所がある道とは反対方向の山の中を突き進んでいた。が何も考えなしに進んでいるわけではない。木の枝に黄色の短いリボンが結んであって、それを頼りに歩いているのだ。
それは先に進んだ、山道に慣れている青年の連れが結んだ印だ。
「……と困ったな。こりゃ」
が途中から印が結ばれている枝がなくなり、木の根元に印の付いた枝が山積みになっていた。
(風かなんかで折れたか? ……いや、そんな強え風は吹いてなかったし、山積みになるわけがねえ。……つーことは、この付近でそれなりに知恵持ってるやつが……)
不自然に折れた枝から、隠れるのにちょうどいい茂みへと視線を移す。やがて幾つかの赤い双眼が輝いた。
「グルルルッ」
「やっぱてめえらか」
唸り声を立てながら茂みから出てきたのは――狼がルーンを過剰接種したことにより生まれた魔物――ウルフだ。しかも複数。
(一匹、二匹……ちっ、八匹か)
青年の右手首が淡く輝く。と青年の周辺の地面から蛍のような小さな光がいくつも湧き、手首に付けている銀の腕輪――そこにはめ込まれている赤い宝石に吸い込まれていく。
「ちっ、粗悪品じゃあ出力はこれが限界か」
大剣を抜き、振り上げる。腕輪の光は腕を――体を伝い、全身を包み込んでいた。
「ガウッ!」
青年の力量を計ろうとしていたのか。遠巻き様子を見ていたウルフが飛び掛かった。と同時に
「けっ、甘えんだよ! 魔神剣っ!!」
大上段からの一振り。だが通常ならタイミングが早すぎる。が刀身から放たれた衝撃波は、牙が青年に届く前に、全てのウルフを弾き飛ばした。
「へー、粗悪品でもなかなかのもんじゃんか」
そう。たかが魔神剣では一匹なら可能でも、全てのウルフを弾くことができない。だが大地の恵みであるルーンを吸収し、身体能力を向上させる魔神器があれば話は別だ。
と言っても青年の魔神器――右手首の銀の腕輪――は、帝都の市場で安売りしていた大量生産の粗悪品のため、無茶をすれば――
「……っと調子に乗りすぎちまったか」
壊れる可能性がある。その証拠に青年の腕輪にはヒビが入っていた。辛うじて全壊とはいかないが、あと一回使えるかどうかだ。
「つってもワン公ごときに負ける気はしねーんだがな」
飛ばされた時に打ち所が悪かったのか。起き上がったのは三匹だけだった。
「まだやるってか? はっ、てめえら相当の戦い好きだな。俺も戦いは好きだが――」
二匹は大地を駆け、一匹は飛び掛かってきた。飛び掛かってきたウルフを右手で叩きつけるように弾き、先頭を走るウルフに大剣を投げつける。
「しつけーのは嫌いなんだよ!」
大剣はウルフの背中に刺さり命を奪う。その横を最後のウルフが抜ける。どうやら逃げるという選択をする気はないらしい。
「らあっ!」
すくい上げるようなアッパーでウルフを宙へと上げ――
「せいやっ!」
右拳のストレート。魔神器によって強化された拳はウルフの腹を貫いた。直後、右腕に痛みが走る。
最初に弾いたウルフが右腕に噛み付いたのだ。ウルフの頭は大きくへこんでいたが口を放さない。
空いている左手でウルフの喉を掴む。手に力が加わり指先がウルフの血で赤くなる。そのまま――
「そんなに俺の肉を食いてーか!」
喉笛を引きちぎる。がウルフはますます腕を強く銜(くわ)え込む。
青年はウルフの死体に刺さった大剣を左手だけで引き抜く。
「いい加減にしやがれ!!」
そして切っ先を下に大剣を落とした。串刺しになったウルフはようやく息を引き取った。
ウルフの口をこじ開け、大剣を抜いて死体を蹴飛ばすと、青年は道具袋から医療キットを取り出す。グミは失った体力を取り戻し痛み止めにもなるが、傷の治療にはならない。化膿しては大変なので、軟膏を塗り、特殊な薬液を染み込ませた包帯を右腕に巻く。
もちろん大剣に付着した血も水で流す。この山脈に住み着いているウルフは鼻が利く。その上、知性はあるが獲物を前にすると殺害衝動に支配される質(たち)の悪い悪い魔物なのだ。
「……もう壊れちまったか」
腕輪に取り付けられた宝石――ルーンを人工的に結晶化した――輝石が色褪(あ)せていた。それは結晶化した分のルーンを使い果たしたことを示していた。
帝都にまで戻らないと新しい輝石はない。それに腕輪の魔神器の方もヒビが広がって限界だった。使えない魔神器はただの荷物でしかない。青年は腕輪を捨てた。
「――あいつと会うまで魔物に出会わなけりゃいいんだが」
帝都を訪れた時に二人で決めた待ち合わせ場所まではまだ距離がある。
薬液で染みる右腕を押さえながら青年は先を急いだ。
- 作者 レプリア より:
- はい、どうも〜!
初めての方は、はじめまして
そうでない方は、こんにちは
哀れなレプリカことレプリアです♪
投稿しようとしたら間違って削除してしまって書きなおすことになったクズのレプリアです……。コメントくださった方はすみません……
今回の作品は謎が深まり過ぎているアナザーの補助に書いた作品です。
あまり細かく説明できなかった始原の魔王といった用語的なものを説明しながら進めていきますね。でも、この作品にはこの作品の物語がキチンとありますのでご心配なく♪
えー、世界観はいたってシンプル。昔戦争があって、一つの大陸を帝国が治めているというハーツやヴェスペリアに近い設定です。
そして遺跡から発掘された魔神器というオーバーテクノロジーを使って人々は生活しています。
こういう設定はヴェスペリアに近いです。が生活用品だけではなく戦闘用の魔神器も普通に市場で売られています。でもそんなのは大抵粗悪品&コピー品で、すぐに壊れてしまいます。物語中に出た主人公の腕輪も、帝都で買ったのですがすぐに壊れちゃいました。
またアナザーにも出ていますが、ルーンというのはマナやエアルと同じです。自然の恵みなのですが、目に見えなく、魔神器を使う時にだけ見えて、またそれだけでは空気に近いものです。
が人工的に結晶化し、輝石にすることで魔神器のエネルギー源となります。これも市場で売ってますが大概粗悪品です。話中では主人公の付けていた腕輪が魔神器で、赤い宝石が輝石です。
お知らせですが、アナザーは生まれ変わりのための準備で、リバース2は調整中のため、しばらく更新できないのでこっちを主体にしますね。
アナザーに関しては今月中にできますので少々お待ちください。
それでは
作者:レプリア | 初掲載日:09/10/05 17:05 | 最終更新日:09/10/05 17:05
投票
作品に対するコメント 最新100件
- 野次馬 [21593] 09/10/05 18:46
- 投稿規則は守って下さい。
> 小説の内容は本文を4000文字以上とします。 - レプリア [21604] 09/10/05 21:58
- 残念ですが四千文字です。
それでもご不満なら掲示板でお話しましょうか? - ベルン [21606] 09/10/05 22:08
- 「2文字で掲載できるかのテスト」
の文字数カウントのサイトでカウントした結果、
3646文字でした。
(スペース無視で) - 匿名[21624] 09/10/06 02:05(非公開メッセージ)
- (このコメントは作者のみ閲覧できます)
- 匿名 [21649] 09/10/06 21:50
- 野次馬さん・ベルンさん、ぜひ掲示板に来て下さい。
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