河童 他二篇 (岩波文庫) - benjaminさんの感想
ナイスした読書家さん
コメント(全8件)
[07/24 00:24] benjamin
に言わせた言葉の数々がそのものだろう。そして、芥川が描いた河童の絵は、眼光鋭く、逆三角形の蟷螂のような顔である。これは誰もが認める龍之介自身の投影なのだ。ユーモア溢れる文に隠れた河童の、いや、龍之介の心情。この河童、ラテン語の如き言葉を発し、知性をちらつかせているではないか。この鋭さで数々の皮肉を込めた風刺を表している。
に言わせた言葉の数々がそのものだろう。そして、芥川が描いた河童の絵は、眼光鋭く、逆三角形の蟷螂のような顔である。これは誰もが認める龍之介自身の投影なのだ。ユーモア溢れる文に隠れた河童の、いや、龍之介の心情。この河童、ラテン語の如き言葉を発し、知性をちらつかせているではないか。この鋭さで数々の皮肉を込めた風刺を表している。
[07/24 00:29] benjamin
刑法のあり方、家族制度の常識、芸術の滑稽さ、宗教、倫理観、自殺などにいたるまで言及している。我々の常識に疑問を投げかける、文明に対するテストだ。彼の自虐的潔癖性からくる晩年、病と戦いながら書いたメッセージなのだ。さすが彼の命日を河童忌と名付けるわけである。
刑法のあり方、家族制度の常識、芸術の滑稽さ、宗教、倫理観、自殺などにいたるまで言及している。我々の常識に疑問を投げかける、文明に対するテストだ。彼の自虐的潔癖性からくる晩年、病と戦いながら書いたメッセージなのだ。さすが彼の命日を河童忌と名付けるわけである。
[07/24 08:05] mikoto
おはようございます。benjaminさんの感想に勉強させていただきました。その作品を創作したときの作家の背景を知っているのとそうでないのとでは、楽しみ方も変わってきますねー。河童をもう一度読んでみようと思います。
おはようございます。benjaminさんの感想に勉強させていただきました。その作品を創作したときの作家の背景を知っているのとそうでないのとでは、楽しみ方も変わってきますねー。河童をもう一度読んでみようと思います。
[07/24 14:34] benjamin
そんなー、これは私の勝手な勉強で、人様に見せられるものではありません。でも、皆さんの御感想を読むと、もう一度読み直したくなりますね。
そんなー、これは私の勝手な勉強で、人様に見せられるものではありません。でも、皆さんの御感想を読むと、もう一度読み直したくなりますね。
[07/25 04:11] pico
benjaminさん、ありがとうございました!benjyaminさんを含め皆様の様々な深い洞察力をもっての読みに感銘しています。元来、我侭な性格なので、読書会に関しては懐疑的な所があったのですが、物語というのは読まれて読み継がれていくものなのだなあと感慨深く思っています。河童は好きな作品で、何度も読んではいるものの全てを理解しきれていなく、もちろんいまでも理解不足なところはたくさんあって、でも、皆さんの感想を読んで、また読み直してみようって思える気持ちが何だかとっても嬉しいのです。ありがとうございました!
benjaminさん、ありがとうございました!benjyaminさんを含め皆様の様々な深い洞察力をもっての読みに感銘しています。元来、我侭な性格なので、読書会に関しては懐疑的な所があったのですが、物語というのは読まれて読み継がれていくものなのだなあと感慨深く思っています。河童は好きな作品で、何度も読んではいるものの全てを理解しきれていなく、もちろんいまでも理解不足なところはたくさんあって、でも、皆さんの感想を読んで、また読み直してみようって思える気持ちが何だかとっても嬉しいのです。ありがとうございました!
[07/25 18:50] benjamin
picoさん、河童忌をお教えくださって有難うございました。物語が読まれて読み継がれていくというのは本当にそうですね。名作を読み深めるのってとても難しいですが、それだけに意味があると思いました。こちらこそ有難うございました。
picoさん、河童忌をお教えくださって有難うございました。物語が読まれて読み継がれていくというのは本当にそうですね。名作を読み深めるのってとても難しいですが、それだけに意味があると思いました。こちらこそ有難うございました。
[07/26 00:29] つゆき
benjaminさん、今回のコメントは気合入ってますね^^三段仕込みじゃないですかwwすばらしい。読解力不足の俺も、みんなのコメントを見て補填完了です。今回もありんす。
benjaminさん、今回のコメントは気合入ってますね^^三段仕込みじゃないですかwwすばらしい。読解力不足の俺も、みんなのコメントを見て補填完了です。今回もありんす。
[07/26 07:44] benjamin
つゆきさん、私のはともかく、皆さんの感想を読んでまたまたそうなのか!って分かる部分がありますよね。皆さんそれぞれで楽しかったです。またよろしく!
つゆきさん、私のはともかく、皆さんの感想を読んでまたまたそうなのか!って分かる部分がありますよね。皆さんそれぞれで楽しかったです。またよろしく!
今日は敢えて書評家ぶって感想を書いてみたい。読書会の一つの目的でもある、私自身の勉強として書くため、長くなることと、不快な文章であると思うがお許し願い、お付き合い頂きたい。さて河童を語るのに、芥川龍之介本人のバックグラウンドについても考えを馳せなければならないだろう。彼は幼くして実母と別れ、伯母たちと暮らさなければならなかった。遠慮を伴う生活が彼の本音を、奔放に生きる河童に託したのだ。また、その当時影響を受けていた泉鏡花の幻想世界から、河童という生き物を思いついたのかもしれない。哲学者として登場するマッグ ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★