西岡Ｖ３へ闘志！全身真っ赤で染めた！

予備検診を終えポーズをとる西岡利晃（左）とエルナンデス

　◆報知新聞社後援　プロボクシング　ダブル世界戦（１０日、東京・代々木第２体育館）　ＷＢＣ世界スーパーバンタム級王者・西岡利晃が７日、都内で行われたダブル世界戦（代々木第二体育館）の予備検診に真っ赤なジャージーと靴で登場。挑戦者イバン・エルナンデスを前に、Ｖ３防衛へ闘志をあらわにした。スーパーフェザー級王者のリナレスは一回り大きくなった体にＶ２防衛を確信していた。

　挑戦者への無言のメッセージだった。予備検診会場に現れた西岡の服装は全身赤ずくめ。エルナンデスとの初対面で浮かべた笑みとは裏腹に、王者は燃えに燃えていた。「気合ですよ、気合。気合を入れようと思って」。試合が待ちきれないかのように、内に秘めた闘争心を色で示した。

　これまでの試合前も赤いジャージーは着用したことがあるが上着だけのことがほとんど。シューズを含め全身を赤で統一したことが、西岡がこの試合にかける意気込みを表している。なぜなら、メキシコで圧巻のＫＯ海外防衛を達成し、迎えるＶ３防衛戦は米進出へ向けた「大事な試合」。表情こそ終始、穏やかでエルナンデスも「もっとシリアスな人かと思ったけど笑ってくれたね」と話したが胸の内は違っていた。

　予備検診の結果は身長、リーチなどほとんどの項目で数値に差はなかった。元スーパーフライ級世界王者を観察し「特に体格差もなく戦いやすいかなという印象です。まったくビデオで見た通りだと思います」。葛西裕一トレーナーらと練り上げ、積んできたトレーニングに間違いがないことも確信した。

　帰り際には「あ、靴はたまたま買ったら赤だっただけですよ」とおどけた西岡。赤に凝縮された闘志をリング上で拳に宿し、一気に爆発させる。